白楽の二郎インスパイア系ラーメン店「豚星。」、突然の閉店の経緯と新店舗を独占レポート!
ココがキニナル!
豚星。が突然閉店。突撃レポを(くろてんさん/あめまさん)/卵60キロを誤発注(ときさん)/泥棒が入った?(NEOたぬきさん)/美味しさの秘訣は「謎解きはディナーのあとで」といなされた(タカハシさん)
はまれぽ調査結果!
白楽閉店の1月20日には最大100人にも及ぶ人々が並んだ「豚星。」。その第2章は4月、元住吉駅から徒歩8分、川崎市中原区木月で始まる
ライター:永田 ミナミ
そして時は来た
あたりは時間を追うごとに深々と冷え込んできていたが、行列に並ぶ猛者たちの目は爛々と輝いていた。そしてついに、われわれ取材班の前に扉が開かれた。
入店時間は午後6時22分。ちょうど2時間並んだことになるだろうか
曇った眼鏡で食券を差し出し
救われた気持ちで着席するも目はうつろ
カウンターの向こうでは店長の大塚さんがよどみなく麺を茹で続けている
「豚星。」はスタッフがとても楽しそうに働いているのも魅力のひとつだ
それも「主役はラーメンです」と自主モザイクをかける大塚さん(写真奥)の人柄ゆえか
そしてその主役と向き合う大塚さんたちと、主役を食べ、あるいは待つ9人
そんななか空腹が限界に達した吉田は意識が朦朧(もうろう)としはじめていた
ちなみに「この店には横浜有数のイケメンラーメン店員がいるよ」と大塚さんに紹介されると、なるほど取材班全員納得のイケメンだったが、まだハイティーンの未成年店員ということで写真掲載は自粛することに。
現在彼女募集中とのことなので、この腕の血管に悩殺された方は編集部まで
などと言っていると「塩ラーメンの方」という声が。いよいよ実食の時間である。
最後の晩餐
野菜とニンニクをトッピング。何だか夏より標高が高くなっている気がする
ずっしりとした重みのあるどんぶりを慎重に移動
おおおおおお、嘆息(たんそく)のあとに黒烏龍茶で口のなかを引き締める
そして続けて「小ラーメン」が登場。トッピングは野菜ニンニクアブラ仕様
白楽最後の1杯に想いを凝らして、いただきます
では、いざ
はふっ、はふっ、ずるずる、もぐもぐ
そして、小ラーメン吉田と塩ラーメン永田が野菜の山と格闘しはじめて間もなく、山岸のもとにもストロングレフルがやってきた。
画面に収まりきらないこのボリューム感
このスープのなかにストロングなグレープフルーツ果汁が溶け込んでいるのだ
ストロングレフル感を想像しただけで唾液が溢れ出してくるな、と思って眺めていると、大塚さんが「ストロングレフル、どうです?」と声をかけてくれた。山岸が「美味しいです! ほのかな酸味がいい感じです」と答えると「あれ、おかしいな。もしかして入れ忘れたかな。これと比べてみて」と別どんぶりで確認用スープを用意してくれた。
吉田永田もスープをお裾分けてもらったが、初恋を思い出すほど酸っぱかった
グレープフルーツの酸っぱさと香りが鼻に抜けていく感じは「ストロング」を冠するだけあって強烈だが癖になる風味だ。取材班の話し合いの結果、酸っぱくてもいけるのは、おそらく山岸のなかにまだ乙女心が残っているからだろうという結論にいたった。
さて、その後は黙ってもぐもぐと食べ進み
厚みのある豚肉に舌鼓を打った(ちなみにこちらは塩ラーメン)
「塩どうですか」というラーメン刑事吉田の取り調べに永田はあっさり自白
「はい、“塩ラーメン”と聞いて思い浮かべるあっさり感はなく、やはり“豚星。”だなと思わせる濃厚でどっしりとした塩ラーメンです。夏に来たときはせっかく“豚星。”に来たからにはカネシ醤油のあの味を、と思っていましたが、これは美味しいです。次に来たときも塩ラーメンがあれば注文すると思います。刑事さん、私がやりました」
突然、胃のなかにドッジボールが入っているのではないかと思う例の満腹感に驚きながら、塩ラーメン永田はそう自供すると、油で輝く澄んだ目で、ふいに憑(つ)き物が落ちたような素直な笑顔を見せた。
そして、カウンターには完食したどんぶりが残された
小ラーメン吉田の前の完食どんぶりとくらべると、塩と醤油の違いは明らかだ
いやはやお腹いっぱい。ごちそうさまでした
もちろんストロングレフル山岸の前にも完食どんぶりが2つ残された
大塚さんごちそうさまでした。みなさん頑張ってください
さて、店を出て行列がどれくらい続いているかを見てみるとこんな感じで
駐車場を取り囲むようにさらに伸びていた
午後7時の時点で最後尾にいた大学生2人組の男性に話を聞いてみた
写真左のSさんは横須賀から、右のMさんは町田からやってきたという。2人は神奈川大学の学生というわけではなく、ふだんからラーメンを食べ歩いていて、「豚星。」にも月に2回程度のペースで食べに来ているそうだ。
今日はもちろん閉店を聞きつけてやってきたSさんとMさんのオーダーは、いつもと同じ「小ラーメン汁なし」とのことだった。
おそらくここから2時間半、あるいは3時間近くならぶことになるだろう2人にエールを送り、取材班は白楽を後にした。