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祝!ワールドカップブラジル大会開幕! 「横浜のブラジル」鶴見でブラジルを体感!

ココがキニナル!

ワールドカップブラジル大会開幕にちなんで、「横浜のブラジル」鶴見について知りたい! コミュニティの成り立ちやブラジルを身近に感じられるスポットやアイテムを探して!(はまれぽ編集部のキニナル)

はまれぽ調査結果!

「横浜のブラジル」鶴見はブラジル料理や食料品店などで食事からファストフード、インスタント調味料まで身近にブラジル体験ができる場所だった!

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ライター:吉澤 由美子

アットホームで楽しいブラジル料理レストラン Paraiso Brasil



芦穂橋で鶴見川を渡って栄町公園入口の交差点を左に曲がり、コインパーキングの隣にあるのがブラジル料理のレストラン「Paraiso Brasil(パライゾブラジル)」。
 


ブラジル国旗が目印

 
お店の中は食料品と雑貨がギッシリ並び、レジの奥に食事ができるレストランスペースがある。店内にはブラジルのTVドラマが流れ、ポルトガル語が飛び交う。
 


食料品のほか、石鹸などの日用品、映画やドラマのDVD、化粧品など幅広いアイテムがそろう
 

なんだか和む雰囲気

 
とびきりの笑顔で迎えてくれたのは、ゴレッチさん。おすすめ料理はフェジョアーダということなので、それにご飯などがついたセットと最近話題の「パステウ」というブラジルのファストフードをオーダー。
 


ゴレッチさんは全員と楽しくおしゃべりしながらもテキパキと料理を作る


飲物は雑貨ゾーンの奥にあるドリンクコーナーから好きなものを選んで持ってくるシステム。「ブラジル人はココナッツが大好き」という話を聞いていたのでヤシの実まるごとのココナッツジュース(850円)をチョイスする。
 


全部飲み終えると半分に割ってお土産にしてくれる。種の内側の白い部分がおいしい

 
出てきたフェジョアーダはとても一人前とは思えないたっぷりサイズ。豆と骨付きの豚肉、ソーセージなどがトロトロに煮込まれている。これはセットで1560円。
 


付け合せはマンジョーカ(揚げたキャッサバ芋)やマンジョーカの粉、コーヴィの炒めもの
 

コーヴィは少し苦味のあるキャベツのような味の野菜

 
ご飯にフェジョアーダをかけて食べる。骨付き豚肉はホロホロ崩れるほど柔らかく煮込まれている。濃厚でパワーが出そうなガッツリ系のメニューながら、優しい自然の甘さがあってとてもおいしい。

マンジョーカの粉はキナコみたいな見かけだが、パラパラ振りかけると香ばしくて細かくポリポリした歯触りが楽しめてまた違ったおいしさになる。ほろ苦いコーヴィもいいアクセントだ。
 


トマト、キュウリ、玉ねぎを刻んでレモンやコリアンダーで風味づけしたサラダも付く

 
次に出てきたパステウは小麦粉の皮でひき肉やチーズを包んで揚げたもの。餃子をルーツにブラジル風のアレンジがされたファストフードで、現地でも人気があるメニューだそう。
 


思っていたよりだいぶ大きかったパステウ
 

ひき肉とチーズの両方が入っているパステウは350円。片方だけだと300円

 
パステウとドリンクだけでも女性だったら満足できそう。缶のドリンクは200~300円なので、パステウと飲物ならワンコインでも楽しめる。ほかに、ブラジル風のハンバーガーなどメニューも豊富。すべて思っているよりサイズが大きいと覚悟してから頼むのがベターだと思う。
 


レジ横に並ぶブラジルのパン。ココナッツ味のものが多い
 

ブラジルの子どもたちに人気のお菓子。口の中に入れると溶けてしまう食感だとか
 

ずらりと並ぶコンソメキューブやスパイス

 
お腹もいっぱいになったところでゴレッチさんにお話を伺う。

ゴレッチさんは日本に来て19年になる。先祖はフランス人、オランダ人、ポルトガル人で、日系人と結婚して生まれたお子さんが、「日本人になる」とこのたび日本国籍を取ることになったそう。「選ぶことができるのは素敵なこと。日本大好きだからうれしいです」とニコニコ顔で教えてくれた。
 


店内には日本に住むブラジル人に大人気のフリーペーパーが並んでいた

 
「日本は公園がとても安全できれい。そして、ブラジルには春や秋のような季節がないので、日本の春や秋は本当に素晴らしいと思います。横浜はどこも大好き。石川町や桜木町によく行きます」とのこと。

ワールドカップについてお話を伺うと「心ではブラジルを応援しているけれど、ワールドカップは観ません。ブラジルは教育や医療などにもっと力を入れるべきだと思うから。特に教育は以前よかったのに、今はどんどん質が落ちていて心配です」とゴレッチさん。

ブラジル国内でワールドカップ開催反対のデモが起きているのはニュースなどで報じられているが、その国の方が自分の言葉で語るのを聞くと問題がより身近に感じられる。

ココナッツジュースはヤシの実自体がかなり大きく、飲み干すのに四苦八苦していると、食事に来ていた女性に声をかけられた。「ブラジルではココナッツジュースを日本のポカリスエットみたいに飲むんですよ」そう教えてくれたのはナザ・アラカキさん。
 


「ブラジルではダイエット中の飲物としてもココナッツジュースが人気」とナザさん

 
ナザさんのご主人は大のサッカーファンで、ワールドカップに夢中なんだそう。それもそのはず、ご主人のお兄さんは清水エスパルスのコーチをやっていたというサッカー一家。

「パパ(ご主人)は『絶対ブラジルが優勝!』と言っています。日本は昔弱かったけど、今はがんばってずいぶん強くなっていますね。私もブラジルが勝つと思うけれど、ゲームはやってみないとわからない」とナザさん。

ゴレッチさんの大らかで明るい雰囲気もあって、店内はとてもフレンドリーでアットホーム。その国の人向けの飲食店は入りにくいところがあるが、ここだったら気軽に本格的なブラジル料理とおしゃべりを楽しめる。

お腹もいっぱいになったし、ワールドカップ観戦のお供にぜひしたいファストフードやソーセージを買わねば!