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ミステリーサークルか、はたまた遺構か!? 瀬谷区にある「謎の楕円形」の正体は?

ココがキニナル!

瀬谷区と旭区の県境、横浜西部病院入口交差点西側の空き地を航空写真で見ると、大きなオーバルコースのようなものがあります。これは何の痕跡なのでしょうか。(上拾石鬼平さんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

謎の楕円形の正体は大きな窪地。亀の甲羅のような形から、昭和初期まで「大亀窪(おおかめくぼ)」と呼ばれていた。以前からずっと山だった

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ライター:橘 アリー

遺跡? 競馬場跡?


 
今回の調査は、西部病院入口交差点西側の空き地にある、楕円形をしたものが何なのか、について。
投稿していただいた航空写真を見ると、その楕円形は、何かの遺構か、競技用のトラック、またはミステリーサークルのようにも見える。
 


キニナル投稿に寄せられた写真。上が1990年代、下が1940年代のもの

 
上の写真は1990年代ということなので平成になった当時のころで、下の写真は1940年代のものでということなので太平洋戦争があったころになる。

1940年代~1990年代まで、50年もの間、戦後の高度成長期にも土地が開発されることもなく、そのまま残されているということは、何か遺構のような歴史的に貴重なものなのだろうか?

そこで、まずは『横浜の歴史』という資料で調べてみると・・・
 


交差点の近くに矢指谷遺跡(やさしやといせき)という旧石器時代の遺跡があると分かった

 

矢指谷遺跡の所在地は旭区矢指町で、現在、聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院がある場所である。
一方、謎の楕円形があるのは、瀬谷区二ツ橋町。

赤い丸が「謎の楕円形」、青い丸が矢指谷遺跡だった場所

現在は違う区であるが、謎の楕円形と矢指谷遺跡場所は野境(のざかい)道路を挟んで接しているので、もしかしたら何か関係はあるのではないだろうか?

ちなみに野境道路とは、武相(ぶそう)国境とも言われ、相模の国と武蔵の国との境を通ることからその名がついている。
 


横浜市都市計画図より

 
オレンジの枠が謎の楕円形がある空き地。その右側にある青線が野境道路
 
そこで、遺跡発掘調査の担当部署である横浜市生涯学習文化財課に問い合わせてみた。
すると、矢指谷遺跡は病院建設の事前調査で発見されたもので、空き地の場所とは関係は無いとのこと。

まずは、謎の楕円形は遺跡ではないと分かった。

次に、競馬場コースのような形をしているので、その可能性があるか調べてみた。
すると、瀬谷区には、芝野観世音と言うものがあり、そこでは明治から大正時代にかけて競馬が行われていたことが分かった。
芝野観世音があったのは、現在の米軍上瀬谷通信施設のある場所。
 


現在は、芝野観世音は無いが、記念碑が瀬谷区相沢に立っている

 
これも、謎の楕円形の場所とは違うが、同じような競馬が芝野観世音以外でも行われていた可能性は有るのだろうか?
そこで、芝野観世音について書かれている資料をいくつか読んでみた。
すると、「芝野観世音の馬場は、付近一帯唯一の馬場コースだった」とあるので、謎の楕円形が競馬場でも無いと分かった。
 


続けて、瀬谷の歴史について書かれている資料を読んでみた

 
すると、現在は二ツ橋町となっている空き地の場所は、
 


昭和初期まで「大亀窪(おおかめくぼ)」と言う字名であったと分かった

 
謎の楕円形のある場所が、「大亀窪」と呼ばれていたとは、そこに何か理由があるのだろうか?
 


謎の楕円形は、亀の甲羅を意味しているのか?(フリー画像より)

 
そこで、現地へ行って様子を確認してみることに。