横浜市の全駅全下する「はま旅」三ツ沢上町・三ツ沢下町編
ココがキニナル!
横浜市全駅全下車の「はま旅」第114回は、時折シュールな光景が見られる、取り繕わない本音で話せる街の人々と触れ合う市営地下鉄「三ツ沢上町・三ツ沢下町」の旅。
ライター:若松 真美
ようやく見つけた和菓子店がスゴかった!
不安をぬぐえないまま、ひたすら歩き続け、ようやく1件の和菓子店を発見! 何やらさまざまな賞を取っているスゴイ店っぽい。迷わず入ってみることに。
老舗の風格漂う外観
詳しくご説明いただいたスタッフの女性。うしろには賞状がたくさん!
おじゃました「松月堂」は、あんから作る創作和菓子店。創業50年以上経つ老舗店だ。
季節に合わせた和菓子や看板商品で全国菓子博覧会にて金賞を受賞した「バターどら焼き」、カフェオレまんじゅうといった珍しいものまで、ズラリと並んでいてどれも美味しそう。
また伊勢神宮に献納し感謝状を授与されたという「栗もなか」や横浜銘菓の「港の丘」なども。
ちなみに横浜銘菓の「港の丘」は、横浜市の和菓子協会より材料や製造方法などは決められているものの、取り扱っているそれぞれの和菓子店で作られている。よって同じ銘菓でも店によって微妙に味わいが違うそうだ。
上段左:バターどら焼き(150円)、右:港の丘(160円)。
下段左から:みつさわ太鼓(160円)、栗もなか(しろあん・小倉あん/180円)
左:麩(ふ)まんじゅう(青のり風味/160円)、右:ずんだ大福(150円)
筆者は迷った末、季節ものの「ずんだ大福」と「麩(ふ)まんじゅう」、そして日持ちのする看板商品のバターどら焼きを購入。どれも甘さ控えめ、素材の味が楽しめて美味しかった! バターどら焼きは、バターの風味はするのだがしつこさが全くなく、金賞を受賞しているというのも納得。どれもまた食べたいと思う味だった!
和菓子の次は昔ながらの駄菓子屋さんへ
その後ぶらぶらしていると、三ツ沢小学校前で、昔ながらの駄菓子屋さんを発見する。
なつかし過ぎて思わず足を踏み入れてしまった。
中には、年配の女性が一人、ぼんやりと座っていた。
お話を伺うと、こちらの駄菓子屋さんは、先代の頃から数えると店を構えてなんと、70年ほどになるとか。ご主人がやっていたころは、プラモデルや学用品なども扱っていたが、今は83歳になるおばあちゃんお一人でやっているため、菓子のみを販売しているそう。
駄菓子がズラリ。おばあちゃんは写真に写りたくないと奥へ逃げていた!
「小学校の前だから、子ども、たくさん来ますか?」と聞いてみると「うーん、そうでもないよぉ」とのこと。
続いて「今日はまだ、誰も来てないの」などと言うので、2人で笑ってしまった。また「閉めちゃう店も多いけど、こうやって店やってれば誰かしらふらっと寄ってくれるから、何もしてないよりいいかなぁと思って」と話してくれた。
そして最近見かけなくなったチューブに入ったコーラドリンクを珍しさのあまり購入。「たまに飲むとおいしいよね、ちょっとずつ飲むのがまたいいよね」など話しながら、その後もおばちゃんとの雑談に花が咲き、筆者にとって癒しのひとときとなった。そこへ小学生たちが押し寄せてきたので、店をあとに。
商品名がOMOSIRO CoLa(おもしろコーラ)ということを初めて知った!
子どもたちが押し寄せてきた!