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横浜ポルタのオブジェをつくったグラスアーティスト野口真里さんてどんな人?

ココがキニナル!

横浜ポルタ入口のオブジェ「横濱三塔物語」やダイヤモンド地下街のオブジェなどを作ったガラスアーティストの野口真里さんがキニナリます。どんな思いで創られているのでしょう?(AniesLeeさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

野口真里さんは港南区在住のグラスアーティスト。多くの方の協力のもと、ガラスを使って儚い、しかし限りなく美しい世界の創造に邁進している。

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ライター:松崎 辰彦

横浜に愛着が持てる作品を

「PORTA横濱三塔物語」誕生の背後には、東日本大震災の被害から立ち上がろうとする人々への野口さんなりの敬意と応援が込められていた。
 


多くの犠牲を生み出した東日本大震災(画像:岩手県釜石市)


「私は岩手県大船渡市にある某企業に自分の作品を納めていたんですが、先の東日本大震災で、大船渡も大きな被害を受けました。その会社も津波で流されてしまったんです。意気消沈して当然の状況なのに、その会社の社長がこう語るのを、私は新聞で読みました。
『被災地だからといって助けを求めるだけではいけない。自分たちの力で立ち上がらないと』
この意気込みに感動した私は、港町横浜から、同じく港町大船渡へのエールを込めて、カモメのように希望を届けたいと考え、それでポルタの三塔物語に多くのカモメを描きました」
 


多くのカモメが飛んでいる(画像提供:マリエンバード工房株式会社)


コンペのプレゼンの席で、野口さんはこうした思いをポルタのオーナーの方々に強く訴え、自分なりの“横浜にふさわしいゲート”を描いたスケッチを見せた。
「横浜もかつては関東大震災があったりしましたが、こうした災害を乗り越えるには地元への愛着がなければ不可能です。ですから私は、地元の人たちが横浜に愛着を持てるような、理屈抜きにきれいだなと思ってもらえるような作品を作りたいと思いました」

こんな野口さんの情熱が、ほかの大手ディスプレイデザイン専門会社が出してきた近代インテリア的なゲート案を抑えてこの仕事を勝ち取ったのだった。
「コンペが4月で、『12月のクリスマスまでには完成させたい』という声があり、わずか数ヶ月しかありませんでした」
オブジェは予定通り12月に完成し、多くの人の関心を引いた。
 


人々が行き交うポルタ


「ご自分のブログで紹介してくださる方もいたりして、感謝しております。いままであった周囲の情景とまったく違和感なく溶け込み、あたかも昔からそこにあったように思えるという方もいて、感激です」
このオブジェの特徴は、横浜発祥の風物が細かく描き込まれていること。競馬や灯台など、横浜から日本全国に広がったものがレリーフとして浮かんでいるのである。
 


競馬
 


灯台


「いろいろ取材して、横浜発のものを描きました。こういう事実を、もっと多くの人に知っていただいて、あのオブジェをご覧いただけたらと思います(笑)」



ダイヤモンド地下街のオブジェ

野口さんは、16年前に西口のダイヤモンド地下街でもガラス作品「窓辺の語り部」を制作している。
 


一枚一枚の窓に、モチーフが描かれている
 

にわとり(場所:ダイヤモンド地下街)
 

太陽(場所:ダイヤモンド地下街)
 

花びん(場所:ダイヤモンド地下街)
 


「窓辺の語り部」(場所:ダイヤモンド地下街)


「横浜駅の西口と東口は、双方がつながって活性化すればいいなと思います」
野口さんはいう。