横浜のおでんに使われている「ハナコンニャク」って、どんな食べ物?
ココがキニナル!
横浜独特のおでんの具材などはあるのでしょうか?(秋沙さん)/おでんの具にハナコンニャクというのをご存じですか?私は食べたい時は横浜そごうの地下街へ買い求めにいってます。(かっぱ大魔神さん)
はまれぽ調査結果!
小麦粉とかたくり粉を混ぜて作った、ギザギザの縁が特徴的なかまぼこ型のコンニャク。製造元などに取材したところ、横浜ならではの食材という結果に
ライター:河野 哲弥
花の形をしているのか?ハナコンニャク
「ハナコンニャク」なんて見たことも聞いたこともない。
そこで、投稿にあった「そごう横浜店」に確認してみると、横浜市南区にある藤方豆腐店がテナントを出店しているとのこと。一体どんなコンニャクなのか、まずは、同本店を訪ねてみることにした。
弘明寺商店街を入ってスグ、藤方豆腐店
お話を伺う前に、早速、現物を見せていただこう。謎の存在「ハナコンニャク」の正体は、こんな姿をしていた。
えっ?カマボコじゃん…
ご主人の藤方さんによると、周りのギザギザが花びらのようだから、通称「花こん=ハナコンニャク」と呼ばれているそうだ。普通のコンニャクのようにプリプリしているのではなく、サクっとした歯ごたえが、特徴であるらしい。
「横浜ならではの食べ物といわれているけど、知っているのは、年配の方がほとんど」とは奥さんの談。中には、介護を必要としている方が、ヘルパーさんに頼んで買いに来ることもあるほど親しまれているそうだ。
「ハナコンニャク」について説明する、藤方豆腐店のご主人
ほとんどの商品を手作りで販売しているという同店。しかし、1日50個ぐらい出るというこの「ハナコンニャク」は、こちらでは製造していないとのこと。
父親の代から付き合いのある、別の製造元から仕入れているそうだ。お客さんの中には、「どうしてもこのハナコンじゃなきゃダメ」というファンも多く、煮物や、薄く切って軽く炒めるとおいしいらしい。
そのほか詳しいことは、「作っているお店に聞いてみたら」とのことで、南区の村上商店を紹介してもらうことになった。
手間暇かけたまさに手作りの味、ハナコン
横浜市営地下鉄阪東橋駅から南に歩いて5分ほど、高速道路の高架下に、村上商店はあった。ちょうどその日、「ハナコンニャク」を作る予定があるとのことで、製造現場を見学させてもらうことになった。
年季の入った道具類が並ぶ、村上商店店内
その一角には、ハナコンニャクの型が並んでいた
ご主人の村上さんは二代目。主に奥さんと娘さんの3人でコンニャクを作り、息子さんに経営などを任せているそうだ。
「ハナコンニャク」を作り始めたのは昭和の初期からで、同店の父親が先駆者的な役割を果たし、その後、横浜を中心に広まっていったらしい。