まるで、ムンクの絵? 湘南台にある佐藤商事の異様なマークの正体は?
ココがキニナル!
イトーヨーカドー湘南台店近く、佐藤商事の会社のマークが異様なインパクトを発してます。初めて見た時、正直言って笑えました。何故このデザインになったのかキニナル(ポタリんさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
1946年に誕生した「マーシャン」は頭がアンテナ、手はチャンスをつかむスパナをイメージ。宇宙規模の会社にしようと「火星人」という意味もあるとか
ライター:はまれぽ編集部
ムンクの『叫び』?
近年は警察や土木事務所など、多くのシーンで目にする「ゆるキャラ」。果ては千葉県の非公認キャラクターによく似たアイツや避妊具ケースに住むという妖精に至るまで多くのキャラクターを取材してきた、はまれぽ編集部にとっては、ちょっとやそっとのインパクトでは驚かない。
しかし、「異様なインパクト」「笑えた」という投稿は確かにキニナル。取材を申し込んだところ「ははは、よく聞かれます。いいですよ」と快諾。ということで、早速現地に向かった。
いざ、湘南台駅!
横浜市営地下鉄湘南台駅から神奈川中央交通の連結バス「ツインライナー」に揺られること5分強。
赤くて長いバス
さらに徒歩3分ほどで、それらしいマークが見えてきた。
これは・・・
たしかに「異様な雰囲気」が・・・
よく見るとノルウェーの画家、エドヴァルド・ムンク『叫び』のようにも見える。
『叫び』(エドヴァルド・ムンク、フリー素材より)
ただ、それよりは愛らしい。
ちょっとだけ愛らしいかも・・・
しかも、「毛」のようなものもチラホラと・・・
もう少し眺めていたい感じもあるが、詳しい話を聞くため「少し愛らしいムンク」が待つ建物の中に。
対応してくれたのは、鉄鋼を中心とした総合商社の佐藤商事株式会社(東京都千代田区、資本金:13億1925万円、従業員数538人)総務部広報課長兼秘書課長の小泉武士さんと、関連会社で佐藤商事の鉄鋼商品を加工する湘南加工株式会社の川本実社長。
小泉課長(右)と川本社長。ヘルメットにも「少し愛らしいムンク」が・・・
同社は1930(昭和5)年に初代社長・佐藤昌二(しょうじ)氏が「佐藤ハガネ商店」として個人創業。その後、鉄の専門商社として1937(昭和12)年には「佐藤商事合資会社」に改組(かいそ)し、1949(昭和24)年に「佐藤商事株式会社」として創業した。
創業時の「佐藤ハガネ商店」(写真提供:佐藤商事株式会社)
佐藤商事・初代社長の名前は「さとうしょうじ」氏という、なんとも冗談のような話だが、事実なのだという。
現在は、鉄鋼以外にも非鉄(=鋼以外のすべての金属)や電子部品などを販売するほか、「ライフ営業部門」として同社オリジナルやデザイナーの柳宗理(やなぎそうり)氏とタイアップし、同氏がデザインした食器類の販売などを行っている。
「柳宗理」とタイアップしたブランドの食器類(写真提供:佐藤商事株式会社)
このほか、商社としては珍しく、顧客の指定サイズに合わせて自社で鉄鋼の切断加工などを行う「コイルセンター」と呼ばれる施設を持っている。「少し愛らしいムンク」がいるのは「佐藤商事神奈川コイルセンター」で、ここでは湘南加工株式会社が自動車部品などのさまざまなものにコイルを加工している。
そう言われればコイルが多く並ぶ
トラックのブレーキ部分に使うために加工したもの
ちなみに、クレーンにつられたコイルは一つ約7トンだそう。
同社の概要が分かったところで、改めて「少し愛らしいムンク」について、小泉さんに伺った。