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旧巨福呂坂を歩き直し、笠間交差点から舞岡公園まで歩いた道程は、宅地開発による消失区間もあるものの道標など旧街道の面影をたどることができる

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2016年09月28日

ライター:永田 ミナミ

中世の鎌倉街道についてもう一度

鎌倉街道シリーズも3回目となった。現在の鎌倉街道こと県道21号線を歩いた近世以降編に続き、前回は中世の鎌倉街道「中の道」を鶴岡八幡宮から笠間交差点まで歩いた。

中世の鎌倉街道は「鎌倉みち」などと呼ばれ、鎌倉から陸奥(岩手県)に至る「中の道」、鎌倉から信濃(長野県)に至る「上の道」、鎌倉から常陸(茨城県)に至る「下の道」の3つの主要街道があった。さらにその枝道や複線、またそれらをつなぐ間道で構成される複雑なものであるということは前回も説明した通りである。

最近、東京都内を散歩していてよさそうな道を見つけ、通ってみたらそこが思いがけず鎌倉街道で興奮したりと、実はそこかしこに鎌倉街道の名残や伝承は残っている。

 

左は東京都世田谷区代田の「鎌倉通り」。右は目黒区青葉台の旧鎌倉街道標
 
代官山交番前交差点から目切坂を下り、目黒川にほぼ平行する旧鎌倉街道を山手通りまで歩いたルートは、さりげなく旧街道らしい雰囲気が残る良道だった。



訂正とお詫び

さて、旅を続ける前に、前回の記事のなかで「旧巨福呂坂」として紹介した旧道は、読者からのご指摘のとおり正しくは「鶴岡二十五坊」と呼ばれる、鎌倉?江戸時代まであった25の寺院跡(寺院数は時代によって変動した)であった。『中世を歩く』の行間を読みそこね、誤った細道へと入ってしまったことを訂正してお詫びいたします。

奈良時代以降の約1000年間、日本は神仏混淆(しんぶつこんこう)であったため、鶴岡八幡宮も創建?江戸時代は「鶴岡八幡宮寺」であり、僧侶は神主よりも上位だった。しかし明治時代に入ると、1868(明治元)年の神仏分離令にともなう廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)運動の影響で寺院は廃止されて「八幡宮」となり、現在に至る。

 


この一帯にはかつて寺院が立ち並んでいたのだった



というわけで、正しい「旧巨福呂坂」へ


場所はここである。そして「旧巨福呂坂」の位置関係から推測すると


旧鎌倉街道はこんなふうに現在よりややインコースを通っていたことが考えられる

 

そしてそれによって前回「ここ(鶴岡二十五坊)が巨福呂坂だと鎌倉街道からはずれてしまうな」と疑問に思っていたいたもろもろの謎が氷解する。

 

的確な指摘に感謝しながら、今度こそ「旧巨福呂坂」へと踏み込むことに

 
少し進むと「この先通り抜けできません」の立て看板が見えてきた。『中世を歩く』の情報通り行き止まりのようだ。と思ったら正しくは「この先行き止まり通り抜けできません」だった。

 

大事なメッセージを赤くしたものの、日に焼けて消えるのはよくある話


前方に閉ざされたトンネルが見えてきたが、ここは終点ではない


旧巨福呂坂はトンネルの右側へと細い坂道がのびていく


分岐点には「史跡 巨福呂坂」とかすかに読める標識がある


それを過ぎて上っていくと左手に趣ある鳥居が見えてきた


この峠を往来する人の安全を願って巨福呂坂頂上近くに祀られたとある


上ってみたかったが、過去の記憶が蘇って体がすくみ二の足を踏んだ

 
2015(平成27)年5月、雨の翌日に天園ハイキングコースのメインルートからそれた「覚園寺道」の途中にある「朱垂木(しゅだるき)やぐら」を見に行ったあと、ひと気のない山道で蝮(まむし)を踏みかけて情けなく絶叫したのだった。

 

参考資料「朱垂木やぐら」天井に朱で垂木(屋根板を支える木材)が描かれている


参考資料「蝮を踏みかけた山道」


この日も雨上がり。蛇が冬眠したころにまた来ようと先へ進むと、庚申塔(こうしんとう)や道祖神


それを過ぎると道はさらに細くなり


その先で舗装が途切れた。と思ったら手前のマンホール横に何と蛇が

 
舗装が切れるところまで歩いていこうとすると、足元で小さな赤い蛇(ジムグリか)がシュルシュルと身をくねらせたため思わず飛び退いた。平然と茂みのなかに入っていく蛇の後ろ姿を眺めながら、つくづくさっきの青梅聖天社に参拝しなくてよかった、と思ったものである。

 

そしてこの先は私有地のようなので戻ることに


坂を降りていくと人と車が行き交う鎌倉街道が見えてきた

 
ということでいかにも趣深い「旧巨福呂坂」に別れを告げ、前回の旅の続きへ瞬間移動である。
 
 
笠間交差点へ瞬間移動・・・キニナル続きは次のページ>>
 

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