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スイーツ激戦区!? 都筑区一部地域に洋菓子店が急増中、港北ニュータウンのケーキ屋さんを一挙レポート!

ココがキニナル!

最近北山田~都筑ふれあいの丘駅周辺で洋菓子店が沢山オープンしているのですが何か理由があるのでしょうか。取材をお願いします。(みやっきさん/せったーさん)

はまれぽ調査結果!

洋菓子店は近年急成長中の港北ニュータウン主要駅周辺に住み始めた若い世代の層をターゲットにして2~3年で12軒ほど増えている。同時に閉店する店も

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ライター:小方 サダオ

北山田駅周辺の洋菓子店



次に北上して、北山田(きたやまた)駅前に向かった。
 


グリーンライン・北山田駅


前出の飛松さんが「出店が話題になっている」と言っていた店、それが国際的な洋菓子のコンクールで優勝経験のある、安食雄二(あじき・ゆうじ)さんがシェフを務める「スイーツガーデン・ユウジ・アジキ」だ。
 


スイーツガーデン・ユウジ・アジキ


店員の渡部さんにお話を伺った。

客層に関しては「当店はオープンして5年目を迎えようとしています。客層は若いファミリー層が多いですが、一人で来られる甘い物好きの男性のお客もいらっしゃいます」とのこと。
 


シェフの安食雄二さん
 

スイーツガーデン・ユウジ・アジキの店内


立地に関して伺うと「以前シェフは、田園都市線のたまプラーザ駅前の『デフェール』というお店で働いていて、グリーンライン沿いの駅の周辺に住み、そこから通っていました。その際に生活圏内でよい場所を探していて、ここを選びました。また厨房から見える自然も気に入った要因の一つと聞きました」と答えてくれた。
 


店の前には緑が広がる


取材時は平日の昼間にもかかわらず、客足が途絶える様子はない。

商品の特色と人気の秘密について伺うと「店内の商品すべてが、パティシエ歴28年の安食シェフのレシピによるものです。特徴としては、一つには造形力があります。アート性を感じられるものもありますが、お子様向けの動物のキャラクターのケーキなども作ります」

「生菓子、焼き菓子とも鮮度の良い状態で出すことを心がけています。また数多いチョコレートの種類や生クリームの種類などの素材同士の組み合わせ方を変えることで、商品ごとの特色を出しています。そのような技術も、若いころさまざまなコンクールで腕を磨いてきた結果だと思います」
 


インターナショナル・マンダリンナポレオンコンクール世界大会の優勝時のトロフィー


「以前雑誌の連載で月1回のペースで新作を発表する、という企画があり、その流れで現在も月1回のペースで新作を発表するようにしています。また常連のお客様が多いので、楽しんでもらえるように、という配慮もあります」
 


4月の新作、タンゴール


「人気の商品としてはショートケーキが変わらず人気です。シェフには3人の子どもがいて、自分の子どもに食べてもらって素直においしいと言ってもらえるものを出すようにしています。そのため、お酒を使わないものが多いのです」と答えてくれた。
 


ショートケーキは不動の人気だという


続いて筆者が試食に選んだ「サオトボ ルージュ(620円)」について説明してもらった。
「噴火口から流れるマグマのイメージでデザインしたものです。レンジで温めると、食べる時に溶けた中のチョコレートが飛び出してくる様子が噴火するマグマをイメージさせます」とのこと。
 


サオトボ ルージュ


試食してみたが、その前にまず造形に魅せられた。                

赤いフランボワーズは燃えたぎるマグマ、茶色いクラシックショコラは山の地肌のイメージなのだろうか。山に見立てた円柱状の生地の中から、フランボワーズがショコラとともにあふれ出ている。
そして粉末状と果実のフランボワーズの酸味と、ショコラと生地の中に隠れたピスタチオガナッシュの濃厚な甘さとの調和が刺激的かつ絶妙だった。

アート性と遊び心のある仕掛けが施されていて、洋菓子作りは安食シェフにとって、自己表現の方法なのだろう。
 


安食さんの描いたイラスト




たまプラーザは洋菓子店の激戦区だったのか?



