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鎌倉?横浜?はま旅Vol.26「大船編」

ココがキニナル!

横浜市内全駅全下車の「はま旅」第26回は、新と旧の入り混じる大船駅。この駅の半分は横浜でできている。

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ライター:ほしば あずみ

「じゃないほう」の味わい方

かつて大船に住んでいた干場は「大船って横浜市でしょ」と何度となく言われていた。
住所表記は鎌倉市大船である。だが一般的なイメージの鎌倉とは確かに何か違う、でも横浜だっけ?
 
実は「大船駅」は横浜市栄区と鎌倉市大船の市境上に建っている。つまり駅の半分は横浜市なのだ。
 


2006年にオープンした北改札、笠間口はまごうことなく、横浜市栄区笠間にある
 

ホーム下に砂押川が流れているのも特徴

 
市境はこの砂押川。川をはさんで左が鎌倉市、右が横浜市だ。
というわけでやや反則気味ながら、今回のはま旅は大船駅を笠間口から出て、栄区側のみを探索する。
 
「鎌倉じゃないほうの大船」である。よって大船観音も、湘南モノレールも登場しない。
 
まずは笠間口前の横断歩道を渡り、大型家電量販店とバスターミナルの間の道を直進。
細道をひたすら進むと、やがて角地に1軒の中華料理屋が現れる。
 

 
「でぶそば」…店名も看板も、一度みたら忘れられないインパクト

 
この店は、「男はつらいよ」の寅さんこと故・渥美清さんと縁深い、知る人ぞ知る中華料理屋だ。
 


焼きそばはあんかけ890円

 
店主は顔出しNGながら渥美さんや松竹撮影所の方々の思い出をたくさん聞かせてくれた。
インパクトのある看板の顔は先代店主の似顔絵。※今の店主(ご子息)はスリムな方です。
 
昔この店は大船撮影所の門前にあり、隣にあった背の低い店主の蕎麦屋とあわせ、撮影所スタッフから「チビそば」「でぶそば」と呼ばれていたのが店名の由来。

この場所に移転してからも撮影所関係者や俳優にとっては馴染みの店であり続けた。
 


渥美さんがいつも頼んでいた「“半チャン半ソバ半シュウ”(半人前炒飯、中華そば、焼売のセット)」1030円

 

半と言いつつ、かなりのボリューム


焼売も肉たっぷりな素材感が美味

 
ラーメンはいわゆる中華そば。あっさりしたしょうゆベースのスープだ。
撮影中の渥美さんは、このメニューを寅さんの格好のまま、マドンナと一緒に食べに来ていたそうだ。



食後のお参りは…「銀ちゃん、かっこいい」


 
「でぶそば」を出て道路を渡り、左に進むとすぐに見えるのが笠間の鎮守、青木神社である。

創建は建武2年(1335)、670年以上もこの地を見守り続けてきた。
崖上の高みの上にあり、名のとおり青々した茂みの中に、社殿へ向かう石段が吸い込まれるように延びている。
 


この勾配…ちょっとした迫力だ。ちなみに116段ある

 
松竹撮影所の話を伺ったばかりの頭に浮かぶのは『蒲田行進曲』の名シーン、「階段落ち」。
「あがってこいヤス!」という銀ちゃんを妄想しつつ孤独にのぼりきると、静謐(せいひつ)な空間に御社殿とベンチが待っていた。
このベンチは階段をのぼってきた人へのいたわりに違いない。
 


ベンチから御社殿を眺める