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振り込め詐欺撲滅ブーケを販売する、大倉山にある謎の花屋&カフェとは!?

ココがキニナル!

港北区大倉山にある、花屋&カフェ「ラ・プティフルール」がキニナル。「振り込め詐欺撲滅ブーケ」という謎のブーケが販売されていました。他にも色々なブーケがあるのかキニナリマス。(コマ男さん)

はまれぽ調査結果!

投稿にあったブーケは振り込め詐欺への注意喚起を目的に、2014年5月神奈川県警とのコラボで販売。現在は、巻き寿司教室など、ユニークなコラボが多数

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ライター:大和田 敏子

振り込め詐欺撲滅ブーケって何?



「振り込め詐欺撲滅」と「ブーケ」がなぜ結びつくのか、どんな花束なのだろう。
早速、そのブーケを販売していたという、港北区大倉山の「花屋&カフェ ラ・プティフルール」に向かった。
 


ココ

 
東急東横線・大倉山駅の表通りから少しはずれて数分歩くと、「Cafe」「Flower Shop」「Garden Design」「Culture School」の文字が目に留まる。
 


かなり盛りだくさんな店!?
 

センス良く花々が飾られたおしゃれなお店だ

 
話を伺ったのは、店主で有限会社ラ・フルール代表取締役の今村奈美子(いまむら・なみこ)さん。
 


明るくパワフルな今村さんの話に惹き込まれた

 
まずは、キニナルブーケについて疑問をぶつけた。

「振り込め詐欺撲滅ブーケ」を販売したのは、2014(平成26)年5月のこと。神奈川県警察本部生活安全総務課の推奨する「防犯CSR(Corporate Social Responsibility=企業の社会的責任)」活動の一環だった。経営者が集まる会で県警本部から防犯講話に来ていた担当者と知り合う機会があり、後日、その方から声がかかったのだという。
 


神奈川県警察のホームページでは防犯CSRの活動が紹介されている

 
初めは「息子はサギ!?」のポスターを貼ってほしいと依頼されたそうだが、店のイメージに合わないと断ったそう。それなら、そのポスターで花束を包んだらと担当者から提案があった。
 


ポスターを貼るには抵抗があったがブーケならとOKした(提供:ラ・プティフルール)

 
「振り込め詐欺を防ぐため、母の日に子どもからお母さんにそういう花束を贈るというのは親孝行だね」というノリで販売を行ったという。
 


売れると期待していなかったが全部で5個売れた(同)

 
弁護士や報道関係の方が購入したそうだ。

以降はそのようなブーケの販売は行っていないが、神奈川県警ではこちらの店を「防犯カフェ」と位置付けているそうで、防犯の呼びかけのチラシを置いたりして協力しているそうだ。



花屋&カフェ、セミナーや教室も!?



「振り込め詐欺撲滅ブーケ」なんてユニークなブーケを販売したこのお店、店の形態もかなり変わっている。まだまだおもしろい話がありそうだ。
 


店を入って右がカフェ
 

中央が花屋さん
 

左は主に教室・セミナーなどで使用するスペース

 
花屋さんにカフェ、セミナーや県警とのコラボまでしてしまう今村さんとはいったどんな人なのだろうか?

「今は店としての形ができてきましたが、大変な時期もあったんですよ」と今村さんは、ここに到るまでの経緯を話してくれた。

学習塾講師として意欲的に働いていた今村さんが「一生続けていく仕事としてこれでいいのか」と立ち止まったのは26歳のころ。

「自分の好きなことを仕事にしよう。結婚して子どもができてと考えた時、やりたいことを全部やるには自分で会社を作ってしまえばいい」と思ったという・・・なんと大胆な発想!
 


「花もインテリアも好き、カフェもやってみたい!」

 
当時は少なかった、「花屋さんとカフェの複合店」にしようと考え、まずは、カフェとインテリア雑貨の複合店「F.O.B COOP」青山店(現在は閉店)で1年半働いた。
 


カフェ業務全般、複合店としての効果的な運営などに触れたそう

 
次に、三軒茶屋にある「やよい園芸」で1年半、仕入れから生花店の業務を全て学んだ。家族経営の店で、社長(その家のお父さん)の仕事をすぐ横で見ることができたという。
 


2003(平成15)年8月、花屋&カフェ「ラ・プティフルール」オープン!

 
「お金がなくて泣くような経験を初めてしましたね」と今村さんは開店当初を振り返る。
当時、大倉山には、好立地に5店舗を持つ地元の花屋さんがあった。裏通りにある「ラ・プティフルール」が、毎日、花を仕入れてミニブーケや鉢植えを置いたところで、そうそう売れるはずもなかった。

ギフト用の花に特化した、事前受注型に変えたのは、開店から3年ほど経ったころ。中小企業の集まりでの勉強会がきっかけだった。大手や立地の良い駅前の花屋さんと同じことをやっていても売れないと気づかされたという。
 


「花はほぼ全て行き先が決まっていて、きょう中にはなくなります」

 
「今は法人のお客さまがほとんどで、社長が社員やその奥さまの誕生日に贈るようなところも多いですね」と今村さん。仕入れる花は、注文されたものと、お花教室の生徒さん用のものだけだ。ちなみに、お花の教室は毎日午前10時30分、午後3時30分、午後7時からで、予約があれば一人でも行っているそう。

もちろん、個人での注文も可能で、電話やFAX、インターネットでの注文を受け付けている。
 


母の日のアレンジメント見本(同)

 
注文を受けてから花を仕入れるため、100%新しい花しか使わない。そのため、花が長持ちするので、一度利用したお客さんは良さを分かってくれ、リピーターが多いそう。
 


多少の余裕はあるので、当日の対応も可能!

 
また、開店当初から、お花や手づくり雑貨、編み物といった習い事系の教室を行っていた(現在も、巻き寿司、ウクレレなど多数行われている)。こうした今村さんの業績は口コミで多方面に広がり、起業について相談を持ちかけられることが多くなったという。そこで、2013(平成25)年から「おうち起業セミナー」を行うようになった。参加者がしだいに成長してきて「女性起業家ビジネスサロン」に発展。Webやマーケティング、キャリアカウンセリングなどのビジネス系のセミナーも増えてきたという。