川崎球場時代からの年季の入った野球ファンだという金谷氏

日本国内のドームについて、成功事例を紹介。札幌、東京、名古屋、大阪、福岡の5大ド－ムは野球ばかりでなく、コンサートをするアーティストにとってもステイタスが高い。

全天候に対応し、快適で安定したドームが地域のシンボルだけでなく、雇用などさまざまな波及効果を持つこと。

しかし、地域や市民の賛同が不可欠であること、そして建設資金と運営については市民、『市』、球団のパートナーシップなども必要だと述べた。横浜アリーナのように、民間が作って、それを市に売却した例なども出した。

これについては、司会の大島氏も、「民間ベースでは建設・運営が難しい」と発言。

また、コンテンツとして、横浜ベイスターズに「魅力あるプレーをしていただく」必要性も力説。
ドーム球場を持つチームは強いから、横浜もドームができると強くなるかもと期待を述べた。

平松氏は野球人の観点から、ドーム球場の利点を語った

現役時代、切れ味鋭いシュートを武器に、巨人戦通算51勝をあげた「巨人キラー」

今の人工芝はよくなっているので、昔のように「人工芝は選手に負担がかかる」といった言葉は最近聞かれなくなっている。

また、ドームはスケジュール通りにできるので、特に投手にとってはありがたい。
もしも現役時代にドーム球場だったら、もっと勝てたと。

暑さ、寒さや雨に困らないのは選手だけではなく、お客様にも良いと述べた。
　

名投手平松氏の隣で、大ファンの金谷氏は少し緊張したとか

最後の一言と振られて、平松氏は「つくりましょう！」とこぶしを突き上げた。

司会の大島氏が最後に、「あとは、残された課題についてシンポジウムを行う。場所をどこにするのか、これはおのずと答えは決まっているようなものですが･･･。お金はどうするのか。採算が合うのか」という今後の問題点を挙げてシンポジウムは終了した。



まとめ

読んでいて気づかれたと思うが、パネリストによっては自治体の協力が必要という意見もあり、「今回は横浜市など自治体の財源から建築費を出費せず」という部分が気になったので、終了後、会長に確認させていただいたところ、「自由に意見を発表していただいたもので、会としては自治体からの出費は考えておらず、企業や市民からの出資で」と明確に答えてくれた。

ご承知の通り、横浜市の財政は厳しい。自治体からの出費というならば、「？」の感想を結論とするところだが、自治体の資金をアテにしないという財源の考え方には心意気や良しと感じる。

野球ファンのひとりとして、横浜ドームができることによって横浜からプロ野球球団が消えることを防ぐ手段のひとつとなるならば歓迎する。個人的には、天然芝で開閉式の屋根を持つ球場を希望する。天気の良い日は青空の下でビールを飲みながら観戦したい。

しかし、資金面だけではなく、現横浜スタジアムや球団売却のうわさなど問題は山積み。
ちなみに、一般的にドームを今作るとしたら500～600億円程度かかると言われている。

さて、実現するだろうか？
今のままでは、横浜ドームが作られる可能性は低いだろう。

今後、横浜ドームを作るために、どういった動きをしていくのか、引き続き調査しお伝えしていきたい。


― 終わり―