安食さんは以前、たまプラーザ駅前のお店で働いていた、という。
北山田駅からたまプラーザ駅までは車だと10分もかからない。例えば以前安食さんが働いていたお店の常連客が北山田に気軽に来ることもあり得そうだ。

さらに前出の飛松さんは「たまプラーザから激戦区がこちらに移ってきた」と言っていたため、たまプラーザが気にかかった。港北ニュータウンとはどのような関連性があるのだろうか?
 


北山田駅とたまプラーザ駅の中間地点にある洋菓子店・フロレイゾン


そこでたまプラーザ駅前に向かった。駅前は東急系の商業施設が目立つ。
 


東急田園都市線のたまプラーザ駅
 

東急百貨店・たまプラーザ店


ある洋菓子店の店員に伺うと「当店は『人口が増える』との東急のすすめでこの地にオープンしました。このあたりは高級住宅地で、住人のマダムの方に人気があります」と答えてくれた。
 


高級感のある洋菓子店、アトリエうかい
 

高級住宅地
 

安食さんの働いていたデフェール


また20年前にオープンしたという老舗洋菓子店「ベルクの4月」の店員に伺うと「このあたりのお店が閉じたり移転したりしているようなことはないです。現在も建築中のマンションもあり、人も増えてきています」と答えてくれた。
 


ベルクの4月
 

ベルクの4月自慢の大きなマカロン


どうやら以前はたまプラーザにあった激戦区が港北ニュータウンに移った、ということはなさそうだ。

たまプラーザ駅周辺には高級住宅地があったり、モダンな商業施設が建っていたりする。しかし対照的にスーパーや商店街などの庶民的な雰囲気もある。
庶民感と高級感、また古い街の中に新しい街が進出してきている様子で、新しい街・港北ニュータウンとは状況が異なるようだ。

たまプラーザと港北ニュータウンとでは客層が違いそうだが、洋菓子店にとって大きな意味があるのだろうか? その答えを、次に訪れた洋菓子店のオーナーから聞くことになる。



都筑ふれあいの丘の駅近くにある洋菓子店



都筑ふれあいの丘の駅周辺は、となりのセンター南とくらべると、比較的静かだ。
 


都筑ふれあいの丘駅
 

お菓子のアトリエミユキのオーナーに、まずはお店について伺った。
 


お菓子のアトリエミユキ


「当店はオープンしてこの場所では9年になります。30年以上チョコレートと焼き菓子をつくっています。ここを選んだ理由は、学校が近く子育てするのに良いと思ったことや、道幅が広く道路付けが良いので、お客様が車でお越しいただくときに便利だからです。また自然にも恵まれ環境もよいので気に入りました」とのこと。
  


お菓子のアトリエミユキのチョコレート


港北ニュータウンが激戦区なのでは、と伺うと「そうなのですか? ここも港北ニュータウンの一部ですが、このあたりではそのようには感じません。閉店した店舗もあると聞いています」
 
「このあたりは若い人の多いエリアですが、若い方は、教育費、家のローンなどで大変な場合が多いと聞きますので、日常的に洋菓子店でご購入いただくのは難しいのかもしれませんね」と答えてくれた。
  


ショーウインドーに並ぶケーキ


「23年ほど営業する中で、当初主流層の50才前後のお客様達が70才前後になられていて、その方たちから『これからの若い人と違って有難い事に私達の年代はしっかりと年金がいただけていて、生活に余裕があるのよ』とお聞きしたことがあります。ご自分ではあまり召し上がらなくても、プレゼントやお子さん、お孫さんの帰省時や、ご来客時の日常使いでよくご購入いただいております。実はご年配の客層の人たちが多く住まわれる、たまプラーザにオープンしたい気持ちを持ったことはあります」とも答えてくれた。
 
「若い人のサラリーが安定してきたときには状況が変わるのでは?」というと「勿論そうですね。町がさらに成熟してくることを期待しています!」とのこと。

 

サロンコンサートも開かれる広い店内

 
また最後にこう付け加えてくれた。
「私は今まで仕事をするにあたり、他店を意識したり競争することはなかったので、激戦区との言葉に違和感があります。強いて戦いと言う言葉を使うのであれば、それは自分自身との戦いであり、決して他店と競争する為に働いているわけではありません。日々、少しでも手作りのお菓子を通して、お客様たちに喜んでいただけるお手伝いができればと思っております。閉店するのはただ経営状況の悪化だけではなく、いろいろな理由があると思いますよ」
 
試食には、ローズババロアを選んだ。
 


ローズババロア(350円)

