使い勝手が悪いと言われた海老名市中央図書館の実体は?
ココがキニナル!
海老名市の中央図書館が気になる。世間的には蔵書見直しの問題やカードの問題が取り上げられています。館内の雰囲気や市民以外でも気軽に入れる感じかなど、実際の使い勝手を調べて。(ハムエッグさん/たこさん)
はまれぽ調査結果!
海老名市立中央図書館はスターバックス併設やライフスタイル分類など従来にない個性を持った図書館。一度訪問して、自身で見聞されることをお勧めする
ライター:松崎 辰彦
独自の分類 ライフスタイル分類
中は広い。大きな吹き抜けのある1階から2階は開放感がある。2階と3階は通常の図書室で、閲覧・学習用の机が用意されている。
中は広い(画像提供:海老名市立中央図書館)
多くの人を迎え入れている(画像提供:海老名市立中央図書館)
そして大型の書架があるのも特徴である。
上に高く伸びている
湾曲したフォルムは見ていて楽しい
高い書架は風格がある
これだけの書籍はやはり壮観である
ここで書架をじっくり見ることにしよう。気がつくのは独特の分類法。これがもう一つの目玉である「ライフスタイル分類」である。多くの図書館が一般的に採用しているNDC(Nippon Decimal Classification、日本十進分類)とは異なる分類で書物が分けられ、配架されている。
ライフスタイル分類の大まかな説明
子細に眺めると、相当細かくジャンルが分かれている。
工学関係でも細かく分類されている
独自の分類で書架に置かれている
身近なテーマも盛りだくさん
書架の配置も結構複雑で、迷子にもなりそうな気がする。
全体の配架
目印がある
「本の森」に迷い込んだような気持ちになる
2階、3階と書架は続くが3階はBGMがない。それにしても背の高い書架である。そしてよくよく眺めてみると、おやおやというものがある。
『図説・占星術事典』(監修種村季弘 同学社)が「自然科学」の分野に置かれていた。たしかに星を扱うのだから天体の書架というのも分からぬではないが──
『図説・占星術事典』が自然科学の分野に・・・?
いまこの図書館ではこういう笑えないミスが取り沙汰され、話題になっているのである。
『旧約聖書出エジプト記』や『八甲田山死の彷徨』が「旅行」に分類されていたのは、新聞でも取り上げられ、批判された。
単純ミスで、おそらく少しずつ改善されるのだろうが、しかし31万冊の書籍をどう分類するかは、たしかに生易しい問題ではない。
3階には学習室もあり、普通の図書室である。そしてテラスもあり、外に出ることもできる。
学習室があり、その向こうにテラスがある
最上階は4階。ここはキッズライブラリーであり、小さな子どもたちに向けた本やおもちゃなどが置いてある。
キッズライブラリー
販売用品もある
ベビーカーも用意されている
書架の高さも子どもの目線に合わせてある一方、ちょっと高いものもあり、これは保護者か職員の方にとってもらうことになる。
背の高い書架もある
そして地下1階は普通の図書スペース。落ち着いた雰囲気で、BGMもない。
落ち着いた地下の部屋(画像提供:海老名市立中央図書館)
館内の上下移動は階段とエレベーター。とくに4階には1階からの直通がある。お子さん連れのお母さんは助かるだろう。
全館に通じるエレベーター
1階と4階直通のエレベーター
そして車椅子も用意され、洗面所もバリアフリー。こうした部分は評価できよう。
車椅子もある
バリアフリーの洗面所