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市から立ち退き命令があった横浜ビブレ前のおでん屋台、2016年1月に姿を消すってホント?

ココがキニナル!

横浜ビブレ前の川沿いにあるおでんの屋台問題は、2011年6月22日の横浜のココがキニナル!以降、今日まで何か進展したの?この3年余りの実情を追及してください。(あっくんしょうちゃんさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

1955年ごろから変わらずに昭和の雰囲気を醸し出しているおでん屋台は行政とおでん屋台の組合が話し合いにより、2016年1月に「自主撤去」で合意

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ライター:山崎 島

生活衛生課

次に向かったのは西区生活衛生課食品衛生係。
 


戸部駅から徒歩約10分
 


お忙しいところありがとうございます


営業許可については、生活衛生課長の鳥海(とりうみ)さんにお話をお伺いした。生活衛生課は食中毒を予防するための衛生指導と管理をしている。

「飲食店も昔は警察が一括して許認可、取締りをしていた時代がありました。それが戦後、権限を分散し、食品衛生法は保健所の管轄になり、同時に食品衛生法に基づく許可や指導は、衛生上の安全確保に必要な限度で許認可を行うようになりました。したがって、関係部署と連携して指導はしていますが、施設の基準に合っている場合は許可せざるを得ないのが現状です」とのこと。だから道路を不法占拠しているあのおでん屋台にも、営業許可を出すことができるのか。
 


社団法人 横浜市食品衛生協会の講習「受講済」ステッカー


西口のおでん屋台に出されている条件は、36リットルの水を積んでいること・手洗い場及び洗浄設備があること・おでんを保管する場所・蓋のある廃棄物容器があること。屋台では加熱のみの調理ができる。その条件を満たしていれば、生活衛生課は営業許可を更新できるそう。

西土木事務所との撤去日設定のためのすり合わせに関しては「管轄である西土木事務所が調整し、生活衛生課は営業許可の更新日を最長の店の日に合わせるように調整した」とのお言葉。

この後、福岡の屋台通りの話を上げたりしてご質問させていただいたが「あくまでも衛生面でのことしか言えない」ということだった。西土木事務所との温度差に違和感を感じる。「タテ割り社会」ってこういうことなのだろうか。

なんだか腑に落ちないまま生活衛生課を後にした。



都市整備局

続いておでん屋台の場所が再開発でどのようになるのかお話を伺いに横浜市役所へ。
 


前中さん(左)と石原さん


横浜市都市整備局都心再生部都心再生課横浜駅周辺等担当課長の前中さんと石原さん、お忙しいところありがとうございます。
 


横浜駅周辺大改造計画、その名も「エキサイトよこはま22」


まずは横浜駅周辺大改造計画「エキサイトよこはま22」について。パンフレットによると「本計画は国際化への対応・環境問題・駅としての魅力向上・災害時の安全確保などの課題を解消し、『国際都市の玄関口としてふさわしいまちづくり』を進めるため指針となる計画です」とのこと。

羽田空港の更なる国際化に伴い、国内外から多くの人々が訪れるであろう横浜。横浜駅の利便性を高め、駅周辺を流れる豊かな川を活かした近未来的な都市として再構築される予定だそう。
 


見慣れた景色が近いうちガラッと変わりそう


当該地周辺の再開発計画は、さかのぼって昭和40年代から地元で検討してきている。1977(昭和52)年に開発区域の決定があり、1992(平成4)年には地権者との準備組合を発足。平成28年に事業化できるよう、話し合いを進めている。

「駅ビルや駅周辺の商業施設は、現在の商業機能を維持しながらの工事が必要になるため、なかなか着工までの道のりが遠いです。現在は地権者の方々との話し合いを重ねています。駅前広場も十分な広さがなく、駅周辺の建物も老朽化が進んでおり、再開発により災害に強いまちづくりを進めていきたいと考えています。」というお話が。しかし、再開発を行うには、まだまだ地権者の方々の話し合いが必要。

ちなみに、なぜ平成28年を目標にしているのかというと、それまでに「民間都市再生事業」として認定されることで、税の軽減等の支援を国から受けられるため。おでん屋台自主撤去の年のすぐ後だなあ。
 


赤丸部分が「幸栄地区」


おでん屋台がある場所の周辺は、通称「幸栄地区」と呼ばれており、開発予定区域に含まれる。まだ確定はしていないが、幸栄地区は商業施設や業務施設が作られるのでは、というお話だった。
 


川触れ合う親水空間がある街


幸栄地区のおでん屋台通りは土地が低く、浸水してしまう恐れがあるため、市が目標とする高さ(東京湾平均海面から3.1メートル以上)を目標として計画をしなくてはならないそう。
 


