環境
株式会社ホマレファースト
- 東急田園都市線「青葉台駅」より車で約11分
- 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町236
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- 営業時間:受付:月~土曜日(9:00~18:00)
- 定休日:
地球環境を守るために重要なゴミの削減。けれども、そこに貢献する産業廃棄物リサイクル事業の現場は厳しい。「ホマレファースト」では、その大変な仕事に健常者と障害者がともに助け合い、明るく取り組んでいる。
過酷で繊細な作業で産業廃棄物を大幅削減してリサイクル。環境問題の解決へ力を尽くす「ホマレファースト」
2017年01月16日
大量に排出されるゴミが地球環境に大きな影響を及ぼし、温暖化、酸性雨、オゾン層の破壊、海洋汚染などの重大な危機に直面していることは、広く知られるところだ。
日本でも、3R(REDUCE:リデュース:減量、 REUSE:リユース:再使用、RECYCLE:リサイクル:再利用)、さらにはREFUSE(リフューズ:拒否)も含めた4Rの原則によってゴミ削減への取り組みが進んでいる。
けれども、日本のゴミ焼却場数はダントツで世界一。ゴミ焼却量も、ヨーロッパの環境先進国の10倍以上だといい、まだまだ課題が多いのが実情のようだ。
日本のゴミ処理、リサイクルにはまだ問題点も多い(写真はイメージ)
こうした問題を考えるなか、横浜市内にもゴミ問題解決の一助になる、産業廃棄物リサイクル事業に積極的に取り組む会社があることを知り、早速、取材に伺うことにした。
向かったのは、株式会社ホマレファースト(以下、ホマレファースト)が管理する東急田園都市線 青葉台駅より車で10分ほどの場所にある、青葉区の工場だ。
ホマレファーストが取り組む、産業廃棄物リサイクル事業とは?
社長の溜渕康仁(たまりぶち・やすひと)さんに話を伺った。
株式会社ホマレファーストは、1996(平成8)年に溜渕さんの友人が設立した会社。しかし、諸事情により、友人が直接経営に携わることが難しくなり、2016(平成28)年から溜渕さんが引き継ぐことになったという。
溜渕さんは自動車修理・板金塗装会社の社長でもある
「友人より、8年ほど前から会社を任せたいと打診されていました。ホマレファーストの社員たちのことも知っていて、親戚付き合いのような感じでしたので、それほど抵抗なく引き受けることにしました」と溜渕さんは言う。
もともと別会社の経営者であり、事業所の廃棄物処理やリサイクル事業に対する意識が高かったことも、この事業を引き継ぐことにした理由の一つだ。
ホマレファーストが取り組む事業はどのようなものなのだろうか?
産業廃棄物リサイクル事業の仕組みや実際の作業について教えてもらった。
「まず、当社の大きな特徴は、産業廃棄物積替・保管施設を保有していることだと思います」と溜渕さん。
産業廃棄物積替・保管施設とは?
事業者から排出される産業廃棄物は、直接、ゴミ処理施設に運びこまれることが多く、その場合は、必要最低限の処理しかされず、ほとんどがゴミとなってしまう。ところが、産業廃棄物積替・保管施設では、回収した廃棄物を一旦保管することができるため、ここで分別などリサイクルにつなげるための作業を行うことができ、ゴミを大幅に削減できるというわけだ。
なるほど、それならば、ゴミ問題の解決のためには、産業廃棄物積替・保管施設をたくさん作れば良いと考えてしまうのだが、なかなか、そうはいかないらしい。
産業廃棄物積替・保管施設について、さらに説明していただく
「必要な空間の確保、近隣住民の了解の必要など、法律上の制約が厳しいため、施設としての許可をとるのが難しく、横浜市内の施設数は少ないです」と溜渕さんは話す。
また、不法投棄などの問題を防ぐため、業者間の取り決めは厳密になされる。運搬のために使用するトラックの登録、リサイクル処理に関する証明書の発行など、必要な手続きが多いという。
使用する全てのトラックが登録されている
そのため、神奈川県に産業廃棄物の収集・運搬が許可されている1万349の施設のうち、積替・保管施設として許可を得ているのは69施設(2016年12月現在)ほどしかないのだそうだ。
天候に左右される環境、地道で細かな仕事が要求される現場
実際の仕事はどのようにおこなわれているのだろうか。その現場を見せていただいた。
ホマレファーストの施設には、毎日、大量の産業廃棄物が運び込まれる
トラックで運びこまれる産業廃棄物の量は、多い日には8トンにも及ぶという。これらが順次に分別、処理されていくには、たくさんの工程がある。
トラックから、ゴミが次々に降ろされる
回収した産業廃棄物は、紙(ダンボール・普通紙)、木くず、プラスチック、ペットボトル、PPバンド(梱包等に使用するもの)、鉄、銅、アルミ、ステンレス、ビニールシート、塩ビ管、雑品(基盤など)といった形で細かく分別されるという。
大量の廃棄物を処理するため、いくつかの工程では重機も使用する
古紙やダンボール、木くず、ペットボトルなどが、全て人の手で、きちんと分類されていく。
ダンボールや・・・
木くずなどが仕分けられ、山積みにされていた
単純に仕分けできるものばかりでなく、製品のまま出されている廃棄物も多い。そうしたものは隣接する解体場に持ち込み、分解して細分化し、仕分ける必要がある。
分担しながら、解体作業が行われる解体場
切断したり・・・
ネジをはずしたり
細かく丁寧な作業が行われる。そして・・・
種類ごとに分類!
「3分の1程度にまで、持ち込まれた産業廃棄物からゴミを減らすことが理想です。極端に減らすことができると達成感もありますね」と溜渕さん。
廃プラスチック、木くずなどは廃棄物中間処理施設に、古紙類、金属類はそのリサイクルに特化する会社へと、それぞれ運搬され、リサイクルにおける次の段階に移ることになる。
こうして多くの人の手が加わることで、産業廃棄物はただのゴミではなくなり、新たな商品の材料などとして生まれ変わるのだと知り、感慨深かった。
それにしても、想像するだけで、気の遠くなるような大変な作業だ。さらに・・・
積替・保管施設には屋根をつけてはいけないという制約がある
「天候に左右される作業で、自然を相手にしているのが厳しいところです。夏の炎天下での仕事はつらいですね。重機を使う作業も多いので、ケガのないようにと、特に気を遣います」と溜渕さんは、この仕事の厳しさを語る。
基本情報
店名 | 株式会社ホマレファースト ホマレファースト |
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ジャンル | リサイクル施設 |
住所 | 〒227-0033 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町236 |
アクセス | 東急田園都市線「青葉台駅」より車で約11分 |
駐車場 | 有 |
TEL1 | 045-2288-705 はまれぽを見たとお伝えください。 |
TEL2 | 080-6510-9970 |
FAX | |
営業時間 | 受付:月~土曜日(9:00~18:00) |
定休日 | |
URL | http://homarefirst.com/ |
カード利用 | |
個室 |