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「危険なバス停」は本当に危険?危険度Aの現地と各バス会社の対応を調査

「危険なバス停」は本当に危険?危険度Aの現地と各バス会社の対応を調査

ココがキニナル!

神奈川県警から県内の危険なバス停が発表されました。どの様な基準で選出されたのか、上位のバス停はどんな状況なのか、この結果を踏まえてバス会社はどんな対応をするのか?(白髪ハウルさん/ハマKさん)

はまれぽ調査結果!

危険度Aとされるバス停は、バスの車体が横断歩道を塞ぐ、横断歩道を利用する児童数が多い、過去3年以内に人身事故が発生しているなどに該当する停留所だが、詳細な判定基準は公表されていない。

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ライター:はまれぽ編集部

江ノ電バス「久保」


 
続いては、栄区飯島町にある江ノ電バスの停留所「久保(戸塚駅行)」。この停留所は危険度Aの9ヶ所のうち、唯一バス停を移設している。
 


赤丸がバス停。2018年12月3日に移設済み

 
道路幅はそこまで狭くなく交通量もそこまで多くないが、10分に1本は運行しているのでバスの需要が高いことがうかがえる。近隣の徒歩圏内には、保育園、幼稚園、小学校、中学校があり、「久保」バス停付近の道は児童や学生らも利用しているため、通学時間帯には歩道いっぱいに学生たちが連なっていた。

「久保」は「バス停留所危険度判定」で危険度Aと判定された翌週に、江ノ電バス横浜、県警、栄土木事務所で現地診断を行い、その場でバス停を移設する措置をとった。もともとは横断歩道から10メートルほど離れていたバス停を20メートル先まで移設。
 


以前バス停があった場所(赤丸)には跡が残っていた

 
この措置について江ノ電バスの業務管理課は、「移設先がもともとのバス停と同じ住所だったこと、届出や許可が必要な関係各所の方々が集まっていたことで早期対応ができました。今後も危険と判定されたバス停については、住民の方々、県警、所轄、土木事務所、競合他社と相談の上で移設も含めた検討を進めてまいります」と話す。

江ノ電バスでは12月6日より該当するバス停に注意喚起の掲示を開始。社内掲示でもドライバーへの注意喚起を行っているそうだ。移設が難しい場所については、1月中旬ごろから該当するバス停に停車する前に「バスの前後を渡らないように」と車内放送を流す予定という。
 


標識柱には「横断歩道注意」の掲示

 
また反対車線の「久保(飯島団地方面行)」バス停も横断歩道に近接しているため、中ドアに合わせて停車(横浜エリアの江ノ電バスは「前乗り・中降方式」)するなどの対応をとっている。
 
 
相鉄バス「会館前」
 
続いては、南区清水ヶ丘にある相鉄バスの「会館前(美立橋<みたてばし>行き)」バス停。
 


赤丸がバス停

 
パッと見ても分かるように横断歩道の真横にバス停があるため、前乗りにしても停車中は横断歩道を塞ぐことは避けられない。道路幅も広くはないので、バス後方から横断者がいた場合、対向車からは完全に死角となってしまう。

運行本数はほぼ1時間に1本で交通量も少ないが、電柱に取り付けられた横断歩道の道路標識は折れ曲がっているし、バス停付近はスクールゾーンに指定されているため横断歩道を完全に塞ぐバス停があることに不安がないとは言い切れない。
 


実際にバスが停車している様子

 
相鉄バスの総務担当者は、「2018年9月以降、当社は独自の調査を実施し、10月31日より該当のバス停に注意喚起を掲示したほか、12月16日より自動音声による車内放送を開始しました。また、乗務員が口頭で注意喚起のアナウンスを実施しております。バス停の移設等について具体的なお話はまだできる状況にありませんが、関係各所の方々と協議の上、対応を進めているところです」と話す。
 


反対車線の「会館前(桜木町駅行)」にも同じ掲示があった

 
 
横浜市営バス「片倉町入口」
 
最後は、神奈川区三ツ沢上町にある横浜市営バスの「片倉町入口(横浜駅西口行)」。
 


赤丸がバス停

 
この付近はスクールゾーンに指定されており、バスの運行本数は1時間に1本。市営バスは「前乗り・後降り」方式のため、一部横断歩道上に停車する。
 


「片倉町入口」のバス停は標識柱に掲示

 
今までのバス停と異なるのは、バス停に近接している横断歩道の奥にも横断歩道があること。対向車線は県道13号線の片倉町入口交差点や第三京浜道路につながる道なので、交通量もそこそこ。バスが停車していて見通しが悪い時、対向車は2つの横断歩道があることに注意しなければいけない。

