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都筑区では地下鉄が地上を走っているのはなぜ?

ココがキニナル!

横浜市営地下鉄は「地下鉄」なのに都筑区の辺は地上を走っているのはなぜですか?(keeenさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

地下鉄は通称。地上を走るのはトンネル掘削などの建設費をセーブしたため。また地上には車両基地があり、車両の整備や搬入が行われている。

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ライター:沢村 友美

地上を走る地下鉄というのは全国的にはそう珍しくないが、「地下鉄=地下を走るもの」と思っている方にとっては驚いたり不思議に感じたりするかもしれない。

実はみなさんが「地下鉄」と呼んでいるもの、横浜市では正式にはそれを地下鉄とは言わないのですよ、などと書くともっと驚かれてしまうだろうか。



「地下鉄」は通称に過ぎない

グリーンラインはなぜブルーラインと直通運転にしなかったの?」の件に続き、横浜市交通局技術管理部建設改良室の谷畑課長と福岡係長から話を伺った。

「地下鉄だからといって、地下を走らせなければいけないという決まり(法律)はありません。路線の大部分において地下を走るので、分かりやすいように地下鉄と呼んでいます」と谷畑課長。

何だか言い訳のように聞こえなくもないが「一般的には横浜市営地下鉄です。ただ、事業名としては『横浜市高速鉄道』が正式なんです」とのこと。

そう言われると、本来の名前が地下鉄ではないのだから地下を走っていなくても別に不思議はない、という気がしてくる。
 


建設改良課の谷畑課長(左)と福岡係長(右)


高速鉄道とは、主に時速200km以上で走行する鉄道(いわゆるJR新幹線)をイメージするが、都市計画法の下では「都市内で大量輸送を行う鉄道一般」を含む。速度を定めたものではなく、かつての路面電車の速度に比して「高速」と言い習わされただけのことだが、横浜市では「踏切のない鉄道」という意味も含まれているらしい。
事業の届け出や免許取得、決算報告書などのほか、交通局内の組織名でもこの正式名称が使われている。
 


取材窓口となっていただいた営業課




地上につくるほうがコスト安

地下鉄が地上を走っても法的に問題がないことは分かったが、ではなぜ同じ路線でも地下を走ったり地上を走ったり、場所によって変わってくるのだろう。

ブルーラインでは投稿にある都筑区のほかにも、上永谷駅や立場駅~下飯田駅~湘南台駅(藤沢市)間などで、列車が地上を走行している。
 


上永谷駅付近で地上を走行するブルーライン


「鉄道をつくる際には、地形、都市環境、振動、騒音、地下にある埋設物などさまざまな条件を加味しながら路線を考えます。中でも建設コストはとても重要です。鉄道は地上につくるほうが建設費を安くできますから、横浜市では地上での建設が可能な場所であれば、地上に線路をつくっています」
 


地下にトンネルをつくれば建設費が高くなる


地下に鉄道を走らせるには、掘削をしてトンネルをつくらなくてはならないうえ、地下空間として機能させるための換気・排水設備が必要となる。また照明・防炎などの保安設備も強化しなくてはならないため、建設にかかる費用がどうしても高くなってしまうのだ。
 


浸水防止機が取り付けられた地下鉄の地上通気口


また鉄道建設用地を取得する必要もあるが、すでに地上に発達した都市があると用地買収が難しい場合が多く地下につくるしかないが、ニュータウンや開発がそれほど進んでいない地域などでは比較的に買収しやすいケースが多いので、そのような土地では地上を走らせることが可能になるという。