ディープな雰囲気を醸し出す鶴見の「かめちゃん」ってどんな店?
ココがキニナル!
鶴見の大阪串カツ「かめちゃん」がディープな雰囲気でキニナル。泡盛コーヒー(?)にメガジョッキ(1リットル?)お酒がたくさん飲める記者さん、突撃をお願いします(スさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
「かめちゃん」は、ソウルミュージックをこよなく愛するご主人が、王道はもちろん、あれこれ試したくなるメニューをそろえる素敵なお店だった!
ライター:井上 こん
多彩なメニューにサクサクの衣、上品なソース
先日見かけたあるランキングで、串カツの具で一番人気は“うずら”とあった。
確かに、卵アレルギーの方を除けばわりにキャッチーな具だと思う。
同店では、うずらやししとう、イカなどいわゆる王道のものから、梅干やたこ焼き、シューマイや焼おにぎり、極めつきはデザート感覚のバナナなど、とにかくバラエティに富む。
個人的には、サクサクした繊細な衣に包まれたプリップリのイカ・“半熟の鑑”と呼びたい玉子・すっぱめの梅干あたりがお気に入りだ。中でも、梅干は中継ぎ選手として優秀で、「よっしゃ、次の回も行くぞ!」と気分良く注文を重ねさせてくれる。
おまかせ10品(1300円)。魚肉ソーセージ、はんぺん、プチトマトなど、抑揚あるラインアップ
ご主人が、場を寸断しないタイミングと心地良いバスバリトンほどの声で、一品ずつ説明してくれる。
駄菓子イカフライ入りカリカリ焼そば(450円)美味。
ソースとかけまして命と解きます。その心は、“二度は無いでしょう”
貴方の知る串カツ店のソースとはどういう感じだろう。
ドロッとした濃いタレが一般的だと思う。しかし、同店では「こんなの初めて!」体験をする事間違いなし。
上品という言葉をそのままソースにしたような洗練されたそれは、ご主人が大阪の工場に出向き、試行錯誤の末に生まれたオリジナルソースだという。
これが、洗練されたソース
かつてソースというと、岡本夏生のような「アタシ!アタシ!」的なものだと思い込んでいたが、同店のソースには、ソファで眠りこけてた夜にそっと布団を掛けてくれる木村多江のような優しさがある。
揚げ物を食べ重ねていく上で、こういった絶妙なアシストは堪らなく憎い。
ご主人と「かめちゃん」という店
そろそろご主人の件(くだん)のエールを聞きたいので、ジャバジャバうるさい水腹を黙らせ次のドリンクもメガジョッキで注文。
2杯目はシークヮーサーハイ。重さで腕がプルプルする
フレンチの世界へ従事後、ホテルの支配人を務めたという独創的なキャリアのご主人がレコードを初めて買ったのは小学生の時。目覚めから40年余り。結婚を機に川崎へ越し、今ではこの鶴見でご自身が保管する3000枚のレコードを録音した音源を客たちと共有する。
「こういう新橋っぽいお店を作りたかった。音楽優先だったから、もんじゃでも何でも良かったんだ」という言葉にさらなる深みを持たせるように、同店には性別・年齢関係なく常連客が集い、六本木から通うプロのジャズピアニストもいるという。また、ご主人の人柄には、ふらっと入る新規の客にも気兼ねなく滞在させてくれる魅力がある。
自身がやりたい事を実現するために、ここ鶴見を選んだというご主人。オープンにつき、子供にも分かり易く覚え易いことを重視し、「かめちゃん」という愛嬌溢れるネーミングに決定したという。
壁に貼ってある客の写真は、店主が記念に撮ってくれる
「レコードとかソウルとかよく分からないしなぁ」の類はご無用。ここは串カツ片手に各々の思うまま過ごす場。「あの上司、使えないくせに定時にはちゃっかり帰りやがる」とか「ハンバーガーに1000円も出すかってーの」でもいい。ただいつしか黒子であるはずのBGMに心惹かれてしまうだけだ。
くれぐれも「ナ・・・ナットキングコールとか好きです!」とのたまった私のようにならぬよう気をつけたし。