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横浜のシルクロード、どの道のことを指す?

ココがキニナル!

横浜のシルクロードってどこ?とても昔、授業で質問されたがわからずじまい。ずっと気になっています。(くてくてさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

一般には八王子と象の鼻パーク間を結ぶ経路がシルクロードと呼ばれていた。八王子からは、現在の国道16号線沿いとJR横浜線沿いの2つの経路があった

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ライター:河野 哲弥

神奈川みちと八王子みち



そもそもなぜ、関東近郊などで生産された生糸が、八王子にも集められたのだろうか。

小泉先生によると、八王子は江戸時代から織物の町として栄えていたので、生糸を買い付ける仲買商人が大勢いたそうだ。各生糸産地への交通の便もあり、横浜にも近く、手頃な拠点といったところなのだろう。
 


町田市にある、三塚(さづか)交差点の様子
 

かつての横浜港、象の鼻の様子


1859(安政6)年に横浜港が開港すると、八王子から町田までは、現在の主に町田街道を通って生糸が運ばれた。その先、写真にある三塚からは、2つのルートに分かれたようだ。
 


北を通るのが「神奈川みち」、南は「八王子みち」(Google Mapより)


青線の「神奈川みち」は恩田川沿いを走るルートとなり、JR長津田駅付近で、さらに南北に分かれる。

南側の「神奈川みち」は、ほぼ現在の横浜線に沿っていて、JR小机駅付近で北側と合流する。その後、JR東神奈川駅付近を経由し、旧東海道を通って関内の玄関ともいえるJR関内駅近くの吉田橋へ。
 


生糸は吉田橋を経て関内に入り、横浜港より出荷された


赤線の「八王子みち」は、ほぼ現在の八王子街道・国道16号線といっていいようだ。西区軽井沢で鋭角に曲がり、横浜駅付近を経由して、同じく吉田橋へ至る。
小泉先生によれば、どちらかというと「八王子みち」の方が難路で、その証拠となるものも残っているという。先生にポイントとなる場所を教えてもらい、行ってみることにした。



シルクロードの、知る苦労度



訪れたポイントは2つ。最初に向かったのは、相鉄線上星川駅から徒歩10分程度の場所にある、「和田村道橋改修碑(わだむらみちはしかいしゅうひ)」。
 


国道16号線沿い、釜台歩道橋の脇に建てられている

 

中央の碑を拡大した様子


碑に書かれている文字は、残念ながらすり減ってしまって、読みづらくなっている。しかし、小泉先生はここに何度も足を運び、ほぼ解読作業を終えているそうだ。手元にその資料があるので、意訳しつつ抜粋してみる。

「昔から、八王子へ行き来するときには、和田村の山中を通っていた。道が険しく、雨が降ると人や馬が転倒し、死にいたる事故がしばしば起こった。そこで、櫻井茂左右衛門という人が費用を投じ、難所のみち改修と石橋を架けることになった。先祖の供養にもなると考えていたところ、役所からの補助もあり、この話を聞きつけた近隣の村々から、大勢のボランティアがみち橋の改修の手伝いに集まり完成させた」

 


歩道橋の上から見た様子、ちょうどこの下に碑がある


現場をよく観察してみると、向かって歩道橋の右側に、取り残された崖の一部のような場所が見える。もし、これがかつての山中の一部だとしたら、ほぼ垂直に近い傾斜があったことになる。