横浜「1000ぶら」商店街探訪vol.30 春の陽気に誘われて「和田町商店街」へ。新生活応援グッズを読者プレゼント!
ココがキニナル!
61年の歴史を誇る「和田町商店街」で、春と人のぬくもりを感じながら新生活応援グッズをチョイス。新生活を始めるアナタに計4点をプレゼント!
ライター:千葉 こころ
和田町の魅力
和田町商店街の歴史と取り組みをお聞きしたところで村上さんにお礼を述べて仲通りに戻り、新生活にふさわしいものを探してぶらり。
「新生活」の文字が目に飛び込んできた!
国道16号線側から入って1つめの角にある「工藤不動産」。 町をよく知る不動産店に和田町の魅力も聞いてみよう。
看板に誘われてお邪魔します
1000円じゃ買えないのに、つい真剣に見てしまう
急な訪問にもかかわらず、快く対応してくれたのは賃貸課の古屋敷幸子(ふるやしきさちこ)さん。
「和田町は落ち着く町ですよ。都会のような華やかさはないけれど、病院やスーパー、幼稚園などの教育施設も充実していて、安心して暮らせる町です」
そんな和田町の賃貸平均価格は、単身向けで5万円前後、2DK以上のファミリー向けでも8万円前後。横浜国大の学生とファミリー層が多いという。
かわいい雑貨が大好きという古屋敷さん
「商店街に若い人向けの雑貨店があれば、物件を案内する時に合わせて紹介できるのに」と、商店街の活性化につながる密かな思いを話してくれた。
ようやく購入・・・と、思いきや
和田町の歴史と魅力を聞き、陽気と同じくらいポカポカした心で商店街を進む。
途中、路上販売店で
試食のつまみぐい
でも、まだ何も買ってない・・・。
新生活、新生活・・・呪文のようにブツブツとつぶやきながら歩みを進めていると、お祝いには欠かせない「赤飯」の文字が目に入り立ち止まる。
創業57年。だんごの「盛光堂(せいこうどう)」
ショーウィンドにはだんごがずらり
眺めていると、店主の金子一男(かねこかずお)さんが声をかけてくれた。
「今の季節はいちご大福とさくら餅がおすすめだよ!」
優しそうな笑顔につられ、お邪魔することに。
お話がとっても楽しい、盛光堂店主の金子さん
金子さんは盛光堂の2代目店主。初代となるお父様は同店を立ち上げた直後に他界されてしまったそうで、あまりに突然のことに、和菓子作りに関して何の知識もないまま長男である一男さんが引き継ぐことになったそう。
修業を経て職を極め、現在で職人歴57年目。今では神奈川県菓子工業組合保土ケ谷支部の支部長を勤めるまでの凄腕の持ち主だ。
全て金子さんの手作り。 おすすめの「いちご大福(160円)」と
「さくら餅(140円)」 どちらも春先限定の商品
だんごはうるち米(普段食卓で口にするお米)を粉にして作るが、金子さんはこの粉にする過程から自分の手で行っているという。美味しく食べてもらうために当日販売分のみしか作らないため、毎朝5時半から仕込みを始めているのだそうだ。
おこわやおいなりさん、海苔巻きもあり、どれも食べたくなる
そんな丹精とこだわりのこもった品はやはり人気があるようで、短い取材時間の間で何人もの人が訪れ、6個あったいちご大福はあっという間に残り1個となってしまった。
残り1つを買い占めるのは後から楽しみにくるお客さんに申し訳ないので、さくら餅をいただくことに。
だんご店なのだから、だんごを食してみなければ語れない。という言い訳で、「みたらしだんご(100円)」も購入。
合わせて240円。ようやく初のお買い物である。
赤飯を買うつもりが・・・
誘惑に負けました。 一番奥のずんだだんごは お・ま・け
さくら餅とみたらしだんごは、日持ちしないため読者プレゼントには不向き。
というわけで、新生活の同志、自分への応援グッズとして、千葉の胃袋へ納めることに・・・。
「美味しいうちに食べてね!」と長年勤めているパートの三村幸子(みむらさちこ)さん
魅惑的な艶に誘われ、まずはみたらしだんごをパクリ。
もっちりとしていながら弾力のあるだんごに、しょう油感がほのかに香る葛餡の優しい甘さがバランスよくからむ。
さくら餅に至っては、餡のなめらかな舌触りとしっとりとした餅皮が一口目から感動をもたらし、桜の葉から春を感じる香りが口いっぱいに広がる。そして、桜の葉のほどよい塩味が餡の甘味と合わさって、すっきりとしていながらも心地よい余韻を残す。
甘いものが苦手な千葉でも「美味しい!」と思わず声が出たほど、どちらも上品な甘さで、味も食感も奥深い逸品だった。
和菓子の真髄。美味しくいただきました!