居酒屋
大分の鳥料理とお酒 如水
- JR根岸線「桜木町駅」徒歩6分
京浜急行「日ノ出町駅」より徒歩5分 - 神奈川県横浜市中区野毛町1-5 港興産ビル1F
-
- 営業時間:【日~木】17:00~23:30【金・土・祝前日】17:00~翌1:00
- 定休日:
6年目を迎えますます野毛での縁を感じる「如水」。女性店主のきめ細かいおもてなしでしっかり落ち着いて大分料理とお酒を。
野毛のリトル大分で郷土料理と銘酒を存分に味わう「如水」
2015年09月30日
野毛のリトル大分で郷土料理と銘酒を味わう
野毛の喧騒から少し離れた都橋に近い路地にひっそり灯りをともす、和風ダイニングバー。若き女性店主の切り盛りする、大分の郷土料理が味わえるイチオシ店を今回はご紹介したい。
アプローチはJR・市営地下鉄「桜木町」駅か、京急「日ノ出町」駅からそれぞれ徒歩5分ほど。
野花商店会通りを進む
瀟洒(しょうしゃ)なたたずまいのこちらのお店
大分の鳥料理とお酒の店「如水(じょすい)」
郷土料理でイメージしがちな古民家風に筆文字が躍るような店構えではない、どこか女性らしい雰囲気が初めてでも入りやすい。
奥行のある店内はカウンターとテーブルで25席
にぎやかにわいわい騒ぐというよりは、しっとり落ち着いて食事とお酒を楽しめる雰囲気の店内。ゆとりのあるカウンターは一人でも気兼ねなく過ごせる。
「女性ひとりのお客様もいらっしゃいます。野毛という土地柄もあってか、普段は40代男性が多い印象がありますが、休日は20代、30代前半の方もいらっしゃいますね」と店主の高野由美(たかの・ゆみ)さん。
「如水」はオープンから2015(平成27)年で6年目を迎える。
それまでは都内に暮らし、野毛とも飲食業ともまったく無縁の世界にいたという高野由美さん。「如水」開店のきっかけは何だったのか?
由美さん。飄々(ひょうひょう)としたキャラクターにファンが多そう
「私は大分県の出身で兄がいるんですが、その兄が地元・大分県中津市の食材を使った飲食店をこちらで出さないかと持ちかけてきたんです。ハーブで育てた地元のブランド地鶏、耶馬渓地鶏(やばけいじどり)を朝しめて、空輸でその日に出せる強みがありました」
お兄さんの誘いを「おもしろそうだな」と思った由美さんは開店を決意。野毛に店舗を構えたのもこだわりがあったからではなく、むしろ偶然に近い縁でのことだったが、「野毛を選んでよかったと思う」とのこと。
地鶏の刺身やタタキが横浜で味わえるのは貴重だ
「如水」というのは大河ドラマの主人公にもなった、豊臣秀吉の軍師、黒田官兵衛の号である。九州を攻略した黒田如水は豊前国中津(現在の大分県中津市)に中津城を建てた初代城主。中津にゆかりある武将だ。
その名にちなんだことに加え、由美さん自身が“水の如く”を意味する「如水」という言葉自体が好きだったことが店名の由来だそう。
器にあわせて形をかえる柔軟な水のようであれ・・・なるほど、なんの経験もないところから店を出し、6年走り続けてきた由美さんのしなやかさにぴったりの言葉かもしれない。
「お店って始めることの何倍も続けることの方が大変ですね」と笑う由美さん
大分・中津は鶏料理天国!
九州料理といえば、何を思い浮かべるだろう? 福岡・博多なら、もつ鍋や水炊き鍋、明太子、長崎ならちゃんぽんや卓袱(しっぽく)料理、宮崎県ならチキン南蛮あたりが全国的にも知られるメニューだろうか。
では大分料理といえば?
