はまれぽ編集部には、読者から日々たくさんのキニナルが寄せられる。編集部員たちが難しい顔で調査案件を厳選する中、にやにやしながら金タイツ姿の「アイツ」が、抽選箱を持ってやってきた。
『やあ~!難しい顔してないで、今回の案件はくじで決めようよ(笑)』
※金タイツ姿のアイツ=編集部 小島=通称:金ピカ君
うひひ~!! 絶対、面白いのがでるはず!
じゃじゃーん!! これだ!!
……。 (はまれぽ編集部:広瀬)
金ピカ君が引いたのは「山手ってどこからどこまでなの?」というキニナル。 「山手って元町近くのあたりだよね?いや、山手駅は元町から遠いし・・・。う~ん、どこなのかな?」と金ピカ君が編集部員に問いかけるも、彼らの表情は先ほどよりもさらに厳しい。「これ無理だよ! や~めた」とさっさと逃げ出す金ピカ君の背中に、「私たちに任せてください!」と頼もしい声が!?登場したのは不動産店「横浜スタイル」のメンバーだ。
横浜を知り尽くした不動産店「横浜スタイル」登場!!
「横浜スタイル」のイチオシメンバー10人はコレだ!
営業部
瀬戸達也
自ら天然を名乗る天然
営業企画部
有馬まどか
底なしの明るさがウリ!
法人営業部
宮崎みき
期待のホープ!
まばたきが多め
営業3課
長谷川咲
わりと陽気
わりとサッカー好き
本部総務
岩山みさと
おしとやかなんです。(ウソ)
営業推進部
吉田晋悟
水球で鍛えたため実はムキムキ
営業推進部
足立渉
「へらへら」ではなく笑顔です!
営業推進部
三浦和也
こう見えて面白いんですよ!
賃貸部
渡邉修一
笑顔が素敵なライダー
賃貸部
佐藤淳哉
1にサーフィン
2にサーフィン
横浜市内全域を中心に不動産物件の売買や賃貸仲介を行う「横浜スタイル」は、生活顧客満足度を追求し、仲介手数料半額の特徴を持ち、徹底的にサービスの質を向上させた新進気鋭の不動産店。まさに、横浜の土地を知り尽くしたプロ集団だ。このメンバーが、ヘタレなはまれぽ編集部員、金ピカ君に代わって調査してくれるという。なんて心強いんだ。よし、早速調査してもらおう。
キニナルno1.
「山手って山手町以外も呼ばれているけど、どこからどこまでなの?」
「不動産店で『山手』といえば山手駅周辺だけど、駅は「大和町」にあって山手町ではないよね。山手町で物件を探す人は2~3年に1人くらいだものな~」「ユーミンの歌に『山手のドルフィン』って出てくるけど、あそこは根岸旭台。そのあたりも山手って呼ぶのかな?」「根岸旭台の隣の滝之上とか、山元町あたりには結構、山手と名前がつくマンションもあるよね」 次々に湧き上がる疑問にメンバーは首をひねる。
もっと詳しく調べてみようとメンバーは思いおもいに調査に乗り出した。
「横浜市に問い合わせるしかない!」と即座に電話する三浦。さすがの行動力
メンバーは文献探しにも奔走
ネットでもじっくり調べよう。意外な粘り強さを見せる岩山
横浜市市民局への電話取材では「行政上ではあくまで“山手町”」とのこと。書籍やネットによれば、横浜開港後、山手の高台は外国人居留地となったエリア。明治中期の条約改正により外国人居留地が廃止され「山手町」という町名が設置されたようだ。また、広義には本牧地区北西側、山手駅付近や根岸森林公園までを含めると書かれているものも。
このままでは謎は解決されない。
市民がイメージする山手はどこなのか調査に出てみよう。
※MAP:オレンジ色の部分が市民局の言う、「山手町」▶
元町で聞く!
「どこまでが山手?」
まずは、山手町のお隣「元町」で現地調査。かつて元町は、山手の外国人居留地と業務地である関内とを結ぶ日常的な通り道で、彼らを対象にした商売で栄え商店街として発展。その後はハマトラの発信地にもなり、今なお、ブランド力のある街だ。この街ならきっと、山手について有力な情報が聞けるはず。瀬戸、有馬、宮崎、長谷川の4人は意気揚々と元町へと向かう。
歴史ある元町の商店街。洗練された雰囲気は、今も人を惹きつける
さあ、行くよ!!
