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日本屈指の温泉地、箱根で売っている名物まんじゅうを大調査!

ココがキニナル!

箱根湯本の菊川商店の箱根まんじゅうが大好きなのですが、箱根以外でも買えないのでしょうか?そんな事も含めて、箱根まんじゅうの歴史を是非調べてください!(Shokaiさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

1955年ごろから同店で販売されている菊川商店のカステラ焼き箱根まんじゅうは電話注文も可能だが、同店のみでしか購入ができない。

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ライター:すがた もえ子

温泉地といえば、必ずといっていいほどお土産に「おまんじゅう」があるが、神奈川県が世界に誇る観光地・箱根にも、名産品に「箱根まんじゅう」があるという。

今回はこの箱根まんじゅうについてのキニナル投稿だが、そういえば筆者は箱根まんじゅうについてよく知らない。

 

定番のおまんじゅうイメージ(画像:Ocdp・Wikimedia Commons)
 

さっそく、箱根登山鉄道線箱根湯本駅まで向かうことになった。



箱根と箱根まんじゅうの歴史を聞き回る



あちこちお店を覗いてみると、同じおまんじゅうでも「箱根まんじゅう」と「温泉まんじゅう」とネーミングが違うものがあることに気が付いた。見たところ、どちらも同じ蒸しまんじゅうのようで、その差は見ただけでは分からない。

 

まず向かったのは、箱根町総合観光案内所
 

こちらで箱根まんじゅうについてお伺いしてみたが、箱根まんじゅうとは何なのか分からなかった。今まで箱根まんじゅうについてのイベントや催事などを行ったことも無いという。

そこで箱根の歴史について詳しいところということで、箱根町の郷土資料館を紹介いただいた。

 

町役場と同じ敷地内にある郷土資料館
 

箱根まんじゅうがいつごろから売られていたかという正確な資料は、残念ながら無いという。

箱根は江戸時代より温泉地としてにぎわっていた。箱根のスイーツという範疇であれば、江戸時代に旧東海道で甘酒を出す茶屋があったということが資料に残されており、9ヶ所の甘酒小屋が絵図に載っているそうだ。また畑宿ではお雑煮を提供していた店もあったとのこと。

 

1890(明治23)年ごろの箱根湯本温泉(画像:Public domain/Wikimedia Commons)
 

旧東海道沿いにはいくつか店が並んでいたようだ。湯宿などでも甘味があったと思われるが、ここで何が出されていたかは不明だという。

 

1811(文化8)年の箱根ガイドブックより(画像:Public domain/Wikimedia Commons)
 

町役場や物産館でもお話を伺ったが、やはり詳しい内容までは分からなかった。
「歴史などは直接お店の方に聞いた方がいいと思います」ということだったので、まずは箱根まんじゅうを扱うキニナル投稿の「菊川商店」にお話を伺ってみることにした。



菊川商店の「カステラ焼き箱根まんじゅう」

 

こちらが菊川(きくがわ)商店さん
 

菊川商店は、以前はまれぽでも取材させていただいたことがある。箱根湯本の駅を出て、大通りを早川の方に渡ってすぐのところにある。
菊川商店の創業は80年ほど前だという。創業当初は、まんじゅうは作っておらず、お土産屋さんとして営業していた。

現在の店長、菊川路子(きくがわ・みちこ)さんによると、おまんじゅうを売るようになったのは1955(昭和30)年ごろ。蒸した温泉まんじゅうが多い中、先代が機械で焼くカステラ焼きのまんじゅうを取り入れたのだそうだ。

 

1955(昭和30)年ごろの菊川商店(画像提供:菊川商店)
 

1955(昭和30)年ごろの箱根湯本駅前(画像提供:菊川商店)
 

菊川商店は「カステラ焼き箱根まんじゅう」を販売している。販売当初から「箱根まんじゅう」と呼ばれていたそうだ。

 

お店の左手に置かれた機械でおまんじゅうを焼いている
 

菊川商店のおまんじゅうは、生地がカステラ、中身が白あんという組み合わせ。新鮮な卵を使用した洋風まんじゅうだ。箱根まんじゅうを売っているお店はほかにもあるが、この組み合わせのおまんじゅうを出しているのは菊川商店だけ。

お客さんの年齢層はさまざまで、あんこが苦手な方でも菊川商店のカステラのまんじゅうは「食べられる」という感想が寄せられており、小さなお子さんにも喜んでもらえている。

 

レーンの内側が片面、外側が両面を焼かれたものが流れている
 

ひっくり返すのももちろん自動だ
 

カシャンカシャンと、音が鳴り響いている。

 

最後に焼き印を押されて完成
 

せっかくなので焼いている様子を動画で(画像をクリックすると動画が再生します)
 

完成したおまんじゅうがつぎつぎに並べられていく
 

菊川商店のおまんじゅうは、忙しい時は日に2000個以上出る。「箱根がすごくにぎわっていたころは、1日に1万個くらい出ていました」と路子さん。

 

コロンとした可愛らしいおまんじゅう、焼きたて
 

焼きたてのおまんじゅうをいただいてみた。まわりはパリッとしていて、中はしっとり。甘すぎない優しい味の白あんが入っていて、おまんじゅうというよりもっと洋風な感じ。カステラのまんじゅうだけあって、ふわりと甘いいい香りが広がる。これは美味しい!

お店の前にはベンチが置かれているので、座っておまんじゅうをいただける。