もう一つ気になったのは、道幅は決して広くはないが、ちょうどバスとすれ違う路側帯部分には歩行者用グリーンベルトが塗装されている点。「危険なバス停」とされる停留所は、バス会社の対応はもちろんのこと、道路の整備も併せて行っていくことが必要だと感じた。
 


赤丸の部分がグリーンベルト

 
「片倉町入口」のバス停はすでに現地診断を実施しており、バス停の移設の可否も含めて対応を検討中。

横浜市営バスの交通局営業課は、「県警発表のA判定のバス停のうち、『さつきが丘』については、今年度中に横断歩道手前に歩道が整備される予定のため、整備完了後、歩道上に移設し、『長導寺前』バス停については、警察、土木事務所及びバス事業者合同で現地診断を実施しました。また、BとC判定のバス停も現地診断を実施済みで、バス停の移設の可否、移設先の検討などを協議し、対策を検討しております」と話す。
 
 
危険度B・C判定は?
 
では危険度BやCのバス停はどのような状況か? 栄区公田町にある神奈川中央交通の「団地下(大船駅行)」「公田団地(大船駅行)」バス停で比較してみた。

まずは危険度Bの「団地下」。
 


一見、平和そうに見えるバス停

 
パッと見たところ、後方に近接した横断歩道もなく、十分な広さの歩道もあって危険と感じる箇所はないように感じたが、この区域自体が「ゾーン30(時速30キロの速度規制や抜け道利用を抑制すること)」に設定されていたことが判定基準に引っかかったのかもしれない。

続いて、危険度Cの「公田団地」は大船駅行と本郷台駅行の複数個所あり、危険と判定されたのは本郷台駅行のバス停。同じくゾーン30に指定されており、団地下バス停の道路よりも少し道幅が狭い。運行本数は運行本数は1時間に1本程度だ(「公田下」は1時間に3~5本程度)。
 


赤丸が本郷台駅行、青丸が大船駅行。写真は大船駅行のバス

 
写真赤丸のバス停に停車する本郷台駅行は、前ドアに合わせて停車するため横断歩道にかかってしまう。危険度BとCの違いは体感としてはっきり分からなかったが、危険度Aと比較すると交通量や地域を走る乗用車のスピードが緩やかに感じた。

詳細な判定基準は分からないが、地域住民の特性や時間帯によって交通状況は変わってくる。危険度の高さに関係なく、ドライバーは見通しの悪い横断歩道前では徐行し、歩行者はどんなに急いでいてもバスが停車中は横断しないよう心がけてほしい。
 
 
 

取材を終えて


 
今回7ヶ所の「危険なバス停」を回ってみて、確かに危険と判断される材料は揃っているように感じたが、事故が起こってしまう原因を「バス停自体が危険だから」と一概に言えないことも実感した。

4社のバスに乗車中、ウィンカーを出さずに車線変更をしてバスの前に入ってきた乗用車や、スマートフォンでマップをいじりながら運転していたタクシー、道幅の狭い道路で路上駐車する車、スマートフォンをいじりながらバスの真横をすり抜ける自転車など、いつ事故が起きてもおかしくない「危険な状況」が何度もあったからだ。
 


歩行者がいても一時停止しない車も少なくない

 
我々が今すぐに対応できることは、歩行者とドライバーの両者が交通ルールを守ること。当たり前のことかもしれないが、その当たり前を行動に移せる人が一人でも増えることで事故を防ぐことができるのではないか。
 
 
ー終わり

 
 

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コメントする
  • 移設したという江ノ電の久保バス停ですが、(私は近所の住民ではないので)写真とグーグルマップで見る限り、道路がバス停の先で若干左側にカーブしていて、対向車線の見通しが悪い場所のようです。このような道路なのにバス停を動かしたため、「後続車がバス停で止まっているバスを追い越そうと反対車線に出たら、突然対向車が現れて正面衝突」という、別の危険が増したのではないかと思います。今回死亡事故があったため、横断歩道のほうを優先したのでしょうが、「あちらを立てればこちらが立たず」で、道路環境面としては改善しようのない場所も多そうですので、全面的な解決は難しいんでしょうね。一番簡単なのはバス停やバス路線そのものを廃止してしまう、ということですけど、それは住民も望まないでしょうし。

  • バスが去ってから道を渡るようにするだけでも、少しはなんとかなるんじゃないかと思いました。それに、歩く方も運転する方もながらスマホは絶対ダメ、ですね。

  • バスの運転手さんとバス会社だけでなく、危険なバス停を利用する人、そこを車を運転して通る人、皆が気を付けていかないといけませんね。

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