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人それぞれに違った旅が生まれる町。はま旅Vol.73 「桜木町編」

ココがキニナル!

横浜市内全駅全下車の「はま旅」第73回は、様々な文化の息づかいが聞こえる町、JR&地下鉄ブルーライン桜木町駅周辺の旅。

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ライター:篠原 章公

今回のはま旅は横浜市民ならずとも立ち寄る機会が多いであろう桜木町駅。
すでにはまれぽ内で取り上げた場所も多く、キニナルスポット満載のこの町は、周知のとおり線路をはさんだ東側と西側とで随分と雰囲気が異なっている。
今回は野毛を中心に古くからの街並みが残るJR桜木町駅より西側に焦点を当て、気ままな旅をすることに。
さて、どんな出会いが待っているのだろうか。
 

各駅前にて写真撮影
 

今回は線路をはさみ西側を歩く



まずはメインストリートを



駅から出て、日ノ出町へと続く大通りを歩いていくと、ひときわ賑やかな声が聞こえてきた。
この日は毎年行われている「子の大神祭礼」の期間中だったため、一部の道路は通行止めとなり、そこかしこで出店や神輿が見受けられた。
 


一部の道路は通行止めに
 

町内会の方々や家族連れで賑わっていた


街のにぎわいを横目に見つつ通りを散策すると、「競馬」の二文字が目に飛び込んでくる。
土日は付近にある「WINS横浜」に競馬ファンが集うため、競馬中継を店内で放映する飲食店が多く、店先には店内で競馬中継を放映している旨を記した看板が多く見受けられるのもこの町の特徴だ。
 

このような看板があたりに多く見られる
 

WINS横浜



文化に触れる

街の様子を観察しながら歩きつつ、以前からキニナっていたお店である「提灯屋・文字亭」へ。
 


ギャラリーも併設されている「提灯屋・文字亭」


こちらは提灯をはじめ、看板やのぼり、寄席などで使われるめくりや賞状などさまざまなものに筆で文字を書くことを生業にされている鈴木さんのお店。
揮毫士(きごうし)、書き屋さんとも呼ばれるこの職業、戦前から昭和初期にかけては2町内に1軒ほどの割り合いで職人の方がいたそうだが、現在横浜でいわゆる書き屋として店舗を構えているのはこちらが唯一なのだそうだ。
 


筒型弓張提灯(¥7,350~)など用途別にさまざまな提灯がある
 

提灯に筆を入れる鈴木さん


一般の方からのオーダーも可能で、「何でも書きますよ」とフランクに話してくれた鈴木さんだが、江戸時代から240年以上続く歌舞伎文字・勘亭流の正統後継者としてその道では有名な方。
現在も継続して書かれている、歌舞伎の絵番付を見せていただくことができた。
 


これは名古屋御園座で行われた公演のもの


また、史料として明治・大正時代を中心とした古い絵番付も収集されており、特別に見せていただくことができた。
 


明治時代の絵番付


10代からこの世界に入り腕を磨かれた鈴木さんだが、勘亭流の他にも江戸文字や篆刻(てんこく/石や木などの印材に字を刻すること)などもマスターされており、それらの古典的な技法をベースにさまざまな書体をミックスしたオリジナル作品も製作されている。
 


代表作「操り三番叟」
 

文字だけではなく、油絵等も描かれる


文字亭に併設された「ギャラリー桜木町」は貸しギャラリーとして一般の方も利用可能で、「ジャンルを問わず、特に若い人に使ってほしいね」とのコメントをいただくことができた。

貴重なお話を聞かせていただき、新鮮な心持のまま文字亭を後に。