川崎の「かなまら祭り」ってどんなお祭り?
ココがキニナル!
開催はまだだいぶ先ですが、川崎の「かなまら祭り」をレポートして欲しいです。外国の方も多数訪れるこのイベントは神奈川でも随一の奇祭、一見の価値アリ!と思います。(maniaさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
当日レポートももちろん予定していますが、行ってみたい方に、今からでも間に合う「かなまら祭」直前レポートをまずお届け!
ライター:吉澤 由美子
川崎大師の参道を練り歩く巨大な男根神輿。金山神社の『かなまら祭』はインパクト抜群!
金山神社は、社も個性的
古来、日本人は「性」を新しい命を生み出す神聖なものとしてとらえていた。そのため、繁栄や豊穣のシンボルとして男根や女陰をご神体としてまつるのは特に珍しいことではなかった。
併設された資料室には、性にまつわるさまざまな資料がそろっている
「性=いやらしくて恥ずかしい」というのは、明治維新後に西洋文明が入ってきてからの新しい概念。それに捕らわれて、日本人が持っていた大らかな明るさをなくしてしまうのはもったいない。
かなまら祭は、もともと、東海道の宿場町だった川崎宿の飯盛り女たちによって行われていた金山神社の「地べた祭」に端を発している。
かなまら祭のポスター
暖かくなって大地から一斉に芽が出て、どんどん成長していく。そんな春のパワーにあやかるお祭なのだ。
今年の「かなまら祭」は、4月1日(日)ともう間近。
そこで、金山神社の由緒から、お祭の内容やスケジュールなど、直前レポートをお届け。
鍛冶と性の神様 金山神社
金山神社があるのは、京急川崎大師駅近くの『若宮八幡宮」境内。若宮八幡宮は、大師地区の総鎮守である由緒ある神社。境内にいくつか別の神社が鎮座していて、金山神社はその中のひとつ。
若宮八幡宮の本殿。御祭神は、干拓事業や子ども・若者の守護神
金山神社の御祭神は、金山比古神(かなやまひこのかみ)と金山比売神(かなやまひめのかみ)。
鉱山や鍛冶にまつわる鞴(ふいご)の神様だ。
刀を鍛える炎は高温を必要とする。高温を作り出す重要な役割を担っていた鞴は、ハンドルをピストン運動させて大量の酸素を炉に供給する。この動きが性のイメージと結びつき、男根が信仰の対象になっていった。
金山神社の社近くには、こういった金精様がいくつもまつられている
金山神社が性と結びついたのは、他にも理由がある。
伊邪那美命(いざなみのみこと)が火の神・火之迦具土神(ひのかぐつちのかみ)を出産する時、下半身に火傷を負い、金山比古神と金山比売神がその看病をしたという伝説があるのだ。ここから金山神社は、お産や下半身の病気の守護神としても知られ、やがて、子授け、夫婦円満、商売繁盛の神様としての信仰も集めるようになっていく。
子宝を願う「子授けセット」の飴
金山神社が、鍛冶と性を守護するのは、こうした経緯があったからなのだ。