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弘明寺に「大岡川の桜の花びらを使った地ビール」があるって本当?

ココがキニナル!

「弘明寺に桜ビールがあるよ」と持ってきた人がいて、飲んでみたら結構美味しい地ビールでした。地元の桜を使った酵母やシーズン物なのか気になります。そもそもビールメーカーあったっけ?(bjさん)

はまれぽ調査結果!

弘明寺の桜の花びらから酵母を抽出して作られた地ビール「弘明寺桜ビール」。新潟県の地ビールメーカーと協力して開発。

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ライター:すがた もえ子

春を感じる一年の中でも大きなイベント、お花見の季節。
そんなお花見シーズンにピッタリなお酒が、横浜の弘明寺にあるのだという。
その名も「桜ビール」!! 地元の桜の酵母を使ったビール、これはキニナル。

できれば今年のお花見のお供としてお迎えしたいビールだ。
そんなわけで、さっそく桜ビールを販売しているという酒店のある南区大岡へと向かった。



桜ビールを取り扱うのは、南区大岡の「ほまれや酒舗」さん


 


横浜市営地下鉄ブルーラインの弘明寺駅から徒歩20秒


弘明寺商店街の入り口付近に位置する「ほまれや酒舗」さんで弘明寺桜ビールを取り扱っているということで、さっそくお店にお伺いすることに。
 


こちらがほまれや酒舗さん


店頭には桜に関連する商品が並び、すでに桜色に染まっていた。
弘明寺商店街で一番古いのだというほまれや酒舗さん。その開業は1932(昭和7)年だという。現在は2代目と3代目でお店を運営されている家族経営の酒店だ。

弘明寺商店街の前身は「銀星会」という名前だったそうだが、商店街ではなく違う団体のような名前で不評だったために現在の弘明寺商店街へと名前を変えたのだと、2代目の奥さん(3代目のお母さん)が教えてくれた。

この弘明寺商店街、神奈川県で一番最初にできたアーケード街で、現在のアーケードは2代目なのだそうだ。
 


弘明寺かんのん通り入口


昔は商店街ももっとクネクネと曲がりくねっており、桜もあちこちに生えていたそうで、昔から桜と縁が深い場所のようだ。

今回ご対応いただいたのは長嶋さん。3代目の奥様だ。
 


シャイな方で、残念ながら正面の写真はNG


「ここ10年くらいですかね、大岡川の桜が有名になって、なんだか観光地みたいにたくさんの人がいらっしゃるようになったのは」と語る長嶋さん。

桜の季節になると、商店街を身動きできないくらいの人で埋め尽くされるらしい。
「通路の向こう側からこちら側に渡れないくらいなんですよ」という通路の道幅は約8メートル。その距離を渡れない人というのは、いったいどれくらいの人数がこの商店街を訪れるのだろうか。

「私は詳しい人数はわかりませんが、以前桜の時期にブルーラインの駅員さんがICパスで改札を通った人だけをカウントして6000~7000人って言っていました。切符の方も含めるともっとですよね」と長嶋さん。

桜のシーズンの日曜日のことだというが、たしかにそれだけの人数がこの商店街に詰めかければ、身動きもできないかもしれない。



大岡川の桜にちなんで考えられたのが「弘明寺桜ビール」



大岡川の桜が現在のように注目されるようになり、弘明寺商店街にたくさんの人が足を運ぶようになったことで「なにか桜にちなんだ名物を作れないだろうか」と考えられたのが、弘明寺桜ビールを作るきっかけとなったという。弘明寺桜ビールを作っているのは新潟県にある地ビールメーカー「新潟麦酒株式会社」さん。

新潟麦酒さんとの出会いを伺ってみた。
「7~8年前のことになりますが、ほまれや酒舗のホームページで沖縄の地ビール・オリオンビールの樽を扱っているのを見て、新潟麦酒さんが連絡をくださったのが始まりです」

オリオンビールの樽を扱っている酒店は多くはなく、地ビールにも興味があるのではというのがきっかけだったそうだ。

はじめは新潟麦酒さんの地ビールを取り扱っていたが、桜にちなんだ商品として「新潟桜ビール」があり、どうせなら弘明寺オリジナルで商品を開発できないかとメーカーと相談しながら開発されたのが、現在の「弘明寺桜ビール」なのだという。
 


