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半世紀の歴史に幕! さいか屋川崎店が来年5月に閉店。その真相は?

ココがキニナル!

50年以上にわたって川崎駅前で営業を続けてきた「さいか屋川崎店」が来年5月末で閉店するという真相は?(はまれぽ編集部のキニナル)

はまれぽ調査結果!

建物の賃貸契約終了による閉店だが、売上減などの影響もあるとみられる。さいか屋は、閉店後も何らかの形で川崎市内での事業継続を検討している

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ライター:はまれぽ編集部

「川崎の顔」として半世紀



川崎で50年以上にわたって営業してきた老舗百貨店「さいか屋川崎店」は、2015年5月末で営業を終了すると発表した。建物の賃貸借契約終了によるものだが、JR川崎駅東口の「顔」ともいうべき存在の突然の閉店に、市民からは不安や驚き、さまざまな声が上がった。
 


来年5月の閉店が決まった「さいか屋川崎店」
 

株式会社さいか屋(資本金:19億4529万円、従業員268人〈2012年度末〉)は、1950(昭和25)年に横須賀市に前身の不動産業「株式会社大洋会館」を設立。1955(昭和30)年には商号を「株式会社川崎さいか屋」に変更し、翌年5月に現在地の川崎市川崎区小川町に移転し百貨店として開業した。

しかし、消費の冷え込みや2008(平成20)年のリーマン・ショックによる影響もあって売り上げは減少。2009(平成21)年には事業再生ADR(裁判外紛争解決手続)を申請した。
その一環として「さいか屋川崎店」の不動産を売却したが、使用料を支払って、そのまま建物を使って営業を続ける「リースバック」という方法を採用したほか、テナントを誘致して賃料収入を得るなどして安定経営を目指してきた。
 


多くのテナントが入る「さいか屋川崎店」
 

さいか屋経営企画部の中野宏治(こうじ)・部長代理によると、賃貸契約は2015年5月末までとなっており、契約延長を交渉してきたが、売却先が延長しない旨を同社に通達したという。背景には川崎店の今期売上高が約106億4000万円(前期比96.2%、約4億1400万円減)となったことも要因とみられる。

このため、同社では、現在の場所で営業を続けることは困難と判断し、4月10日の取締役会で川崎店の営業終了を決めた。

中野部長代理は「現在の規模(地下1階、地上8階建て、売り場面積:約2万1000平方メートル)での営業は難しいとは思うが、半世紀以上にわたってお世話になった川崎の地に恩返しをしたい気持ちはある」と話しており、川崎市内での事業継続を検討している。
 


JR川崎駅構内にも看板があり、市民生活に密着した店舗だったことが伺える
 

ただ、本社機能を創業の地・横須賀店や旗艦店である藤沢店に移行するのか、新たに川崎市内で営業を再開する店舗に残すのかについて「まったく未定」という。

さいか屋の岡本洋三社長は、発表翌日の11日には取引先などへの事情説明に奔走したが「これまでのご愛顧・ご支援に対して心から感謝申し上げます。営業終了まで最後のご奉仕として、誠心誠意を尽くしていきます」とのコメントを発表した。