節電を呼びかける東京電力はどれだけ節電してるの?
ココがキニナル!
節電を呼びかけている東電が、どれだけ節電しているのか。東電がクーラーを使用しているか、使用している場合、設定温度は何度かを直撃してほしい!(0212nyさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
東電は25%削減の社内目標を掲げ、達成している。取材した神奈川支店でも徹底した節電が確認できた。エアコン使用時の設定温度は28℃とのことだ。
ライター:こうのはやと
「節電を呼びかけている東電自体は節電しているのか?」
これは記者も疑問に思っていたことであり、突撃取材にふさわしいテーマである。しかし、アポなし取材を断られたら、そこでジ・エンド。かといって、事前に伝えてしまっては信憑性に欠ける(疑うわけではないが)。
そこで、少し姑息な手段かもしれないが「神奈川県の節電状況」について取材を申し込み、その流れでエアコンの設定温度を確かめることにした。
東京電力神奈川支店に直撃
取材当日は晴れで、この日の最高気温は31.5℃。
エアコンの設定温度を確かめるにはまずまずの条件である。
取材に協力してくれた東京電力 神奈川支店
入口内は暗く、外からでも照明を落としている様子が伺えた
中に入るとすぐに受付を発見。1Fで点灯している照明は、この受付部分1つのみ。日光で室内の気温が上昇するのを防ぐためか、窓は全面ブラインドされていて閑散とした雰囲気である。
1Fの受付。照明はこの1つしか点いていない
1Fのロビー。ここで打ち合わせをしている人もいたが、明かりはブラインドからこぼれる日光のみ
取材は1F奥の打ち合わせ室で行われた。
この部屋もブラインドされているため暗いが、照明は最小限のみ点灯。
部屋のエアコンは作動しているようだが、涼しいというよりはやや暑いくらいか。
来客時のみ最小限の照明を点けるようだ
今年の節電状況は?
取材に協力してくれたのは東京電力神奈川支店営業部の西尾さん。
節電推進の担当者でもあるようだ。まずは、本題の前に節電状況について聞いてみた。
神奈川支店 営業部 生活営業マネージャーの西尾さん
―今年の節電状況について教えて下さい。
まず、節電目標値について説明させていただきます。今夏の節電目標値は政府の指標に基づき、平日の9時~20時における昨年夏の最大使用電力の15%削減となっています。これはよく誤解されるのですが、使用電力全体の15%削減という意味ではなく、昨年夏の最大需要電力(最も多くの電力を使用した時間での電力値)の最大値から15%削減が目標という意味です。ですから、電力の使用がピークになるときに電力の使用を抑制していただくことを目的とした節電であるとお考え下さい。
また、大企業や工場など契約電力が500kW以上の「大口」のお客様には、一般に電力使用制限令と呼ばれていますが、電気事業法第27条による使用最大電力の制限があります。今夏は昨年夏の使用最大電力の15%削減が義務付けられていて、故意に使用制限を違反した場合は100万円以下の罰金の対象となります。(注:被災地は9月2日、それ以外の地域は9月9日を最後に解除された)
一般家庭をはじめ、契約電力が500kW未満のお客様に関しては、努力目標として昨年夏の使用最大電力の15%削減という数値が設けられています。
―15%削減という節電目標は達成されているのですか?
東京電力管内におきましては、大変ありがたいことに皆さまのご協力のおかげで達成できております。加えて夏の使用電力は気温に左右されるのですが、今夏は7月中旬くらいまでは気温が高かったものの台風の影響で気温が下がり、それに比例して使用電力も大幅に下がりました。
東京電力管内の節電状況に関してはこちらの資料をご覧下さい。
昨年と比較した資料。青棒が昨年、オレンジ棒が今年の日ごとの最大電力
―神奈川県内の節電状況はどうですか?
神奈川県の昨年夏の最大使用電力990万kWに対して、今夏の最大使用電力は8月末までで811万kWでした。現時点で約18%の削減となっております。ご協力いただき誠にありがとうございます。