川と共存していけるように考えられた街


おでん屋台自主撤去と都市計画の直接の関連性については「都市計画のためにおでん屋台の自主撤去が決められた、という事実はありません。最近の地権者との話し合いでおでん屋台の話題が上がったこともないです」とのこと。確かに、開発が遅れるからと言って自主撤去の期間が延びるわけではない。

が、必ずしも無関係ではなさそうだ。開発に携わる人たちがおでん屋台のことを気にしていない感じが伝わってきた。お話ありがとうございました。



最後に

ひと通りお話をお伺いしたところで、もう一度おでん屋台へ。
 


また別の屋台へ


この日お邪魔した屋台の女将さんは、とても気さくでかわいらしい方だった。前回、自主撤去の話題をだし、その場にいた方々をご不快にさせてしまったため、躊躇したが取材のお願いをしてみる。「いいわよ。もう決まってることだから」とやさしくお受けしてくださった!

店内にいたお客さんも「やっぱり取材だったか!! お姉ちゃん(編集部・山岸)の目が普通の人と違ったからすぐ分かったよ!! ギラギラしてた!」と笑っていらっしゃった。ありがとうございます!!

こちらの屋台は、女将さんの義母の代で50年ほど前からの営業。数年前に引き継がれたそう。現在は買い出しや毎朝の仕込みなど、すべてお一人でやっていらっしゃる。「お姑さんが現役だったころも、ちょくちょく手伝いにきてました」と、この場所で長い間過ごしてきたことが伺える。
 


大根とシューマイ、丸ごとのタマネギ。しみわたる


客層は常連さんから一見さんまで多くの方で日々にぎわっているそうで、「時には外国の方もいらっしゃるんですよ。リバーサイドレストランなの」とおっしゃっていた。かわいい。

いつからこの場所に固定して営業することになったのか、経緯は正確には分からないが、おでん屋台を始めてすぐにこの形になったよう。

「お役所が移動できるか確認のために“屋台を持ってこい”と言ってきて、みんな怒ってたって話を聞いたことがある」とのお話もしてくださった。
 


足元には車輪が


自主撤去については「長い年月、たくさんの人とここで過ごしたから本当に寂しいし悲しい。どうなってしまうんだろう、という不安もあるし、今は何も考えられない。とにかく終わりまでの1日1日過ごすことで精一杯」と涙ぐまれていた。今まで何度か撤去について市から言われ、署名運動も行われたそうだが、今回の自主撤去を回避することはできなかった。

戦後、貧しい中で何とか自分たちの生きる手立てを、とみんな必死でここにたどり着いた。そうやってなりふり構わず生きてきた人たちの想いは、わたしには想像も及ばないだろう。この記事を書き終わったらまた来ます、とお約束して屋台を後にした。



取材を終えて

長い歴史から見たら、あのおでん屋台があった時間はとても短く、移ろう時代から見れば、古いものは無くなるか形を変えるかしていくのが当たり前なのだろうが、私はあの場所を残してほしかった。しかし人々がよりよく暮らしていくための法律に違反していることは事実。それを無視して「存続すべきだ!!」とは言い切れない。

では、法律に触れない別の場所で存続させることはできなかったのだろうか、と自分自身で考えを巡らせている。戦後の生々しい生活の香りを残す、貴重なあのおでん屋台。常連になる夢もかなわず、結局何も屋台のためにできなかったが、ライターとしてあの場所に携わる多くの人のお話を聞けたことは良かった。


―終わり―
 

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  • 最後の一件も代執行で無事無くなりました。違法屋台のゴネ得もここまで。

  • おでん横丁的な名前で 市営で格安家賃のテナントスペースを設けて営業できるようなシステムを作るべきです。例えは悪いけど 犯罪でも時効があります。民法でも時効があります。数十年も営業してきて市民にも愛された屋台です。営業をお手伝いできるような行政であって欲しい。営業実績がない店舗(納税実績も)守る必要はないと思うけど・・。

  • 戦後のドタバタ期ならともかく、今は法律や条例に従うのは当然。そのための経過措置も何十年という枠で十分すぎるほどとってきた。早い話がただのゴネ得だ。屋台の主の中には「本業」でアパート経営をしている人もいるが、そういう話は表に出てこない。ただノスタルジックでお涙頂戴で終わり。このライターも自分をいい人の側に起きたいがために結論をしっかり出さずふにゃふにゃした終わらせ方をしていて実に卑怯な書き方だと感じた。

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