車が通らない、公園と溶け合う街。はま旅Vol.57「仲町台編」
 ココがキニナル!
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横浜市内全駅全下車の「はま旅」第57回は、街の中心には車が入れない「仲町台」駅。これぞ本物志向の贅沢な散歩。
ライター:吉岡 まちこ
	個人的にもつい食事や散歩で足を運びたくなる仲町台。車が通らないタイル敷きの歩道や広場がゆったりできて、そのまま緑地へ入れる街のつくりが、どこか日本離れして気持ちいいからだ。
	でも駅の近くをゆっくり歩くのは初めて。では早速スタート!
	
	まずは駅前で珍しいモノさがし
	 
	
	
	横浜市営地下鉄・仲町台駅。本日は晴天!
	 
	
	オブジェがいろいろ。車が入れない明るい駅前
	
	駅名が「仲町台」に決まる前、地下鉄計画中には地名から取った「大熊町駅」が候補だったらしい。
	 
	
	
	もしかしてそれでプラネタリウム状の天井に「おおぐま座」の絵!?
	
	のんびりした駅前が面白いので、ちょっとうろうろしてみることに。
	するとあることに気づいた。パンを売る店、美容院、整体やリラクゼーションの店、そして格闘技教室がやたら多い! これは地元の人も感じているそうだ。
	 
	
	
	店内でパンを焼いちゃうコンビニ。特別のショーケースで売っていた
	
	焼き立てパンを売るデイリーヤマザキは市内に8ヶ所、特に都筑区・港北区に集中しているようだ。
	そしてこちらは、かの坂口征二さんの長男・坂口征夫さんが4年前に設立した「坂口道場」!
	 
	
	
	弟で俳優の坂口憲二さんも時々来るとか
	
	しばらくすると「仲町台地区センター」に遭遇。ここで一瞬「おや!?昔の横浜線??」とまばたき。
	それはガラスのせい。黒いタクシーもリンカーンのリムジンに。自転車が通ると競輪場みたいだった。
	 
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仲町台地区センターのガラスは、万華鏡みたいで飽きない
	
	
	土の香りもしっかりある仲町台
	
	次に向かった先は、17年前に仲町台に移転してきた「サカタのタネ」本社ビル。まわりが花と池の散歩道になっているのだ。
	 
	
	
	「サカタのタネ」本社ビルのまわりは、よく植え替えされる花の散歩道
	 
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秋から春までずっと咲くパンジーなどの新商品も!なぜか食欲をそそるネーミング
	
	駅前すぐの一等地にガソリンスタンドがあるのも面白いと前々から思っていたが、もっと足を進め「仲町台入口」の信号を渡って坂を登ることに。すると――
	わぉ!駅から数分なのに、見渡す限りすごい田園地帯が広がっていた!
	 
	
	
	とにかく広~い広~い折本農業専用地区
	
	なんて気持ちいい。普通ならマンション群か宅地分譲の嵐だろう。
	これも農地を残す港北ニュータウンの計画の一環で、現在126軒の農家からなる「折本農専」と呼ばれる農業専業地区になっていた。
	 
	
	
	ビニールハウスをのぞいてみると、観葉植物の鉢植えがズラリ
	
	風の音が聞こえそうなシーンとした一帯。するとハウスの一つで作業中のトマト農家の方を発見。
	声をかけてみたが「都市農家はスーパーと契約したり近くの直売所で売ったりで、ここで買えるわけではないので」と撮影はNG。がっくりした後ろ姿がよほど哀れだったのか、追いかけて来てトマトを手渡してくれた。
	このあたりのハウスではシュロチクやシンビジウムの栽培、農地は葉物が中心だそうだ。
	 
	
	
	今はコマツナの季節
	
	 






