すごい設備で「神もどきスイング」できる川崎のバッティングセンターとは?
ココがキニナル!
川崎の久地にあるアンダーアーマーが運営するバッティングセンターの取材をお願いします。スポーツメーカーらしくバットやスパイクから人工芝に至るまで凄い設備を誇っているようです(コビン・ケスナーさん)
はまれぽ調査結果!
アンダーアーマーのショップと併設し、バットやバッティンググローブ、シューズなどをレンタルして打てる。元プロ野球選手の野球教室も好評。
ライター:山口 愛愛
最新の野球ギアがお出迎え
体育会系ライターの筆者にとっても必需品となっている「アンダーアーマー」のギア(ウエア)。「セカンドスキン(第二の皮膚)」のように身体にフィットする特徴的なウエアを愛用しているアスリートも多い。
アスリートをサポート
野球用品が充実しているアンダーアーマーが、2012(平成24)年4月からショップを併設したバッティングセンター「アンダーアーマーベースボールハウス川崎久地(くじ)」を展開している。国内唯一の施設にアンダーアーマーファンからは「聖地」との声も。
一般的なバッティングセンターとどのような違いがあるのかキニナルではないか。このモヤモヤを、見て、聞いて、打ってスカッとさせよう。
アンダーアーマーの旗が目印
場所は川崎市高津区久地。JR南武線の久地駅から歩いて18分で到着した。多摩川にかかる新二子橋からほど近く、駐車場が完備されているので車で訪れる人が多いようだ。
スポーツビレッジの敷地内。田園都市線二子新地駅からも徒歩18分程度
以前もバッティングセンターで、当時から引き継いだ瓦屋根のギャップがおもしろい
入口で長身の店長さんが迎えてくれた。「よろしくお願いしまーす!」と思わず声が弾む筆者。笑顔で挨拶してくれたのは、元広島東洋カープ投手の齊藤悠葵(さいとう・ゆうき)さんだった。
現役時代「赤いハンカチ王子」とも呼ばれた店長の齊藤さん
齋藤さんは福井商業高校時代、春夏の甲子園大会で6試合を投げ、2005(平成17)年ドラフトで広島東洋カープに3位指名され入団。球団初の高卒ルーキー初先発、初勝利を上げ、2009(平成21)年には9勝を上げるなど活躍した選手だ。
2014(平成26)年に引退し、野球を辞めた翌日に、当時このショップの店長を務めていた元広島東洋カープの喜田剛(きだ・ごう)さんから誘いを受け、イベント見学後に即入社したそうだ。
現役時代に観戦していた試合の思い出を伝えると喜んでくれ、しばし歓談。元プロ野球選手が店長を務め、野球の話ができるだけでも価値があるのではないか。
「子どもと野球の話をするのが楽しいですね」
齊藤さんにショップ内を案内していただいた。「スポーツメーカーの強みを生かして、物販と一緒に展開して商品を知ってもらう相乗効果を狙っています。バッティンググローブ、バット、シューズ、アンダーウエアなどレンタルできるので、実際にバッティングをして納得したうえで購入いただけると喜ばれています」と齊藤さん。
ショップ内の商品は4500点以上あり、野球用品がすべてそろう強みがあるので、大人のアンダーアーマーファンも集るという。野球用品が豊富にそろう直営店は、ほかに「アンダーアーマークラブハウス原宿店」のみなので、ショップの利用客も多い。
人気のシューズも種類豊富
グラブの選び方やメンテナンスなどもアドバイス
床にはプロ野球の球場と同等の人工芝が敷かれている
野球用品だけでなく、Tシャツ類も充実。齊藤さんのおすすめは、「クールスイッチ(5000円~)」のウエア。
スポーツジムやアウトドアに使うのもおすすめ
特殊プリントが汗と熱を素早く逃し、体感温度を25~26度に保つ優れもの。
「子どもは体力を消耗しやすく、暑い時期に夢中になると熱中症になりやすいので、水分補給意外の面でも対策が大事」と齋藤さん。
ユニホームのオーダーもでき、野球用品はすべてそろう
最新のギアが手に入るのが人気の秘訣だが、このバッティングセンターで最も人気を集めているのは、「個人レッスン」だった。
ここでは小・中学生を対象に、1時間3000円で個人指導を受けられる。齊藤さんのピッチャー教室のほか、独立リーグなどで活躍した元選手による、バッティングやキャッチャー教室は予約殺到の人気ぶり。毎月、受付開始から1時間くらいで埋まってしまうという。
スケジュールは店内のカレンダーやフェイスブックで要チェック
アンダーアーマーのギアをつけて、元プロ野球選手に個人指導してもらえるなんて夢のような環境だろう。
「教えるときには、ダメとか違う、と言わないようにしています。言葉では伝わりにくいことが多いので、身体をしっかり使って身体で覚えるように心掛けています」と齊藤さん。「ピッチングが良くなりました、レッスンを受けて初めてホームランを打てました、とわざわざ報告に来てくれる子がいて本当に嬉しいですね」と顔がほころぶ。その成果に、山梨県や群馬県、東京都内から通っている子もいるそうだ。
「応募が多く先着順なので、対応を考ています」
個人レッスンのほか、齊藤さんが企画した「記録測定会」も実施している。「ダッシュや球速などの記録を残し、子どもの成長が分かるようなモチベーションを作れれば」と、子どもたちがステップアップできる環境づくりに尽力していた。店内もサービス向上のため、近々リニューアルする予定だそうだ。
記録カードで成長の過程を確認