横浜でビールと料理が絶品の「パブ」はどこにある?
ココがキニナル!
横浜初の歴史があるイングリッシュパブのお店を教えて!野毛の都橋交差点前「おさ坊」の上にあった「KEEL」がいつの間にか「SNUG」という店に。取材を。(ロイヤルさん)
はまれぽ調査結果!
30年前に横浜へパブ文化をもたらした「ザ・タバーン」、横浜出身の店主が国内修行・渡仏を経てオープンさせた「SNUG」の作り出す空間を一挙に紹介!
ライター:高橋 寿あま
「横浜発祥の食べ物」や「横浜で誕生した日本初の◯◯」という話題は、嬉しいことによく耳にする。すこし角度を変え、いまではごく自然な物事が「いつ・横浜のどこに」来たのかを探してみるのもおもしろそう。
過去には、横浜初の女子校を紹介した。
横浜の女子校の先駆け「横浜学園(旧横浜高等女学校)」
今回は、横浜で最初の「イングリッシュパブ」に突撃!
イギリス人店主が営む横浜初のイングリッシュパブ
そのお店は横浜駅西口から徒歩ですぐの場所にあることが判明。
橋を越えて、人並みに飲まれながら大通りを直進
「マクドナルド横浜西口店」が目印。その左にあるのが
「ザ・タバーン」
看板には“ブリティッシュパブ”とあるが、公式HPでは“イングリッシュパブ”と記載。さらに店頭に張られているもの、過去に出演した記事内での呼称は“ブリティッシュパブ”・・・。どっちなのだろうか。
お店の前でひとつ謎が増えた
階段を降りてお店へ。地下ってどきどきする
扉を開けるとそこは!!!
(ひええええええええ)
(ハロウィンの名残だった)
異国の世界が広がっていた!!
中央にカウンターがUの字を描き、通路を挟んでさまざまなデザインのテーブル席が。壁には情緒ある雑貨があちこちに。
ゆったり座れるソファー席に
一段上って特別感漂うテーブル席も!
うろうろとゆっくり見てまわりたくなる店内。まずはお話を伺う。
店主のジョン・ワトキンスさん
「ザ・タバーン」は、イングリッシュパブとして30年前に中華街・善隣門近くにオープン。5年間の営業を経て、この地へ25年前に移転した。横浜駅に越してきたのは、交通網の発達などの開発に伴って人の流れの変化を感じたため。
では「イングリッシュパブ? ブリティッシュパブ?」という疑問について。
そもそもイギリスとは、複数の国を指す総称。
それぞれの領土はこんな感じ(画:寿あま)
イングリッシュパブはイングランド発祥のパブで「ザ・タバーン」もこれに該当。しかしながら、ジョンさんいわく、ひっくるめた“ブリティッシュパブ”という呼称で良い! とのこと。
分かりやすいほうがいいもんね♡ とジョンさん
いいんですね!!
内装、料理や飲み物はすべて、イギリス各地で愛されてきたもの。内装品は、テーブル・椅子・小物のみならず天井と四方の壁紙に至るまでイギリスから直輸入!
とつひとつの小物に温度を感じるのは、
実際に愛されてきたものだから。これは名誉革命の本?
照明を落とせば、大人っぽくクラシカルな店内。
同時に、随所に遊びも感じられ、若い世代でも萎縮しないで過ごせそう!
目がないのに目が合う。では、お食事とお酒もいただきます
まず、おすすめの2杯を注いでいただいた。
生ロンドンプライド(1020円)
生キリンハードシードル(870円)
各銘柄専用のグラスにたっぷりと。後味が爽やかな「ロンドンプライド」をはじめ、生ビールは7種類を揃え、そのすべてが樽から注がれる。
薄いグラスでいただくシードルは、この1杯に「シードルは甘い」という印象を変えられた。後味がすっきりしていて、料理にも合う。
ロティサリーチキン(1140円)
フィッシュ&チップス(1240円)
お料理も定番の2品を。
チキンは、お店の奥にあるロティサリー(回転式オーブン)でゆっくりと焼く。
溢れたお互いの肉汁で、どんどん味わいが増す仕組み
柔らかく、中まで味が染み込む。また食べたい一品!
身がしっかり詰まったフィッシュ&チップスも印象的。ビネガーで変化を楽しむもよし!
ちなみにジョンさんは、イングランド・ブリストル出身
元々は、なんとイギリスやフランスを巡る客船専属のカメラマン(!)。
仕事の関係で訪れた横浜は、港町である故郷・ブリストルに通じるものがあった。
永住を決め“酒場”を意味する「ザ・タバーン」が誕生。それは同時に、横浜に新しい風が吹いた瞬間でもあった。
ドアを開けると、そこはイギリス!
横浜の老舗パブは、とても素敵な空間だった!