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ココがキニナル!

横浜の名産品の一つに「スカーフ」があるそうです。でも、地元民にはあまり認識されていないように思います。その由来や、現在の生産規模などを知りたいです。(mania さんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

開港当時は生糸の輸出が盛んだった為、加工品のスカーフが作られるようになったのが由来。現在の出荷量はピーク時の10分の1程度となっている。

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2012年02月20日

ライター:河野 哲弥

スカーフとは、主に女性が装飾品として身につける正方形の形をした薄手の布のこと。
横浜に昔から伝わる伝統工芸品のひとつであり、「横浜スカーフ」という名産品のブランドが存在するそうだ。

いろいろ調べてみると、「横浜スカーフ」の普及に努めている「横浜繊維振興会(中区相生町)」という協会があるようだ。早速、連絡してみたところ、株式会社 丸加(まるか)という「横浜スカーフ」の老舗メーカーを紹介いただいた。何でも、デザインから工場生産、納品まで一貫したスカーフ生産ができるのは、横浜では同社しか残っていないそうだ。
 


(株)丸加本社のエントランス


そこで、同社を訪問し、スカーフの歴史と現状を聞いてみることにした。



横浜とスカーフの意外な関係

対応頂いたのは、同社で取締役会長を務める遠藤さん。
大変気さくな方で、いろいろとお話を聞くことができた。
 


同社の製品「伝統 横濱スカーフ」と遠藤会長


まず、スカーフと横浜の歴史は、横浜港が開港した1859(安政6)年までさかのぼるという。
当時、日本の主な輸出品は「生糸」であり、輸出額の約80パーセントを占めていたらしい。

その後明治時代に入ると、茶や蚕種(蚕の卵)など他の輸出品も増え出したが、それでも「生糸」は、輸出額の約半分を占めていた。
 


スカーフの歴史は、生糸の歴史でもあった


そんな中、生糸を製品化し、ハンカチとして売りだそうという動きが現れた。

ハンカチの発祥の年代や経緯は定かでないが、1873(明治6)年にオーストリアで開催された「ウィーン万国博覧会」や、1880(明治13)年にオーストラリアで行われた「メルボルン万国博覧会」を通じて、日本製の絹のハンカチに注目が集まっていったようだ。

また、外国人の居留地が多かった横浜には、海外の指向や好みなどの情報も伝わりやすかったのだろう。お土産としても手軽であったため、次第に人気を呼んでいったとのこと。



横浜スカーフの誕生と衰退

では、スカーフが横浜で作られたのは、いつからなのだろう。


会長によれば、昭和初期のころではないかという。ハンカチを大きくしたものをスカーフとして売り出したところ、ヨーロッパでの人気が高まり、輸出も急速に伸びため横浜の特産品となったようだ。

当時、世界最大の絹織物の輸出国は中国だったが、1937(昭和12)年の支那事変と前後して、そのころから中国の生産量は激減していったそうだ。そこで欧米の貿易商らは、その代替えとなる生産地を、日本に求め出したのである。

戦前の大岡川や帷子川沿いには、主に多くの染色工場が立ち並び、川の水は毎日赤や青に染まっていたという。
 


戦前の大岡川沿いは、どんな様子だったのだろう


ところが、太平洋戦争で敗戦を迎えると、これらの工場は壊滅状態となってしまった。しかし、スカーフには根強い人気があったため、両川沿いを中心に、再び染色工場が軒を並べていくようになる。

同社には、その復興の様子が分かるような出荷額を年別に記した史料があったので、ここに転載しておく。
 


そのピークは、昭和51年にあったようだ


「ピーク時の横浜市内には、捺染(染色)工場だけでも200社ほどあった」と、会長は話す。デザインや縫製なども含めた関連企業や個人経営の染色工場も含めると、その数は想像もつかないという。

ところが、順風になびいていたスカーフ業界に震撼が走る。
1980年代終盤~1990年代初期のバブル期に、海外ブランドが日本を席巻したのだ。

海外のブランド品が飛ぶように売れたため、横浜のスカーフ企業の多くは、海外ブランド品のライセンス生産に次々と転じた。そのため、昔ながらの下請け企業は、一気に職を失ってしまう結果となった。バブル後、ブームが去ったあとの工場の数は、かつての10分の1以下になったという。

なお、現在生き残った企業のほとんどは、スカーフ以外(繊維関係)などの産業で成り立っており、いまは発注がない限り、原則スカーフは作っていないとのこと。なお、現在の出荷量は昭和51年のピーク時の、10分の1ぐらいではないかとのこと。




 

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