「うちの店で代表的なものは鶏料理、鶏刺しや鶏天、からあげ、地鶏のつくねを入れる水炊き鍋などです。水炊きは福岡のイメージがありますが、中津は地理的にも福岡に隣接していて重なる文化は多いです」と由美さん。
ちなみに中津市はこの位置。大分県と福岡県の県境にある
横浜が武蔵国と相模国にざっくり分かれるように、大分県も豊前国と豊後国にざっくりわかれ、中津は福岡県と同じ豊前に含まれる。
また、中津市は全国的にも有名な、鶏の「からあげ」の町でもある。一説によると、からあげファンからは「聖地」と呼ばれ、からあげ店の数がコンビニエンスストアよりも多いとか、某フライドチキンのフランチャイズチェーン店が進出したものの撤退を余儀なくされたという都市伝説もあるほどだ。もちろん「如水」でもからあげは人気メニュー。そのビジュアルのみで説明は不要だと思う。
中津市は「なぜここに?」という唐突な場所にからあげ店がいくつもあるらしい
なお、某フライドチキン店は現在中津市に1店舗存在するようです
もうひとつの揚げ物、とり天もおすすめ。
辛子ポン酢でいただく、とり天
辛子ポン酢、というのも九州料理らしさを感じる。からあげもとり天も、冷めてもおいしいものを出来立てで頂ける幸せ。これにあわせるのはビールか? 大分らしく麦焼酎か? それとも・・・ちょっと待っててください。
使われる鶏肉はすべてその日の朝しめた(朝びきという)耶馬渓地鶏
ムネ肉(右)と砂ズリの刺身
鶏刺しは九州全般で一般的にある料理だが、鮮度があってこそ。魚でもない牛や馬でもない、淡泊でありながらしっかりコクのある味わいと独特の歯ごたえを、ぜひ楽しんでいただきたい。
魚介料理も。これも郷土料理のひとつ「りゅうきゅう」
「りゅうきゅう」は漁師のまかない料理が発祥といわれる大分の郷土料理で、サバやブリなどの刺身を九州独特のやや甘味がかった醤油で漬け(づけ)にしたもの。魚の種類は時期によって変わり、取材時はワラサが使われていた。これをごはんの上に豪快に盛り付けると「あつめし」という料理になる。
どう考えても、お酒にあう料理ばかりである。もちろん、お酒がなくても美味しくいただけるのでこれは個人的な感想ですが。
大分といえば麦焼酎、というのが関東にあってもなんとなく想起されるのは、もの悲しい旋律とポエムの重なる美しい風景が印象的なテレビ・コマーシャルの影響がある気がする。大分に限らず、九州は焼酎の名産地であり、「如水」でも各種取りそろえている。
焼酎は麦と芋を数種類
「九州は焼酎のイメージがありますが、野毛という土地柄か日本酒を好まれるお客様も多いですね。日本酒は『智恵美人(ちえびじん)』(中野酒造/大分県杵築市)をレギュラーで入れ、ほかは時期にあわせて数種類取りそろえています。直接大分から仕入れることもありますが、大分にこだわらず、ほかの地域の地酒もあつかいます」と由美さん。
ある日のラインアップの一例
ちょっと変わった飲み物に、「かぼす」や「柚子胡椒(ゆずごしょう)」を使った和リキュールがある。これは、安易にこんな言い方したくないけど「女性に人気」と言ってしまいそうになる、間違いなく受けのいい一杯である。
基本情報
店名 | 大分の鳥料理とお酒 如水 オオイタノトリリョウリトオサケ ジョスイ |
---|---|
ジャンル | 郷土料理 |
住所 | 〒231-0064 神奈川県横浜市中区野毛町1-5 港興産ビル1F |
アクセス | JR根岸線「桜木町駅」徒歩6分 京浜急行「日ノ出町駅」より徒歩5分 |
駐車場 | お近くのパーキングをご利用ください |
TEL1 | 045-334-7787 はまれぽを見たとお伝えください |
TEL2 | |
FAX | |
営業時間 | 【日~木】17:00~23:30 【金・土・祝前日】17:00~翌1:00 |
定休日 | |
URL | https://www.facebook.com/josui.jp?fref=ts |
カード利用 | 可 |
個室 | なし |