 
商品の特徴に関しては「香料、保存料、甘味料、着色料、などの添加物を使わず、良質な素材で手作りしたお菓子です。ただ焼き菓子にはベーキングパウダーを使うこともあります」と答えてくれた。
 
柔らかいババロアと生クリームが、ほどよい硬さのホワイトチョコレートに包まれていて、その濃厚な甘さに満足感を覚える。さらにビスケット生地も加わり食感的にも楽しめる。

今回合計7軒のお店に話を伺い、都筑区の北山田~都筑ふれあいの丘駅周辺ではここ1年で数軒ほどの洋菓子店が増え、現在は18軒ほどあることが分かった。



取材を終えて



洋菓子はお金持ちの嗜好品と言えるのかもしれない。そのため若い世代の多い港北ニュータウンでは当てが外れて、出店が増える一方閉店する店もあるようだ。
それでも港北ニュータウンで洋菓子店が増えているのは、成長が著しい街、という出店者の将来的な期待感からなのかもしれない。
成長中のこの街にある洋菓子店の経営が安定してきたときが、街が熟してきたことを示すバロメーターとなるのだろう。
 


休日でにぎわうセンター北駅前

  

―終わり―
 

レジオン
住所/横浜市都筑区中川中央1-37-23
電話番号/045-910-2345
営業時間/[月・木~日]7:30~18:30(L~18:00) [火]7:30~15:00(L~14:30)
        2010年4月より第4火曜日休日(不定休の月あり)
        朝食営業、ランチ営業、日曜営業
定休日/定休日水曜日(祭日は営業)

スイーツガーデンユウジアジキ
住所/横浜市都筑区北山田2-1-11 ベニシア1F
電話番号/045-592-9093
営業時間/10:00~19:00 日曜営業
定休日/水曜、臨時休業あり

パティスリー イケダ
住所/横浜市都筑区茅ヶ崎中央46-14
電話番号/045-943-2060
営業時間/10:00~20:00 日曜営業
定休日/水曜日

菓子工房スグーリ
住所/横浜市都筑区荏田東4-3-13
電話番号/045-942-0732
営業時間/10:00~20:00
定休日/毎週火曜日

カーベル
住所/横浜市都筑区荏田東4-8-5 プラザ都筑1F
電話番号/045-949-8105
営業時間/10:00~20:00 日曜営業
定休日/不定休

ポーモ デ アーモ
住所/横浜市都筑区茅ヶ崎中央13-3 サウスエステート 1F
電話番号/045-941-0450
営業時間/12:00~18:00 日曜営業
定休日/月曜休み・火曜不定休


Atelier RONDE(アトリエ ロンド)
住所/横浜市都筑区茅ケ崎南2-19-18 C-SQUARE 1F
電話番号/045-942-0121
営業時間/10:00~19:00
定休日/月曜日(火曜日不定休)※祝日は休まず営業します。

お菓子のアトリエミユキ
住所/横浜市都筑区川和台2-1
電話番号/045-941-5289
営業時間/10:00~17:00
定休日/日曜日・月曜日・祝日・8月

 

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  • 記事と異なる見解ですが、やはり若年層や子供が多いエリアは洋菓子店が出店しやすい市場規模があると思います。年金受給者は安定収入があるのでしょうが、日常的に洋菓子を食べる高齢世帯は少ないですし、あと10年すると高齢化が進む街は、もっと平均年齢があがっていく構図があります。港北ニュータウンは横浜市内でもっとも平均年齢が若き区で、生活満足度も高いと言った集計もあるのと、区画整備による立地余力がまだ多いので、今後のマンション新築、戸建分譲が続くと思います。そういったダイナミックな市場環境で各店舗が切磋琢磨でして洋菓子クオリティーがあがり、将来的に日本のスイーツ産業を牽引する様なエリアに成長していくことを望みたいです。

  • アトリエミユキのオーナーさんの話は頷けるなぁ。この辺の人は意外にお金使わない人(使えない人?!)が多いですね。後は新しいものには飛びつくけど飽きやすい人も多い。この辺のお店もいろいろ行ってみたけど結局はモザイクのアンリで十分だったりするんだよなぁ。

  • 仲町台のマンションは修繕中のものです(現在は完了済み)。見ればわかると思うのですが、適当な記事を書かないようにしてほしい。

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