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黒岩知事が掲げる「神奈川独立国」とはどんなこと?

ココがキニナル!

黒岩知事が神奈川独立国を目指すと言ったそうですが、これって、いったいどういうことなのでしょう?(ハナちゃんさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

「独立」というのは言葉のあやで、新たな地方分権改革案のことでした。県の行政局でも本来の意味での「独立」については全く検討していません。

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ライター:吉田 忍

横浜市や川崎市の特別自治市構想については、以前にご紹介した通り、一定以上の規模の都市が県と同等(あるいはそれ以上)の権限を持ち、より迅速かつ市民に身近な行政を効率よく行おうとするものであった。

では、黒岩知事の言う「神奈川独立国」(のような)を目指す、独自の地方分権改革案とはどのようなものなのか?
神奈川県 政策局 地域政策部 広域連携課の川瀬課長にお話をうかがった。
 


「神奈川縣廳」のプレートに威厳を感じる
 

顔写真NGのシャイな川瀬課長の代わり? に、広域連携課のサイン




神奈川独立構想とは



「神奈川独立構想」という言葉はマスコミが創ったもので、知事のネーミングではなく、また、県として打ち出した言葉でもない。「神奈川独立国」という言葉を知事が使用したかもしれないが、「いわば~」「~のような」という言い方をしているとのこと。
 


善し悪しは別として、注目される言葉でパフォーマンスのうまい? 黒岩知事
2011.4.13インタビュー時


「神奈川独立国」という言葉がひとり歩きしているだけで、その内容は、地方分権制度についての神奈川県としての考え方であった。



神奈川県のいう地方分権改革



神奈川県の「地域主権実現のための指針(仮称)」という素案に、
『県では、「自らの地域のことは自らの意志で決定し、その財源・権限と責任も自らが持つ」という地域主権型社会の実現に取り組んでいます』とある。

内容を見てみよう。

・法律や補助金が全国一律のルールで決められているので、地域の実情に合った行政サービスがやりにくい。
・国では省庁ごとのタテワリになっているので、地域で総合的な決定が困難。
・国の補助金も元は税金だが、再配分されるので、受益と負担の関係がわかりにくい。

このような状況を地方主権型の行政システムに改革しようというもの

神奈川県として具体的に強く主張しているのは、医療制度について。現在の医療制度は、病床数など国が様々な面で全国一律の規制や制度を設けているため、地域によって需要が異なる医療環境に充分に対応できていない。

これらの県として裁量権を望む事項について、すでに国への要望案がまとまっているとのこと。
 


地方分権改革とは、国に集中している権限や財源を地方自治体に移すこと
 

地域のことは現地で解決するシステム


ここまでで、お気づきの方も多いと思うが、この内容は横浜市のいう「特別自治市構想」の内容とほとんど変わらないのではないか?
 
上記、素案中の「県」を「市」に変えれば、
横浜市特別自治市構想案の文章としてもそのまま使えそうだ。それぞれの言うところの「地域」の広さ、範囲が違うだけ。地方行政において、県は「国の権限が強すぎる」と言い、市は「国と県の権限が……」と言っているのである。


そして、神奈川県としては、特別自治市構想については否定的であった。