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逗子にある世界一小さい科学館「理科ハウス」ってどんなとこ?

逗子にある世界一小さい科学館「理科ハウス」ってどんなとこ?

ココがキニナル!

逗子の池子に「世界一小さい科学館」と看板を出しているところがあります。一見、科学館にはとても見えない小さな建物ですが、中がどうなっているのか気になります(おはようさんさんさん)

はまれぽ調査結果!

「世界一小さい科学館 理科ハウス」は、最新科学を学ぶことができる体感型の科学館。大きい科学館のような派手な展示物はないが、館長さんと学芸員さんの熱のこもった科学トークに引き込まれる。

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ライター:福田 優美

今回は逗子の池子(いけご)に「世界一小さい科学館」と看板を出している科学館があるというキニナル投稿だ。リサーチを行ない、キニナル投稿の科学館に取材依頼をしたが、一度お断りを受けた。

「たくさんの人に知ってもらえるのは大変ありがたいのですが、館内は決して広くありませんし、お一人お一人ゆっくり見ていただきたいと考えていますので・・・」という旨だった。そう言われるとますますキニナル。そこをなんとかと食い下がり、来館者に種明かしになるようなことは書かないという約束で、取材許可をいただいたので、さっそく現地に向かった。
 
 
 

所せましと情報が詰まった世界一小さな科学館


 

京急線神武寺(じんむじ)駅から徒歩6分。池子米軍住宅のすぐ近くにある
 

外観からは科学館という印象はあまりない
 

看板にはしっかり「世界一小さい科学館」とある

 
レンガづくりの2階建ての建物は民家にしては立派だが、科学館にしては小さすぎる。館長の森裕美子(もり・ゆみこ)さんと、学芸員の山浦安曇(やまうら・あずみ)さんが快く迎えてくれた。
 


館長の森裕美子さん(左)と、学芸員の山浦安曇さん

 
館内に入ると、壁一面、床から天井までびっしりと本が並んでいる。子ども向けの入門書から古い専門書まですべて科学に関する本だ。反対側には手作りのプラネタリウムや地球儀、実験道具などがずらりと並ぶ。
 


入館は靴を脱いで。くつろいだ様子で読書を楽しめる

 
よく見ると階段にも仕掛けがあった。足元には地球の歴史が書かれてあり、小さいが本物の化石が置かれている。また手すりにはDNAの構造を表した模型が仕込まれている。
 


アクリルのパイプと6色のビーズでDNAの二重螺旋を表現

 
階段の壁面に沿って張り出されているのは、来館者からの質問だ。

「ずっと気になっていたこと、ふと気になったこと、人に聞いても答えが出なかったこと、ネット検索しても答えが出てこないこと。そういうのがまさに『科学の芽』です。私たちはその『なぜ、どうして』を大事にしたいので、この質問コーナーをとても大事にしています」と、山浦さんが誇らしげに紹介してくれた。
 


トーク力がハンパじゃない山浦さん。こんなに熱く語る学芸員さんには会ったことがない

 
裏に答えが記入されているものを何枚か見つけた。質問も答えも来館者が書くシステム。この質問や答えを書くためだけに来館する人もいる。人のぬくもりを感じるアナログなコミュニケーションにほっこりする。
 


筆者も悩んではいるがその原因を考えたことはなかった

 
2階には生物、地学、物理、科学などあらゆるジャンルの展示物が所せましと陳列してある。顕微鏡やビーカーなど、高校卒業以降お目にかからなかった実験道具があってわくわくが止まらない。
 


この小さな空間は実験を体験できるラボにもなっている
 

顕微鏡を目にし、プレパラートを割ってしまった苦い記憶がよみがえる

 
「科学ってものすごいスピードで更新しているんです。私たちが教科書で習ったのはもう古い情報。最新の知識を学ぶためには、大人こそ科学館に行くことをおすすめします」と、山浦さんは力を込めて言う。
理科ハウスでは時事問題を科学的な目線で検証することで、大人にも興味を持ってもらう努力をしている。最近では、世間を騒がしている新型コロナウイルスについて、展示物を作ってわかりやすい解説を行なっている。
 


新型コロナウイルスを理解することで適切な予防法を学べる

 
「おもしろいことに、生物とか地学とか、みなさん足を止める場所がそれぞれ違うんですよね。私たちは来館者が興味を持っていそうなものから案内します」

ふと、足元で伸びる数本のテープを見つめていると、山浦さんの目が光った。

「あら、興味ある? これは生物分類。そもそも生き物の定義って何でしょう?」

ヤバい、いきなり質問がきた。生きものとは何か・・・。うーん、とうなっていると森さんからの助け舟。

「急に聞かれても難しいですよね。じゃあ実際にやってみましょう」