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閉ざされていた花月園競輪場跡地が1日限定で特別公開! 跡地利用はどうなる?

ココがキニナル!

遂に花月園に動きがあるようです。11月23日には一日のみの開放があるとか?今後の予定なども含めて、是非、取材をお願いします!(EnnKuuさん/鶴見の紳士さん)

はまれぽ調査結果!

大規模な公園と宅地への整備が決定し、取り壊される直前の花月園競輪場。さよならイベントでは、大勢の人が名残を惜しんだ。

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ライター:吉澤 由美子

2010(平成22)年3月にその歴史を閉じた鶴見区の花月園競輪場。約10万9000平方メートル(横浜スタジアム約4.2個分)の跡地には大規模な公園と宅地を整備することになり、2015年度に競輪場施設などの解体、造成工事、公園施設工事などがスタートする。

 

花月園競輪場跡地 航空写真(平成26年6月撮影)(画像提供:横浜市環境創造局)
 

競輪場の解体工事が迫った2015(平成27)年11月23日(月・祝)、「さよなら花月園競輪場イベント」が開催された。

花月園が競輪事業を廃止してから5年。中はどんな風になっているのだろう。このイベントでは、2015年度中に解体工事が始まる予定のバンク(競走路)内の一部が1日限定で特別公開されるらしい。

 

花月園競輪場への階段入口に残されたゲート
 

そこで、花月園競輪場の最後の姿をお届けするとともに、今後の計画についてのお話を伺ってきた。



イベント内容



京急線花月園駅から徒歩5分ほど、ゆるやかなカーブを描く坂を登って行った先が花月園の入口。ひっきりなしに人が入っていく。

 

競輪場への中腹にある広場に入ると、ブースやステージが見えてきた
 

競輪場ゲート前にある広場。いくつかのブースの前には長蛇の列。JAの地場野菜直売コーナーにいたっては、イベント開始2時間も経っていないのに早々と売り切れてしまっている。

 

手前が売り切れのJAブース。その奥は大行列
 

イベントを主催している横浜市鶴見区役所総務部区政推進課企画調整係の安達理恵(あだち・りえ)さんに「大盛況ですね」と声をかけると、「こんなに来ていただけるとは思ってもいませんでした。興味を持っていただけてとてもうれしいです」と驚きの表情を見せた。

「このイベントを行うにあたって、花月園と最も縁の深い日本競輪選手会神奈川支部のみなさんに協力をお願いしました。今日は現役選手とOB競輪選手によるメモリアルレースもあります」と安達さん。

閉鎖して5年も経っていてバンクの状態は大丈夫なのか伺うと、事前に、バンクを選手会の方に下見してもらい、これなら大丈夫と確認してもらったそう。前日に補修を行ったそうだ。

しばらくしたらステージで競輪選手とOBのトークショーがあるということなので、それまで競輪場ゲート前広場に並ぶブースを見て回ることに。

体験型ブースはどこも人気が高い。

 

起震車による「大地震体験」は長蛇の列
 

鶴見消防署による放水体験。意外と幼い女の子に人気がある
 

会場内のいろいろなところに隠れている、鶴見区のマスコットキャラクターであるワニの「ワッくん探し」のスタンプラリーも行われていた。

 

ワッくんが会場内にかくれている!?
 

鶴見大学のゆるキャラ「つるみん」「つるたん」の姿も
 

そして大正末期から昭和初期に最盛期をだった花月園の歴史と未来を紹介しているブースもある。

花月園の歴史を紹介するブースでは、以前、はまれぽの花月園記事でお世話になった「鶴見歴史の会」の齋藤美枝(さいとう・みえ)さんによる歴史解説が行われており、ブースからあふれんばかりの人が花月園の昔に思いをはせていた。

 

古い写真や地図がハイカラでモダンだった遊園地時代を伝えている
 

歴史ブースの反対側には、跡地利用の未来を伝えるコーナーもあった。

 

花月園の跡地利用について、イメージ図などが展示されていた。詳しくは、後ほど担当者に伺う
 

会場で一番人気だったのは、横浜市水道局の「つかめる水」を作るワークショップ。

 

横浜市水道局の「つかめる水」ブース
 

食紅で色を付けた液を水の中に注入すると、つかめる水ができる
 

コツをつかめば大きいものも作れるようになるらしい
 

小学3年生のマオちゃん作製の「つかめる水」は優しい色合い
 

横浜市鶴見区の征矢雅和(そや・まさかず)区長の姿もあった
 

そうこうしている間に、そろそろ競輪選手のトークショーの時間が迫ってきた。そこで、トークショーが行われるステージ前に移動。



選手たちの思い出が詰まった花月園競輪場



競輪選手のトークショーでは、現役選手の白戸淳太郎(しらと・じゅんたろう)さん、そしてOBの吉田晴行(よしだ・はるゆき)さんと松山学(まつやま・まなぶ)さんがステージに登場。

 

左から、松山さん、白戸さん、吉田さん
 

この後のレースに向けて、競輪のルールや使われる自転車について解説の後、それぞれ花月園について語りだす。

白戸さんは、もともと花月園に所属していた選手。「花月園は、19歳の時から23年間お世話になった、思い出が詰まった場所です」としんみり語った。

松山さんにとっても花月園はホームバンク(主に使用している競輪場)。「花月園では気合が入りすぎて落車したり、失格が多かったんです」と笑いながら話す。

そして、吉田さんにとっては「デビューが花月園、初優勝もここ、100勝目もここ。所属は川崎でも、節目には不思議と花月園で結果を出してきました」とゲンの良さをアピール。

 

会場からの質問に答えるコーナーもあった
 

「これから行われる花月園最後のレース、ぜひ見ていってください」というシメの言葉に、来場者が競輪場へ大移動開始。

 

工事のフェンスに開けられたこのドアが唯一の入口
 

中に入ると、思ったよりもキレイに保たれている。

 

天井にサビは浮いているが、ほかは5年も放置されていたとは思えない
 

アスファルトを突き破ってススキが生えていたのに歳月を感じる
 

メインスタンド前のゴール付近
 

中央にはススキやセイタカアワダチソウが茂っていた
 

会場には現役やOB選手の家族も集まって、最後のレースを待っていた。

 

久しぶりに思い出の地に仲間が集合したという温かい雰囲気が伝わってくる
 

選手も思い出のバンクで写真を撮っていた
 

正面のスタンドに最後のお知らせがそのまま残っている
 

人が増えてきたスタンドに、マイクの音が響く。そろそろレースが始まるらしい。