持ち前の明るさで声をかける有馬、きっちりメモをとる長谷川
クールに話を引き出す瀬戸。「山手は外国人墓地がある高台でしょ」
控えめに声をかける宮崎。やっと答えてもらえた!!
「元町は山手じゃないでしょ。元町は元町よ」「石川町から坂を上った高台。私が通っていたフェリスのあたりは山手ね」と深い地元愛を感じられる話が聞けた。
「うん、うん。でも、どこが境だろう」。
21人に話を聞くなかで、浮かび上がってきたのは「西洋館」「高級住宅」「名門女子校」などのキーワードだ。これが山手のイメージか!?
「元町公園は山手というイメージ」「山手町でもワシン坂あたりの住宅街は、山手の感じがしない」「山手駅周辺は山手とは言わない」といった意見が多数。この辺りが山手のエリアの境目と目星をつけ、あらためて、聞き込み場所を選定してみることに。
※MAP:緑色部分が「山手」の境目のカギを握りそうだ ▶
山手駅周辺・ワシン坂・元町公園で聞く!
「どこまでが山手?」
次は疑問視された「山手駅周辺」と「ワシン坂」、山手町ではないが山手だという声が多かった「元町公園」へ調査に行くことに決定。調査を引き継ぐのは、さらにアプローチ力をパワーアップしたメンバー、三浦、岩山、吉田、足立の4人だ。
YAMATE
どことなくのどかさが漂う山手駅周辺で聞き込み開始
積極的に笑いを取りにいく三浦と、天然癒し系の岩山が親子にインタビュー
山手駅近くの高校へ通っていた彼の「ここは山手!」に、真摯にうなずく吉田
暮らしやすそうな街並みが広がる山手駅周辺。9人に話を聞いたが、うち6人は、ここは山手ではないと答えた。地元の人からも「ここは下町で、山手のイメージとは違う」との声が。「山手駅」という駅名から観光客が間違えて来ることも多いとか。なるほど、観光で山手に向かおうとする人にとっては紛らわしい。「物件を紹介するなら、間違いなくココが山手なんだけどなぁ」と、4人は腑に落ちない様子。
続いて、山手町でありながら、山手のイメージはないとの声があったワシン坂へ。
WASHINZAKA
ワシン坂に到着。坂を上っていくが、人が見当たらない
一人に出会い、話を聞けた。けれども、その先には全く人がいない
もうダメだ! ベイブリッジが見える美しい風景がなお切なさを誘う
「山手町しか山手とは言わないよ。この辺は山手」と答えてくれたのは地元住民の方。その後、結構急な坂道を一生懸命上り切ったが、人っ子一人いないとはこのことか。お笑い番長、三浦も笑いのネタを見つけられず、メンバー一同意気消沈。
「高台だし、山手町だし、山手でいいよ」と投げやりな気分にもなるが、いや、それはまだ早計。気を取り直して、元町公園で結果を出そう!
MOTOMACHIKOUEN
元町公園へ。風が吹き抜けるような気持ち良さに気を取り直すメンバーたち
懸命に取材意図を伝える足立。岩山がフォロー
山手を研究している人に遭遇。熱心にお話くださった
よし、調査終了だ!!
10人に話を聞いたが、全員が「元町公園は山手」と答えた。多くの人が「山手は高台」というイメージを持っているようだ。
また、「山手町の中でも、韓国領事館からワシン坂方面は住宅地で、観光地としての山手のイメージはない」という意見が多かった。
山手に詳しく、熱心に話してくれる人が多く、ロングインタビューが多発。成果は十分だ。歩き回って足がパンパンだが、清々しい達成感!!
市民が決めた!
「山手」はここだ!
話を聞いていく中で、「観光地としての山手なら・・・」や「山手町住人からすると・・・」など、場合分けをして話す方が多数いた。つまり「山手」をひとつのエリアとしてまとめるのは適切ではなく、イメージや目的によって使いわけて区分するのが望ましいと言えそうだ。横浜スタイルが提案する「山手」のエリアは以下のような3つ区分に分かれる。
❶ 行政区分としての山手町
❷ 観光地としては、山手町の韓国領事館より西のエリア(元町公園を含む)。
❸ 不動産店が物件を紹介するなら山手駅周辺。
このように「山手はここからここまで」というときには使い分けが必要になるのだ。
※MAP:❶オレンジの枠線内が「山手町」/❷ 黄色部分が観光地としての「山手」/❸ 濃いグレー部分が不動産店が紹介する山手