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隠れた名店とよばれる鴨居の小さなお弁当屋さん「台北」とは?

ココがキニナル!

緑区東本郷にある「台北」という台湾出身のご夫婦が経営している小さなお弁当屋さんは、実は数々の賞を受賞しているすごいお店だと聞きました。地元で買える隠れた名店としてとっても気になります。(ふくふくさん)

はまれぽ調査結果!

創業1999年「台湾家庭料理台北」は、お取り寄せグルメ決定戦で金賞を受賞。全国にファンがいて、豚角煮とエビシューマイが大人気。最寄りは鴨居駅

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ライター:カメイアコ

通販サイト楽天のお取り寄せグルメの日本一を決める、通称「O-1(オーワン)グルメ決定戦」で見事金賞を受賞したお店「台北(たいぺい)」が、緑区にあるという。

その台北の楽天ページをのぞいてみると・・・

 

台湾出身のご夫婦で切り盛りしているのか!(
HP参照

 
台湾料理はスイーツにはじまり魯肉飯(ルーローハン)など、近年のトレンドで、台湾旅行も若い世代や女子にとっても人気がある。

 

ライター・カメイも近々、家族と行く予定(画像:nicola520/Wikimedia Commonsより)

 
そんなことは良いとして、金賞受賞店が緑区の住宅街の中にあるとは! どんな方が切り盛りしているのかキニナり、さっそく電話で問合せ。店舗は出前・テークアウト専門店なので、あらかじめ取材の旨とお料理をお願いしておくことに。



金賞を受賞した小さなお弁当屋さん「台北」


 

JR鴨居駅から徒歩12分ほど


「台湾家庭料理台北‐タイペイ」は鴨居にあった


一品料理など、お弁当(540円~)を販売している

 
「こんにちは」とあいさつを済ませ、厨房へ案内していただいた。温かく迎えてくださったのは・・・

 

藤池継俊(ふじいけ・けいしゅん)さんとお母様の王麗美(わん・れいび)さん

 
1999(平成11)年創業の台北は、台湾で料理人をしていたご両親が始められたお店だ。
お店は、お父様の邱益欽(きゅう・えいきん)さんを含めた親子3名で経営している。台湾出身のご両親が、オリジナルレシピで作る角煮やからあげ、シューマイなどのお惣菜、ランチ時はお弁当の販売もある。

「3人でお店をやっているので、テークアウトも出前も基本的に事前予約をしていただいているんですよ」と藤池さん。お弁当や総菜は注文が入ってから作りはじめるので、予約なしだと1~2時間待ちが基本だという。

作り置きを絶対せず、いつでもできたてを提供。常連さんも非常に多く、毎日、予約でいっぱいいっぱいな状態だという。待ってでも食べたい、そういう考えのお客さんが多く、非常に愛されているお店なのだと感じた。

 

始めた当時は、ご両親だけで営んでいた

 
台湾の飲食店に勤めていたご両親が、日本で働き口を探しに1978(昭和53)年に来日。当時は会席料理屋さんで働いていたそうだ。

そのときに長男の藤池さんが誕生。一時的に職を得るために来日していたので、藤池さんが小学生に入学する時に家族で台湾へ戻ったという。

「でも、納豆や鮭の味が恋しくて・・・」

日本で生まれ育った藤池さんは、よく納豆が食べたいと言い、お父様が現地の日本のお店に冷凍の納豆を買いに行っていたそうだ。そんなほほえましいエピソードとは対照的に、台湾の文化や学校生活に馴染めず多感な時期を過ごした藤池さん。ご両親は再び日本へ戻ることを決意する。

 

日本で母国の味を

 
それから鴨居駅前にあったマダムヤンという飲食店で料理長を勤め、1999年に独立し、同店をオープン。当時、まだ海外の人が移住すること自体が珍しかった日本で、お店をイチから開業し、生活していくことは非常に困難なことだった。

慣れない日本の文化や習慣、制度に、悔しく、悲しい思いもしたとお母様。時折、言葉に詰まりながら当時のことを振り返る姿は、胸に迫るものがあった。それでも、「昔はいろんなことがあったけど、今はとても幸せ」と続け、白い歯をのぞかせた。

 

お店の歴史は、家族の歴史でもあった

 
創業当時はご両親だけでお店を経営していた。藤池さんはというと、当時の人気番組『料理の鉄人』に出場したシェフのいる東京・京橋の有名フランス料理店へ就職し、修行を積んだ。そして、台北を手伝う前に、一度コンピューターのセールスの仕事を経験。中間管理職を勤めたと話し、やり手だったことがうかがえる。インターネット通販を始めよう、と言ったのはほかでもない藤池さんだった。

「まだ楽天も出始めたばかりで、先駆けという時でした。通販を始めた理由は、両親が歳をとって引退したときに、自分一人でもお店を続けていく方法として考えた結果でした。そして、インターネット通販だと、この地域だけでなく日本中に両親の味を届けられるでしょう」と藤池さん。作れる量は限られるが、そのかわり味は本格的でおいしいものを、とは、お父様もよく言う言葉だそうだ。

 

弁当用の煮物は彫刻刃で毎日、飾彫りする