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新山下の「海の駅」って何?

ココがキニナル!

「道の駅」は有名ですが「海の駅」はご存知でしょうか?山下町にも「よこはま・しんやました海の駅」があるようです。新しいお店(モンベル?)も出来るようですが詳細が気になります(あびゃびゃびゃさん) 

はまれぽ調査結果!

「よこはま・しんやました海の駅」は、マリンレジャーやグルメが楽しめる場所で、アウトドアブランド「モンベル」直営店オープンは5月下旬予定。

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ライター:楪 ゆう子

横浜初の「道の駅」設置構想のその後がキニナル中、実は「海の駅」なら前からあるらしいというキニナル投稿が。

さっそく山下町の「よこはま・しんやました海の駅」に向かった。
 


高速「新山下出口」からすぐ。車でのアクセスが便利だ
 

「よこはま・しんやました海の駅」は、みなとみらい線「元町・中華街駅」元町方面5番出口から徒歩12分。

たどり着いたのは「タイクーン」跡地・・・。

エェ!? ここが「海の駅」?
 


「タイクーン」=「海の駅」の謎を解明!


    


オリエンタルシーフードレストラン「タイクーン」
  

「タイクーン」は、1989(平成元)年、新山下の倉庫を改装してオープンした歴史あるシーフードレストラン。2015(平成27)年5月に閉店するまで、長らく“新山下の夜の顔”として愛され続けてきた。
 


夜景が美しい大人の隠れ家的レストランだった
 

同年7月、「肉フェス」を皮切りに、さまざまなイベントのコラボスポットとしてリニューアルオープン。11月からは、広島の牡蠣や魚介・BBQを楽しむことができる『ひろしま元祖「ミルキー鉄男のかき小屋 by TYCOON」』が営業中だ。

今回はまず「よこはま・しんやました海の駅」の概要について伺い、その後、かき小屋でカキをたらふく堪能したい。
 


ベイブリッジを眺めながら新鮮な牡蠣を焼いて食べるオープンBBQエリア
 

かき一盛り(10~12個)1500円で販売中
 

うーん、ここは飲食店、というわけではなく「駅」なんですよね? 

そもそも「海の駅」ってなんなんですか?

海の駅ネットワーク事務局・事務局長の中村貢(なかむら・みつぐ)さんと、タイクーンを運営する藤木企業株式会社の荻原利晃(おぎわら・としあき)さんにお話を伺った。
 


荻原さん(左)と中村さん
 

すると「全国1079ヶ所にある『道の駅』とは、成り立ちからして違うから少し分かりにくいかもしれませんね」と中村さん。

「海の駅」は、NPO法人などのさまざまな団体が集まってスタート。その複雑化した組織を一元化するため、2013(平成25)年より任意団体「海の駅ネットワーク」が事務局となって運営し、国土交通省の海事局がバックアップしている。
 


「海の駅」のミッションは、たくさんの人に“海の楽しみ方”を伝えること
 

「海の駅」は、すでにある施設と設備を活用し、従来のマリーナに加え、漁港、一般港などを「海の駅」と認定することによって“ボートなどの利用者の利便性向上に役立てる施設”。また、海に親しむことができる施設として、地域に密着した“地域活性化拠点”の役割も担っているとのこと。

海の駅認定のための要件は、海からの来訪者のための「一時係留設備がある」、「トイレがある」、「情報提供施設がある」という3つ。
 


認定されるとホームページ、ブログにて紹介し、海道通信などにて紹介される
 

記念すべき海の駅第1号は、2000(平成12)年に認定された、広島県呉市にある「ゆたか海の駅」。

現在では2016(平成28)年3月末時点で全国154ヶ所が登録されており、5月1日には「横須賀市・深浦ボートパーク」が仲間入り。進行中のものを含めると、5月末までに全国160ヶ所になる予定だ。
 


瀬戸内海「ゆたか海の駅 とびしま館」(公式サイト「ゆたか海の駅とびしま館」より)
 

その形態はさまざまで、タイクーンのような“桟橋があるレストラン”はもちろん“桟橋があるホテル”、海鮮市場や温泉まで備えた“漁港”、“遊覧船跡地”など、バラエティーに富んでいる。テーマパークの長崎ハウステンボスも、実は「海の駅」なのだ。
 


オランダ文化を満喫できる「ハウステンボス海の駅」(フリー画像)
 

なかでも、千葉県鋸南(きょなん)町の保田(ほた)漁業協同組合が運営する「お食事処ばんや/ばんやの湯」を登録した「きょなん・ほた海の駅」が、漁師の強みを生かした食堂やプレジャーボートの受け入れで来客数が急増。土日の来客が8000人を超えたそうだ。
 


大成功となった「きょなん・ほた海の駅」(千葉県公式観光物産サイトより)
 

きょなん・ほた海の駅の「漁師料理ばんや本館」(千葉県公式観光物産サイトより)
 

こうした成功事例を受けて、ここ1年は地方自治体からの視察やオファーが増加中。

横浜には、取材に訪れた「よこはま・しんやました海の駅」のほか金沢区の「よこはま・かなざわ海の駅」がある。
 


横浜ベイサイドマリーナ「よこはま・かなざわ海の駅」
 

「既存の施設があって、なおかつ“海の駅事業”に賛同いただけるところを認定していくので、関東17駅のうち10駅はマリーナが豊富な神奈川に集中しているんですよ」と中村さん。
 


ボートにとってのマリーナはベースキャンプ機能が求められる
 

関東の海の駅マップ(海の駅公式サイトより)
 

そもそもレストランだったころのタイクーンが登録されていたことも知らなかったが、いつごろから「海の駅」だったのだろうか? 

荻原さんは「認定されたのは2006(平成18)年なので、今年で10周年ですね。レストランのお客様に向けた無料の“横浜港周遊クルージング”も『海の駅』としての活動の一環で、陸からのお客さまに海を楽しんでいただくためのサービスでした」と答える。
  


横浜らしい景色が一望できる贅沢な周遊クルージング
 

桟橋があるレストランは全国でも数少ない
 

海上からの利用者は、10名ぐらいでにぎやかに乗り付けるボートもあれば、引退した夫婦ふたりが小さなヨットで立ち寄ることも。最近多いのはSUP(スタンドアップパドル)やジェットスキーを楽しむ若者たち。マリンレジャーを楽しむ人たちからは「海の駅」として十分認知されているようだ。
 


海の上を散歩する新感覚マリンスポーツSUP(ミズベリングHPより)
 

しかし、日本のボートやヨットを所有する層は、年々減少傾向にある。長引く不況と、海に親しむ環境の減少が招いた若年層の“海離れ”の影響により、マリンレジャー業界全体が縮小しつつあるという。
 


26フィートクラス国産新艇で1500万円ほど
 

そこで「電車で行ける希少な海の駅」であるタイクーンが仕掛けた次の一手こそが、5月下旬オープン予定の「モンベル 横浜しんやました店」の誘致だ。