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坂道がありすぎる!横須賀の神社・仏閣を巡る

坂道がありすぎる!横須賀の神社・仏閣を巡る

ココがキニナル!

横須賀の寺院巡りをしてください/横須賀の寺院は体力勝負なところが多いです。最近のはまれぽは運動不足の様な気がするので、その手の寺院(神社も)を重点的にお願い(小鳩さん/うにゅーさん)

はまれぽ調査結果!

横須賀の寺・神社・史跡など6ヶ所を巡ってみた。横須賀の寺院が「体力勝負」なのは、高低差のある独特な地形が理由。はまれぽの運動不足も少々解消された

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ライター:吉田瞳

投稿によると「横須賀市の寺院は体力勝負なところが多い」という。横須賀というと、軍艦や海水浴のイメージが強かったが、横須賀の寺院というのは非常にキニナルところ。そして「最近のはまれぽは運動不足の様な気がする」というコメントも、見過ごせない。ここは、運動不足も解消しておきたいとのことで、あえて本気の「体力勝負」で挑める横須賀市内の寺院・神社を巡り、運動不足を解消することにした。

さあ、1日歩いて、いくつの寺・神社・旧跡を巡ることができるのか? 
過去に横浜市内の階段も調査したが、今回も階段の段数をしっかり数えつつレポートしたいと思う。横須賀出身のライター・吉田、頑張るぞ!



静円寺



最初に訪れたのは、国道16号線沿いにある「静円寺(じょうえんじ)」。早速登ってみると、段数は30段。最初なのでまだまだ元気。

 

JR田浦駅から徒歩8分ほどの静円寺(
© OpenStreetMap contributors
 

静円寺の階段
 

静円寺
 

静円寺の本堂。立派な瓦屋根のお寺だ
 

1536(天文5)年開基だという静円寺の本堂は、第2次世界大戦中は軍の宿舎として使われているなど、興味深い歴史を持つ。

住職の石本真教(いしもと・しんきょう)さんによると、この地域は当時軍の宿舎として使われた場所が多く、近隣の檀家の多くが、宿舎として家の一部を提供していたという。中には、宿舎として使わせてもらった民家の方と結婚した軍人もいたのだとか。軍港都市として発展してきた横須賀ならではのエピソードといえるかもしれない。

 

宿舎として利用されていた本堂。住職の石本さんにご案内していただいた
 

静円寺の敷地についても、紆余曲折を辿った歴史がある。住職の石本さんは「国道16号線やJR横須賀線ができたころは大変だったようです。お寺ができた後に国道16号線や横須賀線の建設が始まったので、お寺の敷地を分断して線路を通していました。今も、線路の向こう側が離れ地として残っています」と話してくれた。

 

画面中央奥の建物が本堂。線路で分かれてしまっているが、駐車場までが静円寺の敷地だ
 

本堂はこの上に。高台にあるため、コンクリートで固めているそう
 

「高台にあるお寺」としての苦労はあるのだろうか? 石本さんに伺うと「やはり、高台にあるので、修理などのときは大変です」とのこと。確かに平地にあるお寺とは、作業工程もかかる時間も変わってくるだろう。

石本さんは、2017(平成29)年に住職に就任されたばかりだそう。せっかくなので、歴史を教えていただいた後、静円寺の今後についても伺ってみた。

「地域に開かれたお寺を目指しています。その取り組みのひとつが、年に1度、横須賀市内の保育園で開催している『和尚さんのお話会』です。子どもたちに『いただきます』と『ごちそうさま』の意味などをお伝えしています。そういった、地域の人たちとのつながりを大切にしながら、仏教の良さを伝えていきたいですね」と石本さんはにこやかに話してくれた。

 

保育園の子どもたちが石本さんに贈った、お礼の手紙
 



三浦按針の墓所



静円寺の近くに、階段のある場所はないかと探してみたところ、寺社ではないが有名な旧跡があるではないか! 国の史跡にも指定されている、三浦按針(みうら・あんじん)の墓地だ。

運動不足を解消すべく、高台ルートで行くことにする。田浦の住宅街を抜け、峠を越える道だ。中でも険しかったのが、十三峠。その名の由来には「保土ヶ谷より13番目の峠」ということで名付けられたという説や、峠に祀られていた13の仏にちなむという説があるそう。

 

静円寺から三浦按針の墓までのルート(
© OpenStreetMap contributors
 

山の中を切り開いて作られたような階段
 

これでもか! と言わんばかりの登り
 

途中には小さな石碑も
 

昔は道も険しく、旅人や村人にとってはつらい山道だったとのこと。登ってみたところ、今でもやっぱりつらい! その段数はなんと174段! 舗装されていない道を歩いた昔の人は、さぞかし辛かったのでは? と思いを馳せる。

 

上から見ると、険しさが分かる
 

古道の歴史を今につたえる
 

ただ、峠を越えると眺めは良い。山と海、住宅地が見渡せる、知る人ぞ知る絶景ポイントだ。

 

絶景ポイント
 

十三峠からは、さらに長浦町の高台を歩く。じりじりと太陽が照りつける中、水分を補給しつつ歩き続ける。

 

長浦町の住宅街
 

住宅街を越え、緑溢れる塚山公園に入る。犬の散歩をしている人も多く、のどかな雰囲気だ。

 

緑が心地よい塚山公園
 

塚山公園に入って5分ほど歩くと、京浜急行線の駅名「安針塚(あんじんづか)」にその名を残す、三浦按針ことウィリアム・アダムスの墓所に到着。気づけば、静円寺を出発してから1時間近く歩いていた。

三浦按針は、江戸時代に日本にやってきたイギリス人。オランダの船に乗って東洋を目指していたところ台風に遭い、豊後国(大分県)に漂着。砲術や航海、天文学に優れていたため、徳川家康の信任を得た按針は、幕府の政治・外交顧問となり、三浦郡逸見村に領地を与えられた。その後、故郷に帰れぬまま亡くなり、この場所に供養塔が建てられたのだ。

 

ここにも階段が
 

三浦按針夫妻の墓
 

そんな三浦按針の墓に続く階段は30段。按針とその妻の墓が、仲良く並んでいる。静円寺から高低差ある場所を1時間近く歩いているため、早くもくたびれモードだが、まだ階段数は計60。頑張るぞ!