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横浜市のごみを回収する清掃車から「メロディー」が流れなくなるって本当?

ココがキニナル!

横浜市の清掃車、前はメロディーを流しながら走っていたけど、最近その音を聞かなくなった気がします。騒音に配慮している?それとも聞かなくなったのは気のせい?(Yorupikuさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

ごみ収集において現状ではメロディーを流しているが「音がうるさい」など、要望のあった地域では音量を下げたり消すなどして収集を行っている。

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ライター:細野 誠治

所管しているところ。“声”の現状



激しく同意します、今回のキニナル。

オルゴールのメロディー、ごみ出しについてのルールや、選挙のお知らせなどのアナウンス。
これが横浜の朝の音、そんな風に思っています(個人的に)。そして言われてみれば、昔よりも音が小さくなった気がします(キニナルには「聞かなくなった」とありますが、筆者のところでは聞こえています)。

気のせい? それともボリュームが下がった?
横浜市のごみ収集を所管している資源循環局にお話を聞いてみよう。
 


ハマスタ近くの入船通り。松村ビル6階に「業務課」はある
 

こちらでお話を聞かせていただく


「家庭系対策部業務課運営係長」の茶山(ちゃやま)修一さんと、同課・運営係の長沢まさ子さんのお2人が対応してくれた。
 


お2人とも顔写真はNGとのこと


これは今年度より、出されたごみが正しく分別されているかをチェックする業務に携わるため(ごみ袋の開封作業)、プライバシーの観点から顔写真を撮影することができないという。

まず、基礎知識として、ごみ収集の際に流れているメロディー(音楽と告知アナウンス)は“広報テープ”と呼ばれている。
 


テープと呼ばれているものの、現在はSDカードが主流に


音楽は3種類、そして告知アナウンスは、ごみ出しのルールに加え横浜市からのお知らせを流している。

このような取り組みを行っている自治体は少なく、資源循環局によると(把握している限り)メロディーを流しているのは横浜市のほか横須賀市、鎌倉市、川崎市、仙台市、新潟市、大阪市、堺市、北九州市の9市。
(川崎市、大和市、横須賀市は告知アナウンスも)
 


実は数少ない自治体のひとつ、横浜市


ではキニナル疑問を、ずばり。
ごみ収集のメロディーを聞かなくなった(音量が小さくなった)気がします。
一体、どうしてでしょうか?

「うるさい」「音が大き過ぎる」といったご意見をいただいているため、音量の調節や中止をしているためです」と茶山さん。
 


資源循環局のホームページにも記載されている


このような意見は昔からあったというが、顕著になってきたのは(感覚として)2005(平成17)年くらいからだという。

―では、実際に音量を下げたり中止をしはじめたのは、いつからでしょう?
「音量の調整をしなさい、という通知は今までに出したことはありません。各区の事務所ごとが独自に調整を行っているというのが現状です。時期についても統計を取っておりませんので、はっきりとは申し上げられませんが、大体5~6年ほど前からでしょうか」

区ごと、ごみ収集車ごとで音量の調整を行っているという。
「うるさい」という声のあったエリア、ルート、集積場所ごとに収集に携わっている方(ドライバー)が音量を変えたり消したりしているのだそうだ。
 


大変だ・・・


―このような意見は、どれくらい寄せられているんでしょう?
「2ヶ月に1回くらい、でしょうか。お電話やメールなどでいただいています」

筆者は、もっとたくさんの声が寄せられているのかと思った。
2ヶ月に1度。年間で10件に満たない。これは筆者が訪れた資源循環局での数字。また横浜市の18区、各区の事務所も、同じくらいの量だそうだ。
 


横浜市役所ホームページ「市民のこえ」公表より


横浜市資源循環局に電話で寄せられた“意見”の、ほんの一例を記載しておこう。
 『うるさい、止めろ。切れ。廃止はできないのか』
 『うるさいから、何とかしろ』
 『あんなの聞いてる奴なんかいない。止めろ』
 『東京は(メロディーを)流していない。止めろ。できるだろう』
 『テープを作るのも税金だろう』
 『こっちは寝ているんだ』

資源循環局のお2人は“意見”だと言う。筆者には“クレーム”に聞こえる。ただ怒りを、ぶつけているだけに思える。
 


どうなんだろう?


「ひとつの音(音量)を適切と感じる方、大きい、または小さいと感じる方もいらっしゃいます。うるさいと思う人もいる。感じ方は人それぞれ違います。その日の体調によっても変わるかと」と茶山さん。

もし意見があるなら、音を小さく(または消す)してほしいなら具体的に、どの集積場所が「うるさい」のか言えばいい(意見を通す、通さないは別として)。
しかし資源循環局が場所を聞くと、電話を切ってしまうケースが半分ほどだという。
 


うーーん・・・


―逆に、メロディーが小さいという“意見”はありますか?
「無くは、ありません。“小さい”1に対して“うるさい”が5くらいです」

このような“意見”は横浜市全域で満遍なく上がっているそうで、電話の主は世代を問わず。若干、男性の方が多いという(メールではハンドルネームのため世代・性別が分からない)。

多様な勤務形態、就業形態がある。そして人の感じ方は、それぞれに違う。その上で、横浜市が流している「ごみ収集のメロディー」は収集車の到着を告知し、市からのアナウンスを行っている。
 


ごみ出しのルールを告知したりも・・・


何かと忙しい朝。
ごみ収集車の来訪を告げるメロディーを聞き、ごみの日を思い出して慌てて駆けていく・・・。
こんな風にお知らせしてくれるメロディーに、助けられた横浜市民は多いのでは?(筆者も、そんな1人だ)

「本来、ごみ出しは朝の8時までに、とお願いをしています。メロディーを聞いてから、というのは公式には駄目なのですが・・・。現状「メロディーを聞いてからの、ごみ出しは止めてください」とは申し上げにくい。“お願い”をしている状況です」と茶山さん。
 


朝8時までに出しましょう


ではメロディーは、いらないのか?
ごみ収集車の到着を告げるメロディーを聞き、集積所の掃除をされている方々の合図にもなっているという一面もある。難しい問題だ。

これが、今回のキニナル疑問の現状。
もうひとつ、聞いてみよう。
―「うるさい」「止めろ」という声が寄せられ、メロディーを止める予定はありますか?

「ありません。止めるわけには、参りません」
 


音量は小さくなったり、場所によって切られても止める予定はありません


行政の取り決めは、おいそれと変更されることはない。
「うるさい」という“声”が多勢となり、社会的な高まりが起こらない限り、横浜の朝のメロディーはなくなることはないそうだ。