弘明寺・大岡川の桜の花びらから酵母を抽出した「桜ビール」


「この桜ビールは大岡川の桜の花びらから抽出された酵母を使って作られている、正真正銘の弘明寺オリジナルのビールなんです」と語る長嶋さん。
 


大岡川と桜並木。桜の花はまだつぼみだった


大岡川へ家族総出で桜の花びらを拾いに行き、30リットルのビニール袋いっぱいの桜の花びらをメーカーに送り、そこから酵母が抽出された。
「メーカーからいい酵母が取れたという連絡をもらって、ビール造りを決めました」
決断を下したのは3代目だという。

新潟桜ビールは桜の香り付けるためにエッセンスを使用しているため「発泡酒」だが、弘明寺桜ビールはオールモルトビール(麦100%)。酵母を桜から抽出したものを使用した、無ろ過の地ビールだ。
 


桜ビールを作っている新潟麦酒さん
 

ビールが作られている様子
 

新潟麦酒さんでは畜産やトリュフ栽培、ビールで使用する小麦の栽培も行っている


試作品として送られて来た物を何種類も試飲し、何度もメーカーとやりとりして完成へとたどりついた。中身のビールもラベルも全てがほまれや酒舗さんのオリジナルだ。



はじめは桜の季節限定のつもりだったが、好評のため通年販売に



弘明寺桜ビールは330mlで390円という価格で販売されている。
地ビールというと同じサイズでも500~600円台で販売されているものが多いので、比較的リーズナブルな価格だ。

「ギリギリの価格設定です」という長嶋さん。
手頃な価格で、弘明寺の桜から作ったビールを楽しんでほしい。弘明寺のおみやげに手に取りやすい価格で・・・とがんばった結果だという。

「値段が安いのでまとめ買いしてくださる方や、地方に送ってくださる方もいます」
地元企業でお客さんに配布するためにと購入していくところもあるそうだ。

これからの桜シーズン、お花見のお供にひっぱりだこだ。
桜の季節だけで5000本は作り、週末に向けて金曜に20ケース(1ケース24本入り)は仕入れるのだが、冷やすのが追いつかないほど売れていくという。

飲みながら歩きたいというお客さんのために栓を開けてお渡しするのだが、瓶をコロコロ回して底にたまった酵母を混ぜてからお渡しするので、一人ひとりに時間がかかってしまう。
 


無ろ過ビールのため、底には酵母が溜まっている
 

瓶をコロコロ転がして、酵母を混ぜているところ


レジ2台を使って対応しても、ピーク時はお店の外まで行列ができてしまうことも。

「どんなに忙しくても、ここで(瓶を)コロコロして栓を開けてお渡しして、お客さんが美味しいと言われるのが喜びなんです」と長嶋さんは笑顔で語る。
購入した方からは、安い、美味しいという感想を多くいただくという。

通信販売も行っており、この日も北海道から桜ビールの注文が入ったのだそうだ。
桜がまだ咲いていない地域に先取りしてギフトとして送る方も多いという。季節の先取り、待ち遠しい桜の開花を待つこの時期にはうれしい贈り物だ。

大人気の桜ビール、ほかのお店から「卸(おろ)してほしい」と言われることもあるそうだが、卸の免許は無いため、お断りしているのだという。
取材している間にも、桜ビールを買っていかれるお客さんがいた。



姉妹商品の「桜咲いだー」も!



桜ビールと同じ弘明寺の桜酵母を使って作られたお子さんでも楽しめる商品が「桜咲いだー(257円)」というサイダーだ。こちらも桜ビールと同じ新潟麦酒さんで作られている。
 


ピンク色も鮮やかなサイダーは、桜の香りがただよう
 


早速試飲させていただく


お味は、まるで「桜餅」を飲んでいるかのよう!
程良い甘さで炭酸がしゅわしゅわと心地よく、飲む和菓子といった感じだ。
どうすればここまで桜餅を再現できるのだろうかと驚かされる。これも何度も行ったという試飲のたまものだろうか。
「僕、これ好きです」と同行した編集部・小島が笑顔を浮かべた。
 


「桜咲いだー」と書いて、桜サイダー(弘明寺桜酵母入り)


「(静岡県の)河津で桜サイダーを出していると聞いて、うちでもできないかと開発しました」

昨年は甘さ控えめで作ったが、お子さんには不評だったのだという。
毎年少しずつ改良していて、より良い商品を目指している。

これからの季節は桜ビールと桜咲いだーのセットなども作られ、店頭で販売されるという。お花見には最適なセットだ。

店頭には3月に入ると桜に関する品々が並べられ、ピンク色に彩られる。
「近所の人たちの中には店先がピンクになったのを見て、もう桜の季節なのね、と声をかけてくれる人もいるんです」