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老舗のノレンを洋風がなびかせる、はま旅Vol.80「石川町編」

ココがキニナル!

横浜市内全駅全下車の「はま旅」第80回は、女学生の街・石川町で見つけた、和洋折衷の港町文化を巡る旅。

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ライター:河野 哲弥

花も恥じらう、石川町の名景



JR石川町駅周辺の風物詩といえば、平日の朝夕に見かける、こんな景色ではないだろうか。
 


石川町駅東側の路地を埋め尽くす、女学生の姿


それもそのはず。この辺には、フェリス女学院、横浜雙葉学園をはじめとする女子校や、今何かと話題の中央大学横浜山手校などが立ち並んでいる。登下校時ともなれば、石川町周辺域は、こうした女学生たちで埋め尽くされるのだ。

そんな街を探索しようとしているのは、彼女らの親の年代に相当する、不肖河野45歳。
元町口の裏側に、妙な電信柱があったので、とりあえずの記念撮影を女学生に撮ってもらう。
 


途中で切断されたかのような、古い電信柱
 

頭上には、ドームのような駅舎が覆いかぶさっていた


やがて彼女らが去った後、石川町の街は目覚め始めた。まずは、元町方面に向かって探索を開始してみよう。


かつての歴史がしのばれる、石川商店街



元町方面へ向かって左側、中村川に沿って伸びているのが石川商店街、通称「アイ・モール」だ。元町の洗練された街並みに比べ、どちらかというと庶民的な、敷居の低そうな商店が並んでいる。
 


チェーン店の出店が多いのも、同商店街の特徴


そんな中、赤い格子がひときわ目立つ甘味処を発見。和スイーツは女学生にも人気なのだろうか。さっそく扉を開けてみると、店舗の内側は、いろいろな意味で想像と違っていた。
 


モダンな外観の「甘味処いろり」
 

店舗の内側は、味のある民芸風


同店ママの後藤美代さんよると、以前は乾物屋として、豆類などの食品を扱っていたのだとか。しかし1974(昭和49)年、現在のビルを建てたのをきっかけに、甘味処へリニューアル。当時扱っていた小豆や寒天などの商品知識を生かして、和スイーツの提供を開始したそうだ。
 


年代物のレジを扱う、後藤ママ
 

同店の一番人気、「フルーツソフトあんみつ」650円


すっきりして軽い甘さのアンコと、フルーツの酸味が絶妙な、あんみつ各種。さぞ女学生に人気だろうと思ったのだが、彼女らは、校則で立ち入りを禁止されているとのこと。
したがって、同店の常連は、街の元女学生たちということになる。後藤さんとのおしゃべりを楽しみに、来店する人も多いそうだ。
一方、商店街のほぼ中心にあるシューズショップも、歴史では引けを取らない。
 


約80年続いているという「結城屋」外観
 

店長の岩崎昭子さん


戦前から続く結城屋靴店は、かつてはゲタの専門店だったらしい。この店でしつらえたゲタは、鼻緒が緩まず長持ちしたので、評判の人気商品だったそうだ。
その実用本位の精神は、今でも同店に引き継がれている。店内に置かれているのは、ほとんど黒一色の、「働く女性に向けた庶民の靴」。元町の各ショップに務める店員さんたちに、大人気なのだとか。価格もお手頃で2000円台から。