どっちが出動!?水上警察署の斜め向かいに交番があるのはなぜ?
ココがキニナル!
大さん橋にある横浜水上警察署。よく見ると斜め前あたりに交番が。何で警察署の前に交番があるのか不思議です。(いちやんさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
1日何百件とある道案内や、たくさんの落とし物の届け出など、一大観光地ならではの利用者特性を考慮して交番を設置している
ライター:伊藤 健志
中区海岸通1丁目にある神奈川県横浜水上(すいじょう)警察署は、1868(明治元)年に水上見張所として発足。その後、1899(明治32)年、警察署の統廃合に伴い、水上警察として設置された。現在の建物は、1984(昭和59)年に新庁舎として建てられている。
横浜水上警察庁舎
署員数は122名。船舶連絡所は、川崎港、湘南港江の島の2ヶ所にあり、警備艇は水上バイクを含めて10隻を所有している。
“水上警察”の名前の通り、管轄区域はその97%が海上と河川で占められる。海上では港湾法に基づく横浜港湾区域、河川では大岡川、中村川、帷子(かたびら)川、入江川、鶴見川の一部である。
残りの3%が陸上で、こちらは中区内の海岸通1丁目、大さん橋ふ頭、新港町、新港ふ頭、山下ふ頭、神奈川区内の瑞穗ふ頭、鈴繁ふ頭、山ノ内ふ頭などの一部となっている。
警察用船舶「しょうなん」(横浜水上警察ホームページより)
具体的にどんな仕事をしているか? というと、陸上管轄における各種犯罪の取り締り、防犯活動および交通指導取り締りなどの警察活動のほか、海上管轄内外における海事法令違反をはじめとする各種犯罪の取り締りが、その主な内容。
また神奈川県海域全域での海難救助捜索活動、海難事故防止活動、外国船入出向警戒、外国船寄港の周辺警戒、不法係留船の把握などにも従事している。
海難救助というと「海猿」などの海上保安庁が思い浮かぶが「海上犯罪の取締り、海難救助、各種防災活動は共通項目であるが、海上保安庁は標識や灯台の維持管理,航路の設定、また船舶に湾内の情報を提供し、安全な渡航を促すための海上交通センターなどがあり、海上における船舶の秩序を維持管理している」という。
また、今回の取材で意外だったのは、水上警察の陸上管轄区域に、ワールドポーターズや赤レンガ倉庫など、みなとみらい地区の一部の観光地が含まれていることだ。例えば、赤レンガ倉庫内で窃盗事件が起きた、ワールドポーターズ内で車上荒らしがあった時などは、水上警察から駆けつけるそうである。
赤レンガ倉庫は水上警察の陸上管轄区域