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横浜で世界の料理を堪能したい!Vol.4

ココがキニナル!

横浜で、世界各国の料理を堪能したいです。お店を教えてください。(雷鳥さんのキニナル)/横浜には色んな国の料理屋がありますが、その中でも特に珍しい料理を出すお店を教えて下さい。(みうけんさんのキニナル)

はまれぽ調査結果!

第四弾の今回は、ギリシア、アフガニスタン、スリランカの料理をご紹介!

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ライター:山本 桂子

アフガン料理を堪能できるカフェ&バーへ



10年くらい前、ニュースで「アフガニスタン」という国名を聞かなかった日はなかった。しかしそこがどんな国で、どんな料理があるのかを詳しく知っている人は、恐らく少ないのではなかろうか。

「cafe & bar 部族地帯」のオーナー 牧さんは、元々はアフガニスタンを中心に活動していたフリージャーナリスト。


異色の経歴を持つオーナーの牧さん


「部族地帯」という印象的な店名は、パキスタンからアフガニスタンの国境地帯、通称「トライバル・エリア」からヒントを得た。

同店のオープンは2012(平成24)年9月。「学生時代からバーに入り浸って、お世話になっていました。そんなバーというものへの恩返しがしたくなった」と牧さん。横浜駅西口から徒歩10分の好立地ということもあり、付近で働く方が多く訪れる。目指すところは「リアルな場でのSNS」。「この店が普段は出会うことのない人たちとの交流の場になれば」と牧さんは言う。


アフガンの土の香りがしそうなインテリア
 

カウンターで牧さんやほかのお客様との会話を楽しむもヨシ


牧さんが初めてアフガニスタンを訪れたのは2000年代初頭のこと。「当時、現地の人たちは武装も厳重で最初は圧倒されました。しかし一度仲良くなればとても温かい、気のいい人たちなんですよ。例えば道で偶然出会ったら『ウチで飯食ってけよ!』と気軽に誘ってくれる。もう食べた、と言っても『気にするな!もう一度食っていけ!』と(笑)」
「部族地帯」では、牧さんがそんな風にして覚えたアフガニスタンの味を横浜にいながらして楽しめる。

牧さんが最初に出してくれたのは「カーブリー・パラオ(800円)」という羊肉とレーズンのピラフだ。アフガニスタンの代表的家庭料理で、取材中に居合わせたお客様が「このお店で唯一の辛くない料理なんですよ」と教えてくれた。


現地では、米を手ですくって食べるそう


レーズンの味が効いていて、やや甘口で美味しい。羊肉との取り合せも絶妙。通常、アフガニスタンのピラフといえば辛いものが多いので、甘味のあるピラフはとても新鮮だ。使っているお米はパキスタンのバスマティ米。細長く、見た目も食感もタイ米に近い。

牧さんいわく、現地で食べるともう少し油っぽく、羊肉も大きいらしい。あえて日本風にしているわけではなく「油の質も違うし、向こうは手食ですがこちらはスプーンで食べますから、どうしてもこうなってしまうんですよね」とのことだ。

続いてアルコールをいただくことにした。「部族地帯」では世界各国の珍しいお酒を用意している。なお、アフガニスタンは禁酒国なのでアフガンの地酒というものは残念ながら存在しない。

「一番人気のものを!」と注文すると、牧さんが薦めてくれたのは「アラック・プトゥリ(700円)」というバリ島のお酒。


ほのかなココナツの味わいが◎


ココナツと米の蒸留酒だ。度数は33度と強いはずだが、ココナツの甘味のせいか飲みやすい。ギリシアの「ウゾ」と比べるとアジアのお酒といった風合いで、日本人には取っ付きやすい味なのではなかろうか。

「最近は何かアフガンについて書いていらっしゃるのですか?」と牧さんに尋ねると、「近頃はTwitterでぼやいているばっかりで。お店を始めてからはアフガンにもそうそう行けませんしね」と笑いながら答えてくれた。

しかし「2014年には外国軍が完全に撤退する予定、また風向きが変わるのではないかと思います。その時には現地に赴きたいですね」と、ジャーナリストとしての顔を覗かせていた。