上野東京ライン開業、横浜市民は「ぶっちゃけ」どう思っている?
ココがキニナル!
上野東京ラインが開業し、横浜市民にとって東京方面から帰る始発電車がほとんどなくなりました。便利になる一方、座りづらい!なんていう声も。横浜市民の皆さんはぶっちゃけどう思ってる?(そうてつボーイさん)
はまれぽ調査結果!
横浜駅で上野東京ラインについて30人に聞いたところ、24人が特に感想がなく、利用者は6人中5人が不便になったと回答。一方、宇都宮では歓迎ムード
ライター:三輪 大輔
2015(平成27)年3月14日に開通した上野東京ライン。「宇都宮線」「高崎線」「常磐線」でダイレクトに東京駅や品川駅まで行ける一方で「東海道線」も上野駅へ乗り換えなしで行けるようになった。
上野東京ライン開業前と開業後の路線の変化
東京方面に向かって走っていく上野東京ライン
しかし、この上野東京ラインの開通で、横浜市民の生活は便利になったのだろうか? そこで早速、街の人の意見を聞いてみることにした。
上野東京ラインについて市民の声は?
今回、インタビューを行ったのは横浜駅周辺。質問項目は「上野東京ラインができた感想」だ。早速、横浜駅構内を巡って、インタビューを開始した。
夕方の帰宅ラッシュが始まる午後5時ごろから調査スタート
しかし、である。構内を巡って声をかけていくが、なかなか上野東京ラインを使ったことがある人が見つからない。感想を聞いてみても「特になんとも思いませんね」という声ばかり。湘南新宿ライン開業以来14年ぶり路線網改造ということで、多くのニュース番組で取り上げられていたが、市民の興味は低いようだ。
そんな中、相鉄線横浜駅近くで、本調査初の上野東京ラインの利用者を発見した。
大学生のAさん(左)とMさん。オシャレなお二人です!
インタビューに答えてくれたのは、待ち合わせ中であったAさんとMさん。
Aさんは「この前、品川に用事があった時、乗車しました。そのまま上野まで行けるなら便利ですよね」と回答。ちなみに京急線、横須賀線、京浜東北線でも横浜駅から品川駅まで行けるが、上野東京ラインが一番早く行けるのだ。一方のMさんは「普段、JRを使わないので、上野東京ラインができたことすら知りませんでした」とのこと。
待ち合わせ中にお邪魔しました。ご協力ありがとうございます!
横浜駅東口周辺でもインタビューを慣行
その後、駅周辺のインタビューで、上野東京ラインの利用者を5人発見した。しかし、聞こえてくるのはネガティブな意見ばかりである。
例えば、横浜駅西口付近でインタビューに答えていただいた20代男性のMさんは現在、大船から東京駅まで東海道線で通勤しているそうだ。そのMさんは「以前は帰宅時、東京駅からの始発で大船駅まで座って帰っていましたが、それができなくなりましたね」と回答してくれた。
また戸塚に住んでいる10代男性は「電車の混み具合がひどくなりました。ホームで何本か待っても、どれも混んでいるので、うんざりです」とのこと。市内在住の20代女性の「久しぶりに東海道線を使ったら、電車が黒磯行きになっていて混乱しました。一体どこに行く電車だろうってなりましたね」との声もあった。
ということで、横浜駅周辺で30人の方に聞いた声をまとめると下記の通りとなる。
横浜市民の上野東京ラインについての感想ランキング
30人中6人が上野東京ラインの利用者で、その内5人が開通後に不便さを感じる結果となった。ちなみに、一番多かった「特に感想はない」方の声を、下記に一部抜粋する。
「東京に出ることがあっても、他路線がありますからね」(30代/男性)
「東京方面は渋谷しか行かないのであまり興味ないです」(20代/男性)
「大学も遊ぶ場所も横浜だから。都内には行く機会がないです」(20代/女性)
「そもそもJRは運賃が高いので使いたくないです」(10代/男性)
などなど、上野東京ラインができてもできなくても関係がないという意見が多数を占める。北関東まで一気に行けるという利便性も、あまり響いてはいないようだ。
青い京浜東北でも赤い京急でも都内には行けるが・・・
ちなみに東海道線と京浜東北線で横浜と大宮間の乗車時間を比較すると、東海道線の湘南新宿ラインで約68分、上野東京ラインなら約64分でいくことができる。一方の京浜東北線では普通列車で約91分、快速でも約82分かかってしまうのだ。
こうした一面もあるのに利用者からは不満の声が多く挙がり、利用していない人からは存在そのものが薄い上野東京ライン。それでは逆に、北関東の方はどのように思っているのだろうか。ということで、上野東京ラインの始発電車もある宇都宮駅周辺で、調査を敢行することにした。