検索ボタン

検索

横浜のキニナル情報が見つかる! はまれぽ.com

  • 36年ぶりに完全復活「横浜銀蝿 40th」。オリジナルメンバーで再結成!
  • 神奈川県内の横浜家系ラーメン店がどこにあるか地図からすぐわかる!横浜の観光情報「よこはまっぷ」
  • イベント開催、店舗オープン、新商品発売などリリース情報を配信したい方へ
  • はまれぽ.comにあなたのお店・会社を無料で掲載しませんか?

2016年1月9日に行われたJR南武線205系の「ありがとう運転」の様子を実録レポート!

ココがキニナル!

1月9日に運行を終えたJR南武線205系統最後の運行の様子がキニナル!(はまれぽ編集部のキニナル)

はまれぽ調査結果!

南武線205系は2014年から新型車両への置き換えが始まり、引退した車両の一部はインドネシア共和国を譲渡してきたが2016年1月9日完全引退となった

  • LINE
  • はてな

ライター:紀あさ

JR南武線205系は、2014(平成26)年10月から新型のE233系への置き換えが始まり、引退した車両の一部は2015(平成27)年4月から順次インドネシア共和国へ譲渡されてきた。
 


海外譲渡ヘッドマークの最終譲渡車輌 (撮影:今井英明さん)
 

その南武線205系が、最終譲渡となる編成のラストランを迎えた2015年12月。乗客の一人が録音していたこの日のアナウンスの温かさがニュースでも話題になった。

その日をもって南武線の営業運転から引退し、インドネシア・ジャカルタに渡り、走り続けることを伝えた後、「まもなく終点の武蔵中原です。電車をお降りの際は、お忘れ物ございませんように。また、この電車との思い出もお持ち帰りいただけたら幸いでございます。ご乗車ありがとうございました」と車掌がアナウンス。

その205系が、2016年1月に、本当に最後となる「ありがとう運転」を1度だけするという。会いに行こう。いざJR川崎駅へ。



ありがとう運転当日



思い起こせば、国鉄が分割民営化され、現在のJRとなったのは、もう30年近く前。東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)は、1987(昭和62)年4月1日に設立された。

205系は、その国鉄時代の1985(昭和60)年に登場した車輌で、最初に投入されたのは山手線。南武線には1989(平成元)年に投入。南武線への新車の直接投入はこの時が初めてだった。27年前の新風。

南武線沿線には企業の工場や研究所、事業所が多く集まる。27年間、205系で毎日仕事に通った人もいるかもしれない。
 


通常運転をしていたころの南武線205系 (撮影:今井英明さん)
 

川崎駅の構内には現在、JRの社員が撮影した「南武線205系車両の写真展示」がある。

「ありがとう運転」は午前10時43分に川崎駅発、終点登戸駅に同11時08分着の予定だったが、午前9時30分ごろに駅に到着すると、展示写真の前に205系とのお別れに来た人たちが早くも何人かいた。
 


じっくり写真に見入る人が
 

「最後だから見にきました」という瀬谷区の坂本武人(さかもと・たけひと)さん(42歳)は乗車せずに、川崎駅の出発を見送り、走る車両を線路沿いで撮る予定だという。

続いて小さな子どもが写真展示をめがけて走ってきた。鎌倉市から来た小学3年生の田中康誠(たなか・こうせい)くん(9歳)は「ありがとう運転」の車両に乗りに来たという。
 


「ぼく鉄道オタクなんだ!」
 

ホームへ行くと先頭車両である6号車には、乗車位置に並んでも乗れないとの貼り紙が。
 


やはり先頭車両は人気
 

階段を登ると、すごい列・・・
 

2~5号車は通常通りホームに並んで乗車するが、人気の先頭車両は跨線橋上に専用列があり、100名限定で整理番号を発行していた。午前10時前には全枚数配布終了。

先頭の方に並んでいる川崎在住の会社員、久間倉稜太(くまくら・りょうた)さんと幸子(さちこ)さんに聞くと、午前7時30分からいるという。205系にひとことを・・・。

「お墓参りに行く時によく乗った。今までありがとう」
 


メッセージボードを持って南武線にお別れ
 

ちなみに100人というのは1つの車両の乗車率としては半分程度だそう。整理券は快適に乗れる人数分までしか出さずに、整理券を持った人が全員乗ってスペースを確保してからであれば、券のない人でも乗車できるシステムだ。

午前10時25分。「ありがとう運転」の出発式に向け、川崎駅第69代駅長・小川久光(おがわ・ひさみつ)さんが白い服でホームに登場。

今の気持ちをお尋ねすると・・・
 


「感無量です」
 

午前10時40分。電車が6番線に「入線」
 

午前10時43分。いよいよ出発のベルが鳴る
 

「6番線から南武線205系『ありがとう運転』快速登戸行き発車いたします」

ここで、駅から旅立つ205系の姿を見送って取材を終えてもいいのだけれど、最後のお別れ列車に乗りたい。この先は、実際に乗車して、筆者個人の体験レポートとしてお届けを。
 


列車に乗り込んでホームを見た
 

駅長が手を挙げ、電車が動き始めた
 

車内からは「いってきまーす」「ありがとう」との声。
 


向かいの京浜東北線からもカメラが向けられている