・・・え！？（汗）

　
と、ここで品質管理部の石川美紀（いしかわ・みき）さんから「“食菜卵”は臭みのなさが魅力なので、生で食べるのがおすすめです」とのお言葉が。
　

石川さん、ナイスフォローです！

　
「“TKG”、いわゆる“たまごかけごはん”に何をかけるかでは、社内でも論争が起こることも。ソースやケチャップといった変わり種の意見も聞きますが、私のイチオシはカツオ節とワサビを添えて王道の醤油でいただく“TKG”ですね」
　
そうそう、海外駐在や留学などで日本を長く離れている人に、「海外では生卵が食べられないから“たまごかけごはん”が恋しい」という話もよく聞く。
　
「海外の卵は生食を前提としない品質管理ですので、日本の卵とは考え方自体が違っています。とはいえ、生卵の需要は海外でも発生していて、近年では中国や台湾向けに国産卵を輸出する動きもあるのですよ。私は食べませんが（笑）」とは堀田さん。
　
ちなみに・・・堀田さんからは「この会社に入社して、努力に努力を重ね、今ではTKG以外はほとんど食べられるようになりました(笑)、とコメントを追加していただけると、堀田のメンツも保たれます！！」とご指摘を受けました。あしからず。
 

　
“卵嫌いの卵屋”堀田氏に、おいしい卵の見分け方も聞いてみた。
　
「割ったときに黄身の周りにある濃厚卵白が盛り上がっているものが鮮度が高い卵です。とはいえ、外見からは見分けることができないので、表示のパック日や賞味期限を参考にする必要があります。卵の賞味期限は2週間ですが、これは生で食べることができる期間です」
　

嫌いなのに答えられるとは、さすがプロですな！

　
店頭では常温で陳列されていることも多い卵だが、鮮度を保つためにはできるだけ早く冷蔵庫（10度以下）に移すべきだという。加熱して食べることを前提とすれば、家庭用冷蔵庫で卵は2〜3ヶ月保存が可能とか。ひび割れのないことを確認して、卵黄を中心に安定させるために、尖った方を下にして保存するのがポイントだ。
　
ちなみに、黄身が2つでちょっぴり得した気分になれる「二黄卵（におうらん）」を、外見から見分けるコツも教えていただいた。
　
「排卵の安定しない若鶏で発生しがちな“二黄卵”は、卵自体のサイズが大きくなります。規格外になるのでパック詰めの際に除かれることがほとんどですが、ごく稀に商品として流通しています」
　
レアな縁起物「二黄卵」当てに編集部・木村がチャレンジしてみる。
　

比べてみると随分サイズが違う
　

大きい方を割ると・・・ビンゴ！

　
思わず写真を撮ってSNSに投稿したくなる「二黄卵」、狙うならぜひ大きめ卵を！
　
　
　
取材を終えて
　
1950（昭和25）年くらいから1キロあたり200円前後と価格が変動しておらず、「物価の優等生」とも呼ばれる卵。主婦向け雑誌をめくると「給料日前の節約レシピ」といった特集での活躍が目立つが、実は良質なたんぱく質のみならず各種ビタミン、ミネラルを豊富に含む完全栄養食品だ。
　

まさにEggcellent!

　
卵焼きに目玉焼き、オムレツ、オムライス、そしてたまごかけごはん・・・と、卵料理のことを考えると、どこか心の奥底が優しくなでられるような、なつかしさがこみ上げる。「八千代ポートリー」の卵を買って帰って、今夜の晩ごはんはオムレツにしてみようか・・・。
　
　
―終わり―
　
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