どうやったらその技術、習得できるのでしょうか
　

店内には専門的な機械が
　

たっくさん
　

この機械は昨年購入した世界最高峰のコンピューターマシン。車が1台買える値段

　
また、金庫を道具を使わず、手だけで開けることができるという、これまた驚きの能力もおありなんだとか。
　

このゴッドハンドでどんなカギも開けちゃいます！

　
「金庫に波長を合わせていじっていればそのうち空きます。フィーリングです」とさらりとおっしゃっていた。そんなことできるの、ほんとルパン三世の世界だけだと思ってた。
　

使われなくなった金庫で練習をしたそう

　
相当な技術を持つ開錠の魔術師・横山さん。今まで数多くのカギトラブルを解決してきた横山さんの、中でも印象的だったエピソードを伺ってみた。
　
会社を始められてすぐの時、車のカギを無くしてしまった、という電話が横山さんの所へかかってきた。「高級車でかなり特殊な構造なため、ほかの業者には断られてしまった」と依頼者はおっしゃっていたそうだが、怖いもの知らずの横山さんは「大丈夫ですよー」と現場へ。
　
言われた場所へ到着すると、そこにはイカつい高級車の前で佇む裏社会の人が立っていた。しかも現場は一般道路のバス停留所の前。「これは・・・」と思ったがとにかく作業を始めた。
　
が、さすが外国車。なかなか簡単にはカギは開かない。時間はどんどん過ぎ、依頼者も「あとどれぐらいかかる？」と時間を気にしている様子。しかも一般道路の脇なため、たくさんの通行人が怪訝そうな顔をして通りすぎていく。一心に作業を進めていくも、少しずつ焦り始める横山さん。何時間も経ち、ついには近所の方がおにぎりの差し入れをいただくほどに。
　

「どうしようって思ったけどねえー」

　
「もうこれはベテランの鍵屋さんに頼むしかない」と思い、電話をかけるも受けてくれるところがなく、これは自分がなんとしてでもやり遂げなくては、と腹をくくり「必ずやり遂げますから信じて待っていてください」と依頼主に声をかけ、ひたすら作業を続けた。夕方6時の開始から約12時間後、早朝6時にやっと何も無いところからカギができ上がった。
　
「お客さんと二人で喜びました。よくやってくれた、と言っていただけましたね」と当時のことを振り返る横山さん。
　
実は、当時初めてやる作業だったにもかかわらず、気合いでやり遂げるとは流石です。
現在は技術もあり、何かあった時に相談できる仲間がいらっしゃるが、最初は一歩ずつ手さぐりながらも諦めずにやってこられたんですね。感動いたしました。
　

事務所にはたくさんの
　

認定証を確認できる
　

中でもこちら

　
「横浜型CSR地域貢献企業」認定証は、横浜での「地域を意識した経営」を行っている上に、環境・法令順守・雇用・品質・顧客対応・ボランティアなど「地域での社会的活動に取り組んでいる」企業を、市の定めた基準のもと「横浜型CSR地域貢献企業」として認定する制度。厳しい認定基準にもかかわらず、「カギの横浜ロックサービス」は2回も最上位の認定を更新されたという。市からも認められた、地域のために尽力する会社なんです。
　

ここで山崎と編集長・吉田氏からいくつか質問をしてみた

　
まずは山崎から。
どんなに頑丈なカギをつけてもらっても、カメラやライトを設置してもらっても、つけてくれる人が怖い人だったり無知な人なら、大変なことが起こると思うのですが・・・どんなセキュリティ業者さんは要注意なのだろうか。
　

教えて、横山さん！

　
「まずは無店舗の業者はやめた方が良いです。といっても私も最初は無店舗でしたが・・・業者側にもいろいろ理由はあると思いますが、とにかくまずは店舗をしっかり構えているところにしてください。それから、資格の有無と組合に入っているかを確認した方が良いです。しっかりした業者は、それなりにみんな資格を持っていますし、組合にも入っていますから。後は極端に高いものを売りつけてくるところはやめた方が良いです」とのこと。
　
やましい事のない業者さんは、なんでも情報をオープンにしているはず。まずはお電話やHPなどでしっかりと業者さんのことを調べて依頼しましょう。
　

「うーん・・・うちに任せてもらうのが一番安心です」と横山さん

　
私もそう思います。
　
次は吉田氏から。
誰を信用したら良いかわからない今日。誠実さを持って作業したとしても、疑われることはないのだろうか。
　
「この仕事で一番大切なのは倫理観だと思っています。ですので、とにかく個人情報は厳重に管理していますし、疑われる方がいましたらきちんとお話をして、それでもまだ信用いただけないのであれば、作業はしません。お客様のお気持ちを優先しています」
　
「逆に気を付けなくてはいけないのが、例えば家のカギをなくしたというお客様が、本当にその家の方か、というところです。家の開錠をする時には、必ず身分証明書を見せていただきます。もし何ももっていらっしゃらない、と言われた場合は、警察に立ち会ってもらいます」
　

「怪しい方はわかります」となんとも頼もしい！

　
さすが徹底していらっしゃる。業者も利用客も、お互い信頼し合わなければならないですものね。
　
それから、筆者のアパートのカギの付け替えの相談をさせていただいた。筆者の家のドアのカギは非常に心細いのだが、長く住むつもりもないため、いまよりもう少しだけ頑丈なカギにしたい、というのが希望。
　

2つのカギを比べて見せていただいた

　
写真奥のカギが、筆者のアパートの現在のカギと同じタイプ。こちらのカギはU9といって、ギザギザしている防犯性の高いカギ。写真手前のカギは防犯性の高いディンプルキー。なんと1000億通りのカギを作れるそう。ディンプルキーへの交換は、約1万5000円ほどでしてくださるそう。ちょっと妹と相談してみます。
　

カギを作るところもみせていただきました
　

細かい作業をてきぱきとやってらっしゃる。職人さんだあ！

　
今後の展望については「これからも地域で困っている方々のお力になりたいです。それから、現在のカギ業界へ、私の持っている知識と技術を役立ててもらえるよう、伝えていきたいです。私自身、教えてくれる人がいなかったので・・・カギ業界のコンサルタントとして、業界の力にもなれればと思っています」と語ってくださった。
　

これからも日本の安心・安全のために

　
日々学ばれ、たくさんの人のために汗を流されている横山さん率いる「カギの横浜ロックサービス」。心配なことがあったらぜひとも相談させていただきたい。ありがとうございました。
　
ちなみに・・・
　

このニャッキ―ですが

　
招き猫のイメージで横山さんがさささっとデザインしたそう。猫とカギ、ニャーとキーでニャッキ―。
　

う、うん、よろしく・・・

　
何とも言えない、緊張感のあるキャラクター。私は好きです。キーホルダーがあったらほしいです。
　
　
　
取材を終えて
　
防犯、て、何もないと後回しにしがちだ。改めてよくよく考えてみると、自分の危機感の無さにぞわっとしたりする。ある意味病院と同じで、信頼・相談できるプロを知っているのって、かなり心強い。将来引っ越しした際には、一度横山さんに防犯について相談させていただこうと思います。
　
　
―終わり―
　
HP／http://www.kagi.co.jp/
　
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