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JR本郷台駅周辺に現れる「口笛がものすごく上手」なおじさんの正体は?

ココがキニナル!

本郷台駅前やその周辺で、口笛がものすごく上手な「口笛おじさん」なる人がいます。口笛おじさんの素性を知りたい!/本郷台の口笛おじさん、本当に上手いです。(だいこんさんさん/おまきさん)

はまれぽ調査結果!

近所に住む音楽が趣味の男性で、以前から興味のあった口笛を学ぼうとプロの先生の講座を受講した。買い物ついでなどに歩きながら口笛を練習している

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ライター:小方 サダオ

2012(平成24)年に一度まとめて報告になった「口笛おじさん」の投稿。今回、はまれぽ読者からの情報提供により取材することができた。



JR本郷台駅前の「口笛おじさん」とは



昭和40年代から50年代前半にかけ大規模な住宅地開発が行われ、人口の急増に対応するために生まれた栄区。その栄区の中心となるのが、JR本郷台駅である。

その本郷台駅周辺で、口笛を吹いているおじさんとはどのような人なのだろう。

早速現場に行ってみた。

 

JR本郷台駅 (Googlemapより)
 

まずは人がさかんに行き交う本郷台駅周辺で、「口笛おじさん」について地元の住民に話を伺うことにした。

 

JR本郷台駅
 

青果店「八百準」の小野準之助(おの・じゅんのすけ)さんに伺うと「3~4年前から子どもたちの間では有名で、孫が小学生だったころ、通称『口笛おじさん』と仲良くしていました。口笛を吹きながら歩いてくるのですが、通る時間はまちまちで、遠くのほうから歩きながら『上を向いて歩こう』などいろいろな曲を吹いているのをよく聴きました」

 

本郷台駅前の
本郷台アーケード商店街
 

「口笛は高音も安定していて、素人ではできないでしょう。また笹笛も使ったりしています」と答えてくれた。

また駅前の薬屋のご主人に伺うと「数年前から、年配の帽子を被ったおじさんが、葉っぱを使った笹笛や口笛を上手に吹きながら歩いていきます。演歌や童謡などいろいろ演奏し、1日に同じ道を何度も通ることもあります」

 

駅周辺を口笛を吹きながら歩いているという
 

買い物をしながら口笛を吹いているそうだ
 

「散歩や買い物がてら口笛を吹いているようです。披露したいという気持ちで演奏している印象も感じますが、立ち止まって演奏することはしません。」と答えてくれた。

そんな話題の「口笛おじさん」にコンタクトを取りたいと思っていたところ、さかえ区民活動センターの情報誌『ぷらっと通信』に彼のことが載っていた。区民活動を支援する「ぷらっと栄」には、さまざまな特技を生かして老人ホームやケアプラザなどでボランティアを行う人たちが「まちの先生」として登録している。

 

「まちの先生」により数々の講座が開かれている
 

その中に「口笛おじさん」こと、友永正洋(ともなが・まさひろ)さんが、口笛や葉笛やハーモニカの講座を開いていた、と読者からの情報があった。

早速さかえ区民活動センターに連絡して、友永さんに取材の旨を伝えてもらうと本人は快諾してくれ、ご自身が参加するハーモニカのイベントに来ることをすすめてくれた。



「口笛おじさん」に話を伺う



イベントの行われる小菅ケ谷地域ケアプラザ内を訪れ、友永さんにお会いし、ご自身について話を伺った。

 

小菅ケ谷地域ケアプラザ
 

「私は1942(昭和17)年生まれで、30年ほど前から本郷台に住んでいます。もともと合唱隊に入るなど音楽が好きでした。楽器に関しては、10年ほど前から『栄ハーモニカ』という会に参加し、ハーモニカをはじめました」

「そして口笛に関しては、以前から好きだった口笛の演奏にもっと磨きをかけようと、2012(平成24)年から2013(平成25)年にかけてランドマークプラザで開講されていたNHK講座で、日本口笛奏者連盟名誉会長の高橋一眞(たかはし・かずま)プロによる口笛講座を受けたことに始まりました。その後そこで習得したものを『まちの先生』の講座などで披露したのです」

 

日本口笛奏者連盟名誉会長の高橋一眞さん
 

「1年ほど通って、音の出し方や呼吸法を学び、役に立ちました。高い音域を出すことが大事で、2オクターブは出さないといけません。また高音を長く出すために肺活量が必要です。姿勢を良くして呼吸をする必要があるため、健康法にもなりますよ」

「また、いつも持ち歩いているドングリの葉を使って草笛も練習しています。ドングリの葉はビシッと固く、平らで使いやすので草笛に適しています。音域は3オクターブまでは難しいですが、2.5オクターブくらいまでは出せます。草笛を使うと、音がハスキーな印象になり、葉のバイブレーションのおかげで音量も増加するため、口笛より楽です」

 

草笛のためのドングリの葉
 

「1日30分でも1時間でも、毎日練習することが大事です。買い物の時などに歩きながら練習をしています。外で吹くほうが気持ちが良いので、家の中ではしません。また外出時に吹いていると通行人の方がほめてくれたりして、気持ちが高ぶって調子が出ることもあります。しかし口笛の音が嫌いな人もいるでしょうから、立ち止まって披露するなど、あまり出しゃばらず、ほどほどにするように注意しています」

 

「まちの先生」のくちぶえ講座の様子
 

「長く続けてきたおかげか、このところいろんな方面から声をかけてもらう機会があり、口笛やハーモニカの演奏のイベントなどに呼ばれ、忙しくなっています。皆さんが耳にしたことのある、童謡や、季節に応じた歌などを口笛で吹きます。またラジオを聞くのが好きなので、ラジオから流れてきて気に入った曲があると、図書館などで楽譜を手に入れて、正確な音符で演奏するように心がけています。レパートリーは20~30曲あります」と答えてくれた。

 

小菅ケ谷地域ケアプラザのイベントでハーモニカで伴奏する曲のリスト
 

演奏する曲の楽譜
 

次に当日のイベントに関して伺うと「きょうはケアプラザに依頼されてボランティアで入居者さんの前でハーモニカの演奏をします。3曲曲を演奏し、その後は13曲入居者の歌う歌の伴奏をします。私が使用するのはコードハーモニカといい、主に伴奏に使用されるものです」と答えてくれた。

 

伴奏するのに使われるコードハーモニカ