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高額な料金を請求される可能性がある? 横浜市の違法なゴミ回収業者の現状とは?

ココがキニナル!

廃品回収車って回っているけど料金を請求されました。あれはそのまま営業を続けてもいいものなの?(MRハニーさん、ほんま かつゆきさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

白い軽トラで巡回している回収業者は違法業者の可能性あり。廃品回収は市の許可がなければ営業できず、高額請求やゴミを不法投棄されるケースがある

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ライター:すがた もえ子

家庭からゴミが多く出る季節といえば、年末の大掃除の季節と新生活の始まる3月、4月だ。
不用品を捨てたくても、粗大ごみの回収が都合のいい日程ではないなど捨てるのもなかなか大変。そんなときに聞こえてくるのが、軽トラで不用品回収のアナウンスを流している回収業者だ。

 

町中でアナウンスしながら走っている
 

過去にゴミの捨て方について取材した際に伺ったことだが、実はゴミの回収業務は市の許可を得た業者のみで、ゴミを回収するのには横浜市へ届け出と許可を受けることが必要になってくる。ああいった軽トラで回っている回収業者は許可は得ているんだろうか?

「無料で回収する」とアナウンスする回収業者を筆者は聞いたことがあるが、投稿では「料金を請求された」とある。そもそも廃品「回収」業者は無料ではないのだろうか? 有料の業者もいるのか、ゴミの回収業者について調べることにした。



横浜市一般廃棄物許可業協同組合に伺う



まずは、はまれぽの「ゴミの仕分け動画」の記事でもご協力いただいた横浜市一般廃棄物許可業協同組合のみなさんにお話を伺った。

 

お忙しいところありがとうございます
 

今回取材にご対応いただいたのは、左から横浜市一般廃棄物許可業協同組合の金森和哉(かなもり・かずや)副理事長、横浜市一般廃棄物許可業協同組合理事の吉竹英隆(よしたけ・ひでたか)さん、横浜環境保全株式会社管理本部総務部の福田亮(ふくだ・りょう)主任。

 

組合も違法業者追放に力を入れている(画像・横浜市一般廃棄物許可業協同組合HP)
 

まずはじめに、廃品回収は無料なのかについて伺った。すると、回収後の行き先によって無料の可能性もある、とのことだった。

再資源化を目的に収集運搬している処分料がかからない資源回収業者や、中古品を買い取りそのままの状態で再販売している古物商の免許を持った業者などの場合のよう。

だが、粗大ごみなどを処分する場合は、市が定めた料金を支払い処分することになる。

 

粗大ごみの料金表(画像・横浜市HP)
 

基本的に家庭ごみ(一般廃棄物)は横浜市が回収することになっているが、引っ越しの際に多量にゴミが出るなど市が回収できない場合、横浜市に許可を受けた業者が市の代わりに回収することになる。これは横浜市内から出る廃棄物は市の管理物という位置づけになるためだ。

 

横浜市が回収できないゴミを許可業者が回収している(画像・横浜市HP)
 

横浜市が回収できない一般廃棄物の回収ができるのは、横浜市から「一般廃棄物収集運搬業の許可」を受けた事業者に限られる。料金に関しては、横浜市が公表している処分代に、回収運搬費や搬出作業員費などの経費がかかる。

横浜市からきちんと許可を受けた業者はトラックの車体に4ケタの「許可ナンバー」が掲示されているのでひと目で分かるというが、許可を受けている業者が全て組合に加入しているわけではない。

 

組合が制作した許可ナンバー入りのステッカー
 

ネットなどでごみ回収の広告を出している業者の多くは違法業者の可能性があるという。違法業者は「産業廃棄物処理」や「古物商」などの資格を掲示し、許可を受けていると思わせているようだが、「産業廃棄物収集運搬業の許可」では、家庭から出た廃棄物を回収することはできず、「古物商」の資格ではゴミを処分することができない。

 

ヨコハマ3R夢(スリム)マスコット・イーオ(画像・横浜市HP)
 

さらに金森副理事長によると、日本の粗大ごみなどは“ユーズド イン ジャパン”といって海外のマーケットで高く売れるという。

しかしこれは国内のみならず国際法違反ともなる。国境を越えての廃棄物の輸送の規制について国際的な枠組み・手続などを規定した条約「バーゼル条約」でゴミの輸出は禁止されている。海外マーケットで売れないものは不法投棄にも繋がる。

 

横浜市の許可車両は軽トラは利用していない(画像・横浜市HP)
 

「基本的に横浜市の許可車両は指定色(緑系)です。場合によっては違う色を出すこともありますが、スピーカーを付けた軽トラを利用することはありません。スピーカー付き軽トラはまず違法業者です」と金森副理事長。

許可業者が指定色以外の色の車両を使う場合も、車両には許可ナンバーが表示されている。許可ナンバーがついていない車両は違法だと思っていいという。