日本大通りの茂みに現れる40体の「光るフラミンゴ」の正体とは!?
ココがキニナル!
日本大通りの歩道の緑地部分にフラミンゴのオブジェがたくさん置いてありますが、何故フラミンゴ?キニナル(さぶさぶろーさんのキニナル)
はまれぽ調査結果!
2008年から登場した40体のフラミンゴの正体は「日本大通り活性化委員会」によるイルミネーションライト。フランス生まれの会長が発案したもの
ライター:濱屋 亘
実際に現地に行ってみた
フラミンゴが設置されている「日本大通り」とは、1870(明治3)年にできた、横浜公園から象の鼻パークまでまっすぐ伸びる大通りのことで、日本初の西洋式街路。設計はイギリス人建築家リチャード・ブラントンによる。街路樹の植えられた石畳の歩道は広くゆったりとしていて解放感があり、通りの両側には神奈川県庁や横浜簡易裁判所など、歴史的かつ西洋風の面持ちの建物がずらりと並んでいる。
「日本大通り」は、みなとみらい線「日本大通り」駅下車すぐ
通りの実際の様子。幅が広くゆったりとしている
路の両脇には、県庁や裁判所などの立派な造りの建物が立ち並ぶ
歩道の中程の植栽帯に近づくとすぐ、茂みの中に、鳥の形のオブジェがあるのが見えた。フラミンゴだ。
緑の植え込みの部分に近づいてみると、いたいた!
フラミンゴの色はピンクと白の2種類。頭をもたげたものと、水草をついばむ姿の2パターンあり、数は全部で40体。ライトはタイマーで設定されており、日没とともに点灯される仕組みになっている。
これが今回キニナッていたフラミンゴ
配置は「電線の関係もあって、だいたい木1本に対して1頭ぐらい」。向きや組み合わせ等は「会員の皆さんが楽しみながら決めている」(石川さん談)。
フラミンゴ本体は、会長が見本市で一目ぼれし、イルミネーション業者から購入したもの。
実寸はこんな感じ。ボディーは市販のもので、今後さらなる改良も考えているそうだ
このイルミネーションにかかる予算は、フラミンゴ本体の購入価格を除き、電源の設営費や電気代、設置のための道路占用料金など諸々で毎回2ヶ月間で50万円ほど。すべて会員の協賛金と会費で賄われている。「ほかでは何千万という予算でやっているところもあることを考えたら、もちろん規模とかも違うけれど、これだけコストを抑えてイルミネーションを飾ることができるのはすごいこと。」と会長。
設置は、電気関係以外は全て会員の皆さんの手作業。「仕事の合間に集まるので、背広に革靴のままで作業される方もおられます」と石川さん。門田さんも、「木の幹に電飾を巻く際は、まず脚立の上から2段目に立って、腰の上辺りまでがオレンジの電線、腰の下からは白い電線といった具合。もうすべて感覚です」と、手慣れた様子。
フラミンゴの設置作業の様子(「日本大通り活性化委員会」事務局提供)
倒れないようペグで地面にしっかりと固定する
木の幹にもオレンジと白2色の電飾を飾り付ける
以前は仮設だったが、2012(平成24)年からイベント用の本節電源が設置された
しかし40体となると相当な数だ。シーズンオフの間、このフラミンゴ達はどうなっているのだろうか。聞いてみたところ、「使わない間は倉庫にしまってあります」とのこと。連れて行ってもらうと、なんとそこは旧日東倉庫。
「あそこです」と石川さん。なんとフラミンゴ達は今話題の旧日東倉庫にいた
トラック搬入時の様子。まるで”密猟状態”(「日本大通り活性化委員会」事務局提供)
旧日東倉庫で保管されるフラミンゴたち(「日本大通り活性化委員会」事務局提供)
旧日東倉庫と言えば、所有会社より取り壊されることが発表され、話題の物件。「なくなったらと思うと・・・」と石川さんも不安げだった。