偽装結婚を謀った中尾市議が自ら辞職、各方面の反応は?
ココがキニナル!
偽装結婚共謀の疑いで逮捕された中尾智一容疑者が横浜市議を辞職、市、区、民主党それぞれの反応は?
はまれぽ調査結果!
市議会は補選が行われる他、特に影響なしと答えています。磯子区も諸案件を継続する模様、民主党のみ回答が得られていません。
ライター:河野 哲弥
偽装結婚問題を振り返る
横浜市議の中尾智一容疑者(45)は10月31日、佐藤茂市会議長宛てに辞職願を提出し、同議長によりこれを許可された。
神奈川県警は13日、電磁的公正証書原本不実記録・同供用(偽装結婚)容疑で、既に同容疑者を逮捕している。
同容疑者は、交際していた中国人女性に国内在留資格を取らせる目的で、同じ飲食店で働く男性店長を夫とする虚偽の事実を記載した婚姻届を横浜市南区役所に提出、受理させた疑いを持たれている。
民主党所属の中尾智一容疑者(45)
磯子区を地元とする同容疑者は政策通としても知られ、市議会では民主党横浜市会議員団政策調査会会長、市会運営委員会副委員長などを務めていた。
事実確認も含めて、市議会局を訪ねてみた
事件の概要としては前述のとおりだが、その前後の動きをもう少し深掘りしてみよう。
まずは、今回の記者発表を行った、議会局総務課に電話取材をしてみた。
市会議事堂のある、市庁舎外観
まず、辞職願の提出に関しては事実とのこと。31日に弁護士と森敏明民主党市議団長(以下:森団長)を通して提出、許可された。反対意見などはなかったのか聞いてみると、提出と許可間のプロセスでは、第三者の反対意見などは考慮しないそうだ。あくまで本人の意思が優先される。
また、市会(市議会の正式名称) として処罰などは考えておらず、中尾智一容疑者の今後についても特に聞いていないとのこと。ただし、「事件が事実とすればはなはだ遺憾である」という苦情が数件、市会へ直接寄せられていると話す。
どうやら、「一議員の辞職」という淡々とした処理が行われているだけのようだ。
今後は欠員が生じたため、市議の補選を行う
一方、同容疑者が務めていた市会運営委員会とは、各会派(所属政党など) の意見を調整する場として設置されているもので、定数は16人。委員長1人と副委員長2人を置いている。
同容疑者はその副委員長を務めていたことになるが、先日28日に開かれた市会本会議にて、同職を辞職する届け出があり、やはり許可されたそうだ。なお、同じ民主党の大山正治市議が後任を務めることが決まっている。
また、同容疑者の辞職により、現在横浜市議会の各会派の内訳は、所属人数は自民党30、民主党16 (17より1減)、公明党15、みんなの党14、日本共産党5、ネット・無所属クラブ3、ヨコハマ会2、欠員1となった。
これに伴った磯子区の市議補選は12月18日に行われる。市議会員の任期は通常4年だが、このような場合、前任者の残任期間を適用するため、任期は平成27年4月29日までとなる。